発表年:1968年
ez的ジャンル:トライバル・パーカッション系アフロ・キューバン
気分は... :トライバルに覚醒する・・・
今回はパーカッシヴなアフロ・キューバン作品、Patato & Totico『Patato & Totico』(1968年)です。
Patato & Toticoは、キューバ出身のコンガ奏者Carlos "Patato" Valdesと、同じくキューバ出身のシンガーEugenio "Totico" Arangoのユニット。
Carlos "Patato" Valdes(1926-2007年)は、数多くの有名ミュージシャンとのセッションに参加したアフロ・キューバンを代表するコンガ奏者。一方のCarlos "Patato" Valdes(1934-2011年)もシンガーおよびパーカッション奏者として活躍しました。
N.Y.でレコーディングされた本作はストリート感覚のアフロ・キューバン・サウンドを満喫できる1枚です。
レコーディング・メンバーはCarlos "Patato" Valdes(congas)、Eugenio "Totico" Arango(vo)、Israel "Cachao" Lopez(b)、Francisco Valdes(claves)、Arsenio Rodriguez(tres)、Hector Cadavieco(vo)、Mario Cadavieco(vo)、Tony Mayari(vo)、 Virgilio Marti(vo)です。アフロ・キューバンを代表するトレス・ギター奏者Arsenio Rodriguezの参加が目立ちますね。
Patatoのトライバルで覚醒的なコンガのリズムに、アフロ・キューバンならではの歌力を感じるToticoのヴォーカル、名手Arsenio Rodriguezのギターが絡むアフロ・キューバンな音世界は格別です。
これだけ覚醒的なアフロ・キューバンはなかなか無いのでは?
オープニングの「Mas Que Nada」を聴けば、その衝撃度がわかると思います。
格好良いアフロ・キューバンをお探しの方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Mas Que Nada」
Jorge Ben作の名曲カヴァーでアルバムは幕を開けます。トライバルな覚醒感のあるパーカッシヴな「Mas Que Nada」は異色です。
https://www.youtube.com/watch?v=rRRhgSsxnl8
本曲に関して、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66、Tamba Trio、Lill Lindfors、Steen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm、Oscar Peterson、Isabelle Aubret、Sonido 5のヴァージョンを紹介済みです。ご興味のある方はそれらの記事もご参照下さい。
「Ya Yo E」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。呪術の儀式ような雰囲気が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=Vw3kCcW7NK4
「Ingrato Corazon」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。Arsenio Rodriguezの哀愁モードのトレス・ギターに、トライバルなパーカッションとヴォーカル隊が絡みます。ヴォーカルは哀愁モードなのに、リズムはハイテンションなのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Hs5Ll0DhSeE
「Que Linda Va」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。アフロ・キューバンらしいヴォーカルの掛け合いと共に疾走します。Arsenio Rodriguezのギターのメロウな味わいがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=LiZ0JvPXuIs
「Nuestro Barrio」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。Arsenio Rodriguezのトレス・ギターを堪能できます。ヴォーカル、コンガ、トレス・ギターが生み出す豊かな音世界に感動です。
https://www.youtube.com/watch?v=adjf9qSnJQI
「Aqua Que La Caer」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。アフロ・キューバンらしい疾走感を楽しむのであれば、本曲あたりもいいのでは?哀愁ギターと疾走するコンガの絡みがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=9ydW-QOUqtI
「En El Callejon」
Eugenio Arango作。Toticoのヴォーカルを存分に楽しめる1曲。ラテンならではの哀愁メロディを情感たっぷりに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=2dfDake_EpE
「Caridad Malda」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。ヴォーカル、コンガ、トレス・ギターの三位一体感が素晴らしい1曲。覚醒的なリズムがテンションを上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CR8139Fwe6U
「Rezo Abacua」
Carlos Valdes/Eugenio Arango作。Toticoのヴォーカルと呼応するコーラス隊との掛け合いが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Et5y7KKSJU0
「Dilo Como Yo」
Eugenio Arango作。ラストはストリート感覚に溢れたアフロ・キューバン・グルーヴで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=KI0MLxHEwMA
ご興味がある方はCarlos "Patato" Valdes、Eugenio "Totico" Arangoの他作品もチェックを!
Carlos "Patato" Valdes『Authority』(1976年)
Carlos "Patato" Valdes『Ready For Freddy』(1976年)
Carlos "Patato" Valdes『Masterpiece』(1993年)
Carlos "Patato" Valdes『Unico Y Diferente』(1997年)
Kako, Totico y El Trabuco『La Maquina Y El Motor』