2015年03月14日

We Five『Make Someone Happy』

シスコ産フォーク・ロック/ソフトロック☆We Five『Make Someone Happy』
メイク・サムワン・ハッピー
発表年:1967年
ez的ジャンル:シスコ産フォーク・ロック/ソフトロック
気分は... :落ち着かない週末・・・

週末ですが、やることだらけで慌しく過ごすことになりそうです。

今回はサンフランシスコのフォーク・ロック/ソフトロック・グループWe Fiveの2ndアルバム『Make Someone Happy』(1967年)です。

We FiveKingston TrioのメンバーJohn Stewartを兄に持つMichael Stewartが組んでいたグループThe Ridgerunnersが前身。

その後、MichaelがKingston TrioのマネジャーFrank Werberをプロデューサーに迎えて結成されたのがWe Fiveです。結成時のメンバーはMichael Stewart(vo、g、banjo)、Beverly Bivens(vo、g)、Jerry Burgan(vo、g)、Pete Fullerton(vo、b)、Bob Jones(vo、g)の5名。

1965年にデビュー・シングル「You Were on My Mind」(Ian & Sylviaのカヴァー)をリリースし、全米チャート第3位の大ヒットとなりました。
We Five「You Were on My Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=RgjvT8myFOA

その勢いにのって、グループは『You Were on My Mind』(1965年)、『Make Someone Happy』(1967年)という2枚のアルバムをリリースしています。

しかしながら、グループの雲行きは怪しくなり、紅一点のリード・シンガーBeverly Bivensが抜け、代わりにDebbie Burgan(Jerry Burganの妻)をリード・シンガーに迎えるなどのメンバー交代を行い、『The Return of the We Five』(1969年)、『Catch the Wind』(1970年)、『Take Each Day As It Comes』(1977年)といったアルバムをリリースしますが、成功を収めることはありませんでした。

A&Mからリリースされた本作strong>『Make Someone Happy』(1967年)は彼らの2ndアルバムとなります。ジャケからはポップなソフトロック作品をイメージするかもしれませんが、実際は紅一点Beverly Bivensのヴォーカルを中心に据えたフォーク・ロック寄りの仕上がりです。そんな中にボッサな曲や、ソフトリーなコーラスを聴かせる曲、ミュージカルの一場面のような曲が挿入も混じっているデコボコ感が面白いアルバムかもしれません。

掴みどころがないのも確かですが、60年代好きの人であれば、いろいろ楽しめる要素が散りばめられた1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Let's Get Together」
Chet Powers(Dino Valenti)作。Youngbloodsの大ヒットで知られる「Get Together」をカヴァー。Youngbloodsヴァージョンは『The Youngbloods』に収録されています。当ブログではYoungbloods『RIde The Wind』のライブ・ヴァージョンやThe Dave Pell Singersのカヴァーを紹介済みです。ここではBeverly Bivensのヴォーカルを中心に据え、メリハリの効いたキャッチーなフォーク・ロックに仕上がっています。

「High Flying Bird」
Billy Edd Wheeler作。Jefferson AirplaneRichie Havens等も取り上げていた楽曲です。サイケ風味のフォーク
https://www.youtube.com/watch?v=NUN80MtQYU0

「Make Someone Happy」
Jule Styne/Betty Comden/Adolph Green作。タイトル曲はミュージカル『Do Re Mi』のテーマ曲。ボッサ調のフォーキー・チューンはモロに僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=-42haQO-3Vk

「Five Will Get You Ten」
Frank May作。演奏はイマイチですが軽快なテンポで弾けます。
https://www.youtube.com/watch?v=WbZEVZ5P-Y8

「Somewhere」
Stephen Sondheim/Leonard Bernstein作。ミュージカル『West Side Story』の名曲をカヴァー。しっとりとしたヴォーカル&コーラスで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Py4uzdMzZA8

「What Do I Do Now?」
Bill Chadwick/Randy Sterling/Michael Stewart作。Beverly Bivensの凛としたヴォーカルが印象的なフォーク・ロック。

「The First Time」
Ewan MacColl作。数多くのアーティストがカヴァーしている名曲。ソフトリーなフォーキー・チューンに癒されます。
https://www.youtube.com/watch?v=M2_Kkf-9Q0c

「Our Day Will Come」
Bob Hilliard/Mort Garson作。Ruby & The Romantics、1963年のヒット曲をカヴァー。当ブログではJimmy Castorのカヴァーも紹介済みです。フォーキー・ソフトロックな感じがいいですね。

「Poet」
John Stewart/Michael Stewart作。Beverly Bivensのヴォーカルの魅力を堪能できるキュートなポップ・チューン。

「What's Goin' On」
Michael Stewart作。Marvin Gayeの名曲とは同名異曲の哀愁フォーキー・ロック。
https://www.youtube.com/watch?v=psM9qNAT_6U

「The Inch Worm」
Frank Loesser作。映画『Hans Christian Andersen』(1952年)でDanny Kayeが歌っていた曲。ミュージカルの一場面のような雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=bxQkES_oBP0

「You Let A Love Burn Out」
Randy Sterling作。ラストはフラワー・ムーヴメントなフォーク・ロックで締め括ってくれます。

『You Were on My Mind』(1965年)
ユー・ワー・オン・マイ・マインド

『Make Someone Happy』(1967年)
リターン・オブ・ウィ・ファイヴ
posted by ez at 05:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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