2015年01月04日

Michael Carreon『Michael Carreon』

シンプルながらもメロウネスたっぷりのSSW作品☆Michael Carreon『Michael Carreon』
マイケル・キャレオン
発表年:2014年
ez的ジャンル:フィリピン系アメリカ人SSW
気分は... :大袈裟な謳い文句にご注意を!

今回は昨年末にリリースされたR&B新譜からMichael Carreon『Michael Carreon』です。

Michael Carreonはカリフォルニア州サンフランシスコ出身のフィリピン系アメリカ人のシンガー・ソングライター。

本作『Michael Carreon』は、デジタル配信されていた『Carry On』(2011年)、『Love Adolescent』(2014年)からセレクトした(多分)日本独自の編集盤です。

フィリピン系アメリカ人ということで、同じくフィリピン系アメリカ人アーティストのJeff BernatJeremy Passionが引き合いに出されています。

昨年リリースされたJeremy Passion『For More Than A Feeling』はCDショップでもかなりプッシュされていましたね。僕もショップで試聴して悪くないと思いましたが、『Michael Carreon』でもライナーノーツを書いていたR&BディレクターN氏の"20年に1人の逸材"という大袈裟な謳い文句に、ドン引きして購買意欲が減退してしまいました。きっと、こういうこと書く人って月1で10年に1人の逸材が出てくる(笑)

ここ数年、R&B関連で埋もれている海外アーティストの日本独自の盤のリリースが目立ちますね。デジタル配信のみの埋もれている良質な作品をCD化し、広く紹介しようとする姿勢・取り組みは支持しますが、商魂見え見えの大袈裟な謳い文句は勘弁して欲しいですね。あとは本作もそうですが、(多分、意図的に)作品がオリジナルなのか編集盤or(既発盤の)新装盤なのかを曖昧にしているケースが多い点も不満ですね。

話を本作『Michael Carreon』に戻すと、シンプルながらも優しいヴォーカル&メロディ、メロウ・サウンドが素敵なアルバムだと思います。

僕は本作をショップのR&B売場で購入しましたが、あまりR&Bを意識せずに、ジャンルに囚われないシンガー・ソングライターの作品として聴いた方が楽しめると思います。

特に「I Like It」「The Simple Things」あたりの優しい雰囲気には相当グッときます。また、ラップ入りの曲あたりはSam Ockあたりに通じるものがあります。

楽曲はすべてMichael Carreonのオリジナル。プロデュースはJbirdEstaJesse Barreraが手掛けています。JbirdはJeff Bernat『The Gentlemen Approach』もプロデュースしていた人です。

胸に締め付けるようなメロディ&サウンドをバックに、甘く切ない恋心のラブソングが歌われます。その意味では若者向けの歌世界ですが・・・

確かに日本独自盤をリリースしたくなるのが頷ける、日本人の琴線に触れやすい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「I Like It」
個人的には本作のハイライト。このメロウでソフトリーなオープニングにMichael Carreonというアーティストの魅力が凝縮されていると思います。イントロのメロウ・サウンドとMichaelの第一声を聴いた瞬間に思わず歓喜してしまいました。Joyce Wriceの女性ヴォーカルをフィーチャーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=yitAiur50hk

「Addicted」
ラップ入りのメロウ・チューン。Sam Ockが好きな人であれば気に入るはず!トランペットのジャジー感もいいですね。

「The Simple Things」
メロウなアコギの音色に合わせて、Michaelの優しいヴォーカルとラップが包み込んでくれる素敵な1曲。「I Like It」と並ぶハイライトだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=W5qI-RyVR-o

「Thoughts」
切ない恋心を甘く切ないメロディで歌います。この胸を締め付けるような雰囲気が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=sgITsHj3asY

「Hey Love」
アイランド・レゲエ調です。元旦の記事でも紹介したJay.Keyzのようなハワイアン・レゲエと一緒に聴いてもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=PQLAlNnpFhY

「You And I」
アコギ&ピアノをバックに切々と歌います。。最愛の恋人であった女性と再会した心の機微がメロディ&サウンドからも伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=v8Pze_ZrdEc

「Maybe」
この曲も大好き!甘く切ない恋心を歌うメロウ・チューン。エレピのメロウな音色と切ない歌声はサンセット・モードにぴったりです。

「Pretty (Crushed)」
メロウ・サウンドにのって素敵な女性に出会った時の心のトキメキと葛藤を歌います。

「Can We」
AOR調のムーディーなサックスが入ったラブ・バラード。二人の愛の深さを確認しようとするラブソングです。
https://www.youtube.com/watch?v=PSFmEzckBZU

「Mistakes」
メロウなラブ・バラードですが、よく聴くと歌詞はかなりエロいです(笑)

「Wonder」
運命の人との出会いを夢見るバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yYcLypFLgx0

ご興味がある方はJeff BernatJeremy PassionSam Ockあたりもチェックしてみては?

Jeff Bernat『The Gentlemen Approach』(2012年)
ザ・ジェントルマン・アプローチ

Jeff Bernat『Modern Renaissance』(2013年)
Modern Renaissance

Jeremy Passion『For More Than A Feeling』(2014年)
フォー・モア・ザン・ア・フィーリング

Sam Ock『Simple Steps』(2011年)
Simple Steps

Sam Ock『Stages』(2014年)
Stages
posted by ez at 11:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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