発表年:2002年
ez的ジャンル:西ロンドン系女性キーボード奏者
気分は... :マジック!
今回はUKの女性キーボード奏者/プロデューサーUschi Classenによるクロスオーヴァー・ソウル作品『Soul Magic』(2002年)です。
正直、Uschi Classenのキャリアについては詳しく知りませんが、90年代から活躍する女性キーボード奏者であり、Phil Asher等との共同作業など西ロンドン方面で注目を浴びたアーティストといえるでしょう。
90年代からシングルでは自身名義の作品をリリースしてきた彼女ですが、アルバムとしては本作『Soul Magic』(2002年)が初リリースとなります。というか、現時点で本作が唯一のアルバムですが・・・
殆どの曲でヴォーカリストをフィーチャーしており、2000年代初めの西ロンドンらしいブロークンビーツ/フューチャー・ジャズを通過したクロスオーヴァー・ソウルという印象です。
アルバムにはDee Ellington、Eska MtungwaziKimra(Kimberly Kimbrough)、Robert Owensといったヴォーカリストがフィーチャーされています。特にMr. Fingers(Larry Heard)らとのユニットFingers, Inc.での活動でも知らせるシカゴ・ハウスの伝説的ヴォーカリストRobert Owensの参加が目を引きます。
想像以上にキャッチーな楽曲が揃っており、普段クラブミュージックを聴かない人でもすんなり入れるアルバムではないかと思います。その分、サウンド面での刺激は少ないので、そのあたりで好き/嫌いが分かれるかもしれません。
とりあえず「Soul Magic」、「Dizzy Heights」、「Home」あたりを聴いて気に入れば、買いだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Soul Magic」
Dee Ellingtonのキュートな女性ヴォーカルをフィーチャーしたアーバン・メロウなタイトル曲でアルバムの幕は開きます。西ロン好きというより、アーバン・メロウ/AOR好きの人が気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ZF4xz0Qdkf8
「Dizzy Heights」
Eska Mtungwaziをフィーチャー。西ロンドンらしい疾走感が心地好いクロスオーヴァー・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=IIjT_5DKmHo
「Now Illuminate」
Kimraをフィーチャー。アルバムに先駆けてシングル・リリースされていた楽曲です。最初"Kimra"は日系のキムラさんか?なんて想像してしまいましたが、KimraさんはKimberly Kimbroughさんでした(笑)。クールなダンサブル・サウンドが実に心地好いです。
「Wise Words」
Dee Ellingtonをフィーチャー。Bill Withers「Use Me」のエレメンツを引用したフューチャー・フォーキー・ソウルです。
「Fire」
Dee EllingtonのヴォーカルとWildflowerのラップをフィーチャーした西ロンドン・テイストのジャジーHip-Hopに仕上がっています。
「She」
この曲はインスト。キーボード奏者Uschi Claassenを堪能するのであれば、こうしたインストの方が分かりやすいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=nIx4qV87fn8
「The Path」
ジャジー・ハウス調のインスト。ラテン・フレイヴァーが効いているのが僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=oUsoLDVXccE
「Meditative Flow」
Kimraをフィーチャー。Da BoodleyのスクラッチがアクセントとなっているアブストラクトHip-Hop調の仕上がり。
「Home」
Eska Mtungwaziをフィーチャー。アルバムに先駆けてシングル・リリースされていた楽曲です。ラテンとジャズ・ファンクが融合したようなサウンドが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=7H7Wf88WiYk
「Only In Your Eyes」
Robert Owensをフィーチャー。アコースティック・サウンドによる透明感に溢れたメロウ・ソウルに仕上がっています。相変わらずRobert Owensのヴォーカルはセクシーですね。
Uschi Classen(ウーシー・クラッセン)・・・クラッセン・ゴレライ???