2015年02月10日

Les DeMerle『Transfusion』

レア・グルーヴ人気ドラマーのジャズ・ファンク作品☆Les DeMerle『Transfusion』
トランスフュージョン
発表年:1977年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ジャズ・ドラマー
気分は... :戦わずして勝つ!

今回はレア・グルーヴ方面で人気のファンキー・ジャズ・ドラマーLes DeMerle『Transfusion』(1977年)です。

Les DeMerleは1946年N.Y.ブルックリン生まれのジャズ・ドラマー。ファンキーなドラミングでBuddy Richの後継者と評されたこともあったようです。

Les DeMerle名義で『Spectrum』(1970年)、『Transfusion』(1977年)、『Concerts By The Sea』(1978年)、The Les DeMerle Transfusion名義で『Transcendental Watusi!』(1979年)といったアルバムをリリースしています。

このうち、『Transfusion』『Concerts By The Sea』The Les DeMerle Transfusion名義で『Transcendental Watusi!』の3枚は『Rare Groove A to Z』でセレクトされています。『Rare Groove A to Z』で3枚も作品がセレクトされているアーティストは僅かであり、そうした点からもLes DeMerleがレア・グルーヴの人気ドラマーであることを確認できます。

今日紹介する『Transfusion』(1977年)は彼にとって2枚目のソロ・アルバムとなります。

レコーディング・メンバーはLes DeMerle(ds)、Robby Robinson(p、el-p、org、syn)、Rex Robinson(b)、Doug Norwine(sax、fl)、John Phillips(ss、as、fl)、Danny Brin(g)、Onike(vo)。さらにゲストとして、Raul De Souza(b)、John B. Williams, Jr.(b)、Milcho Leviev(p)、Nolan Smith(tp、flh)、Emmett Chapman(electric stick)が参加しています。

Les DeMerleのダイナミックなドラミングが牽引するファンキーな演奏がズラリを並びます。純粋に演奏自体がファンキーな格好良さに溢れているのがいいですね。

ハイライトはファンキー・ブレイクが炸裂する「Moondial」ですが、アフロ・ラテン・モードの「Bacchanal」、ボッサ・フュージョンで疾走する「Kaballa」も僕の超オススメです。

昨年の『Jazz The New Chapter』以降、新進ジャズ・ドラマーが脚光を浴びるようになっていますが、そんな流れでLes DeMerleのドラミングを聴いてみるのも楽しいと思います。

全曲紹介しときやす。

「Moondial」
Robby Robinson作。Les DeMerleのファンキー・ブレイクと共に始まる本作のハイライト。うねるフェンダー・ベース、ファンキーにブロウするホーン隊も暴れまくるご機嫌なジャズ・ファンクです。De La Soul「Stone Age 」、DJ Shadow「Entropy」、Jurassic 5「Lesson 6 (The Lecture)」、Greyboy「Triple X Groove」等のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pvMFuR_mmwA

「Canned Heat Suite」
Robby Robinson作。シンセが飛び交うコズミック・サウンドの前半と美しい後半のコントラストが印象的な演奏をDeMerleのドラムが牽引します。

「My Woman」
ゲスト参加のMilcho Leviev作。そのMilchoのピアノと同じくゲストのRaul De Souzaのトロンボーンが印象的な美しい演奏です。ここではDeMerleのドラムも抑え気味です。

「Bacchanal」
Robby Robinson作。僕の一番のお気に入り。Onikeのスキャットも入ったアフロ・ラテン・モードのファンク・チューンです。演奏全体の完成度も高いし、DeMerleのドラムも好調です。特にスピードアップした終盤のテンションはかなり高いです。
https://www.youtube.com/watch?v=ub-lelkv8lA

「Kaballa」
Rick Davis作。この演奏も僕好み。ボッサ・フュージョン・テイストながらも骨太感があります。中盤以降はドラムンベースに似た疾走感を感じます。このあたりが再評価が高い要因なのかも?
https://www.youtube.com/watch?v=kqZjC-KtBzk

「Funk It! If You Can't Take A Joke」
Les DeMerle作。ラストは自作のファンキー・チューンでジャズ・ドラマーらしい演奏を聴かせてくれます。

ご興味がある方はLes DeMerleの他作品もチェックを!

『Spectrum』(1970年)
Spectrum

『Concerts By The Sea』(1978年)
ライヴ・アット・コンサーツ・バイ・ザ・シー

The Les DeMerle Transfusion『Transcendental Watusi!』(1979年)
Transcedental Watusi
posted by ez at 04:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック