2014年10月20日

P.O.V.『Handin' Out Beatdowns』

Robert Bell(Kool & The Gang)の息子が率いた男性R&Bグループ☆P.O.V.『Handin' Out Beatdowns』
Handin Out Beatdowns
発表年:1993年
ez的ジャンル:NJS/レゲエ/ラガ系男性R&Bグループ
気分は... :レゲエ/ラガ色も悪くない!

今回は90年代男性R&Bグループの作品からP.O.V.『Handin' Out Beatdowns』(1993年)です。

P.O.V.は、Kool & The GangRobert "Kool" Bellの息子であるHakim Bellを中心に、E(Ewarner Mills)Link(Lincoln DeVulgt)Marc(Marc Sherman)という4人組。

そんな彼らの唯一のアルバムが本作『Handin' Out Beatdowns』(1993年)です。エグゼクティヴ・プロデューサーの中にはRobert Bellの名もクレジットされています。

「Anutha Luv」とレーベル・メイトの女性R&BグループJadeと共演した「All Thru The Night」の2曲がシングル・カットされています。

基本的にはNJS系のグループですが、随所にレゲエ/ラガ色のエッセンスが散りばめられているのも本作の特徴です。レゲエ・プロデューサーMichael Bennettを起用したレゲエ・ヴォーカル・デュオBrian & Tony Goldのカヴァーや、レゲエ・クラシックThe Wailers「Get Up, Stand Up」のフレーズを繰り返す楽曲もあります。

きっと、このレゲエ/ラガ色が好き/嫌いの分かれ目になるのでは?個人的には90年代前半らしくてラガのエッセンスも好きですし、Brian & Tony Goldのアルバムも当時愛聴していたので全く気になりません。

リーダーのHakim Bellは半数以上の楽曲のプロデュースも手掛けており、その手腕もなかなかです。

NJSとレゲエ/ラガ、90年代前半らしい音を楽しみたい方はチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Nuff Of The Ruff Stuff (Intro)」
アルバムのイントロ。

「U Got What I Want」
グルーヴィーなNJSチューン。後半にはラップ・パートもあります。NJS好きは満足するはず!Ohio Players「Funky Worm」をサンプリング。Vincent Herbertプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=iA-vKk1MTKM

「Anutha Luv」
1stシングル曲。ラガ的なエッセンスを加えたNJSチューン。爽快に疾走します。Hakim Abdulsamadプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=jSoXFy7xjyU

「Good Lovin'」
Hakim Bell/Tim Shiderプロデュース。Hakim Bellのプロデューサーとしての才覚を確認できるNJS。ここでもラガ的なエッセンスでアクセントをつけています。
http://www.youtube.com/watch?v=GVu20NxQHDA

「Tell Me」
Hakim Bell/Tim Shiderプロデュース。ポップ&グルーヴィーな仕上がり。ラガ的パートが違和感なく馴染んでいるのが面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=8mhhKso9duU

「Summer Nights」
ジャマイカのレゲエ・ヴォーカル・デュオBrian & Tony Goldのカヴァー。オリジナルはアルバム『Green Light』(1991年)に収録されています。個人的にはBrian & Tony Goldヴァージョンをリアルタイムで愛聴していたので、このカヴァーは嬉しいですね。さらにはBrian & Tony Goldによるバック・コーラスというオマケつき。Michael Bennettプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=4zuECMhfxYA

「Never Believe (Interlude)」
インタールード。

「Let Me Do U」
本曲以降の後半はスロウ・パートが充実しています。Jodeciあたりと一緒に聴きたくなる1曲です。Hakim Bell/Tim Shider/Lincoln DeVulgtプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=W8_pQKQiuO4

「U R The Only 1」
この頃、お決まりの電話コールと共に始まるスロウ・チューン。切々としたヴォーカル&メロディがいいですね。Hakim Bell/Tim Shider/Lincoln DeVulgtプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=9shPJkrkiNc

「Sitting Here Waiting」
Alton Wokie Stewartプロデュース。力の入ったバラードですが、何かが足りないと思うのでは僕だけでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=fzjN7EtDzPQ

「Settle Down」
軽やかな鍵盤の音色が印象的なメロウ・グルーヴ。若手グループらしくていいのでは?Hakim Bell/Tim Shiderプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=E8_XxkKgwdw

「All Thru The Night」
女性R&BグループJadeとの共演。前述のようにシングル曲にもなりました。キャッチーで華のあるミディアム・グルーヴ、本作のハイライトかもしれませんね。Big Daddy Kane feat. Biz Markie「Just Rhymin' With Biz」の声ネタも登場します。そういえば、Jadeは当ブログで未紹介でしたね。そのうち取り上げたいと思います。Hakim Bell/Tim Shiderプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=bb9reTADIqc

「Ball Ya Fist (Beatdowns)」
レゲエ・クラシックThe Wailers「Get Up, Stand Up」の♪Get Up, Stand Up♪というお馴染みのフレーズが繰り返し登場するラップ・チューン。Hakim Bell/Muhammad Bellプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=H38IX7ag6VY

「Nuff Of The Ruff Stuff (Outro)」
アウトロ。

ご興味がある方は共演しているレーベル・メイトの女性R&BグループJadeあたりもチェックしてみては?

Jade『Jade to the Max』(1992年)
Jade to the Max

Jade『Mind Body & Song』(1994年)
Mind Body & Song
posted by ez at 01:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
参考として紹介されているJADE。個人的に好きなグループでした。特に2ndの「Jade To The Max」は,NJSの魅力と,女性ヴォーカル・グループらしいしなやかさが融合された秀作でした。
Posted by KJ at 2016年03月12日 21:44
☆KJさん

ありがとうございます。

Jadeは実力派グループでしたね。

2nd『Mind, Body & Song』の記事をアップしていますので、そちらもご参照ください。

ヒットした『Jade to the Max』も近々取り上げたいと思います。
Posted by ez at 2016年03月13日 04:29
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