発表年:1969年
ez的ジャンル:サイケデリック・ソウル/ポップ
気分は... :やる時には思う存分やる
今回はサイケデリック・ソウル・グループRotary Connectionの4thアルバム『Songs』(1969年)です。
Minnie Ripertonが在籍し、Charles Stepneyがプロデュース&アレンジを手掛けていたサイケデリック・ソウル・グループRotary Connectionの紹介は、1stアルバム『Rotary Connection』(1967年)に続き2回目となります。
『Songs』(1969年)は、『Rotary Connection』(1967年)、『Aladdin』(1968年)、『Peace』(1968年)に続く4thアルバムです。
本作におけるメンバーは、Sidney Barnes、Minnie Riperton、John Stocklin、Kenny Venegas、Bobby Simms、Jerimiah、Mitch Aliotta。Charles Stepneyがプロデュース&アレンジを手掛けています。
全曲カヴァーで占められており、Cream、Jimi Hendrix、The Rolling Stones、The Bandといったロック系の楽曲が多く取り上げています。中でもCream『Disraeli Gears』から3曲をカヴァーしているのが印象的です。
本作でもCharles Stepneyの大胆なアレンジが炸裂した実験的なサイケデリック・ソウル/ポップを満喫できます。というか、Charles Stepneyの作り出す、やり過ぎ一歩手前のサウンドを楽しむアルバムといえるかもしれませんね。有名曲カヴァーが多いですが、中にはオリジナルがわからないようなものもあり、そのあたりもお楽しみだと思います。
真夏のホラー映画のような怖いもの見たさな1枚をお試しを!
全曲紹介しときやす。
「Respect」
Otis Redding作。Aretha Franklinの大ヒットでもお馴染みのソウル・クラシックをカヴァー。しかしながら、何の予備知識もないと「Respect」だとわからない人もいるのでは?Charles Stepneyの大胆なアレンジが冴え渡ります。真夏のホラー映画のようなゾクゾク感がありますな。Souls of Mischief「A Name I Call Myself」でサンプリングされています。
https://www.youtube.com/watch?v=2elj9jm4RU0
「The Weight」
The Bandの名曲をカヴァー(Robbie Robertson作)。オリジナルは名盤『Music From Big Pink』(1968年)に収録されています。アーシーな味わいの名曲をドラマチックかつソウルフルにカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=kqDpUOO9Mk0
「Sunshine of Your Love」
Cream『Disraeli Gears』からのカヴァー1曲目(Jack Bruce/Pete Brown/Eric Clapton作)。サイケな名曲をサイケなアレンジで別の楽曲のようにしてしまうところが凄いですね。MF Doom「Songs in the Key of Tryfe」でサンプリングされています。
https://www.youtube.com/watch?v=NNZhb85SHvo
「I've Got My Mojo Working」
シカゴ・ブルースのMuddy Watersをカヴァー。シカゴ・ブルースをサイケデリック・ロック調に変貌させてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=Iqlf6jHVnDg
「Burning of the Midnight Lamp」
Jimi Hendrixをカヴァー。オリジナルは『Electric Ladyland』に収録されています。このグループならではの摩訶不思議なコーラスと大胆なサウンドがジミヘンを侵食していきます(笑)。Jay Z「Hova Song (Intro)」、Jigmastas feat. The Buildin Bloxx & Skam「Hip Hop」のサンプリング・ソースになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=NSvgdzgDxSA
「Tales of Brave Ulysses」
Cream『Disraeli Gears』からのカヴァー2曲目(Martin Sharp/Eric Clapton作)。珍しくオリジナルに近い雰囲気です(笑)。
https://www.youtube.com/watch?v=yPNmq-OuSpc
「This Town」
Stevie Wonderの書下ろし。ミュージカル映画の一場面のような重厚なサウンドと素晴らしい歌声が感動を呼び起こします。
https://www.youtube.com/watch?v=apPGhfruhHE
「We're Going Wrong」
Cream『Disraeli Gears』からのカヴァー3曲目(Jack Bruce作)。よりサイケな味わいを増しているのがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=EOgAaJoHtuI
「Salt of the Earth」
The Rolling Stonesをカヴァー(Mick Jagger/Keith Richards作)。オリジナルは『Beggars Banquet』に収録されています。なかなかビューティフルな「Salt of the Earth」を聴くことができます。グルーヴィーなオルガンやハープのエレガントな音色が印象的です。
Rotary Connectionの他作品もチェックを!
『Rotary Connection』(1967年)
『Aladdin/Dinner Music』(1968年、1970年) ※2in1CD
『Songs/Hey, Love』(1969年、1971年) ※2in1CD