2015年02月21日

Fania All-Stars『Latin-Soul-Rock』

ソウル、ロックも巻き込んだN.Y.ラテン/サルサ☆Fania All-Stars『Latin-Soul-Rock』
Latin-Soul-Rock
発表年:1974年
ez的ジャンル:Fania系N.Y.ラテン/サルサ
気分は... :スッキリ!

今日はFania All-Stars『Latin-Soul-Rock』(1974年)です。

N.Y.ラテンの名門レーベルFniaのオールスター・グループFania All-Starsの紹介は、『Live At The Cheetah Vol.1/Vol.2』(1972年)、『Rhythm Machine』(1977年)に続き3回目となります。

本作『Latin-Soul-Rock』(1974年)は、アルバムA面がスタジオ録音、B面がライブ録音(N.Y.ヤンキー・スタジアムおよびプエルトリコ)という構成です。また、タイトルの通り、ソウル、ロックをも取り込んだラテン/サルサ・サウンドを志向したアルバムであり、N.Y.ラテン/サルサの魅力をより多くの人に知ってもらおうという意欲が感じられるアルバムです。

そんな意図もあってか、アルバムにはJorge Santana(g)、Billy Cobham(ds)、Jan Hammer(org)、Manu Dibango(sax)といった異なるジャンルのミュージシャンも参加しています。

それ以外にもJohnny Pacheco(leader、per)、Larry Harlow(p、org)、Bobby Valentin(b)、Roberto Roena(bongos)、Ray Barretto(congas)、Mongo Santamaria(congas)、
Ricardo Ray(p)、Nicky Marrero(timbales)、Yomo Toro(tres)、Willie Colon(tb)、Luis Ortiz(tp)、Ray Maldonado(tp)、Victor Paz(tp)、Hector Lavoe(vo)、Ismael Miranda(vo)、Ismael Quintana(vo)、Justo Betancourt(vo)、Pete "Conde" Rodriguez(vo)、Santos Colon(vo)、Bobby Cruz(vo)、Cheo Feliciano(vo)といったラテン/サルサの豪華メンバーの名がズラリと並びます。

個人的には、今聴き直して一番フィットするFania All-Stars作品ですね。スタジオ録音の5曲が充実しているのが大きいかもしれません。特に「Smoke」「There You Go」の2曲に本作の狙いがよく反映されていると思います。

ライブ録音3曲の中ではManu Dibangoの代表曲「Soul Makossa」のラテン・ファンク・カヴァー、豪華メンバーによる大迫力のデスカルガ「Congo Bongo」がいいですね。

レア・グルーヴ好きの人であれば、きっと一番フィットするFania All-Starsのアルバムだと思います。

全曲を紹介しときやす。

「Viva Tirado」
Gerald Wilson作。El Chicanoもカヴァーしていたラテン名曲。妖しげなBobby Valentinのベース・ラインとコンガの響きが印象的です。中盤以降は覚醒的なオルガンやじらした感じが魅力のホーン・サウンドで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YP1Yr9MkFz4

「Chanchullo」
Cachao作。Jorge Santanaのラテン・ロックなギター・サウンドと、このオールスターらしいN.Y.ラテン・サウンドが融合した演奏を楽しめます。。
https://www.youtube.com/watch?v=mJYDV7LiZ7c

「Smoke」
Dee Ervin作。レア・グルーヴ好きにはEarl J. Foster Jr.率いるファンク・グループTribeのヴァージョンでお馴染みの曲ですね。本ヴァージョンもレア・グルーヴ好きはテンション高くなる、覚醒的ラテン・グルーヴに仕上がっています。まさにラテン/ソウル/ロックな仕上がり!
https://www.youtube.com/watch?v=3YhyO4TTjYA

「There You Go」
Edwin Starrのシングル曲をカヴァー。グルーヴィー・オルガンと格好良いホーン・アンサンブルが牽引するラテン・ソウルなインスト
https://www.youtube.com/watch?v=T3FwV-7eZuY

「Mama Guela」
Tito Rodriguez作。キレとスピードのあるラテン・グルーヴで一気に駆け抜ける本曲も格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cyC-X6266FA

ここまでがオリジナルLPのA面(スタジオ録音)です。ここから始まるB面のうち、「El Raton」「Congo Bongo」の2曲がN.Y.ヤンキー・スタジアムでのライブ録音、「Soul Makossa」がプエルトリコでのライブ録音です。

「El Raton」
Cheo Feliciano作。Cheo Felicianoのヴォーカル、Jorge Santanaのギターがフィーチャーされた哀愁ラテン・ソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=mJYDV7LiZ7c

「Soul Makossa」
Manu Dibangoの代表曲をラテン・ファンク調でカヴァーしています。うねるベースラインに覚醒的なパーカッションが絡むリズム隊が抜群に格好良いですね。勿論、Manu Dibangoのサックスも目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=QQVcj0H3Rkw

「Congo Bongo」
Henry Alvarez/Larry Harlow作。ラストはオールスター・ユニットらしい豪華でハードなデスカルガで大いに盛り上がって締め括ってくれます。特にMongo SantamariaRay Barrettoによるハード・ハンズなコンガがサイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=1iEvqanPrn8

Fania All-Starsの他作品もチェックを!

『Live at the Red Garter Vol.1』(1968年)
Vol. 1-Live at the Red Garter

『Live at the Red Garter Vol.2』(1969年)
Vol. 2-Live at the Red Garter

『Live At The Cheetah Vol.1』(1972年)
Live at the Cheetah, Vol. 1

『Live At The Cheetah Vol.2』(1972年)
Live at the Cheetah, Vol. 2

『Live at Yankee Stadium Vol.1』(1976年)
Vol. 1-Live at Yankee Stadium

『Live at Yankee Stadium Vol.2』(1976年)
Vol. 2-Live at Yankee Stadium

『Delicate and Jumpy』(1976年)
Delicate and Jumpy

『Live in Japan 76』(1976年)
Fania All Stars in Japan

『Rhythm Machine』(1977年)
Rhythm Machine

『Spanish Fever』(1978年)
Spanish Fever

『Cross Over』(1979年)
Cross Over

『Commitment』(1980年)
Commitment

『California Jam』(1980年)
California Jam
posted by ez at 05:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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