2015年04月09日

Marcos Valle『Marcos Valle (1974)』

ファースト・フィナーレを飾る集大成的な1枚☆Marcos Valle『Marcos Valle (1974)』
マルコス・ヴァーリ(1974)
発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジル最高のメロディ・メーカー
気分は... :ハートに効く薬・・・

今回はブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcos Valle『Marcos Valle (1974)』(1974年)です。
※セルフ・タイトルのアルバムが他にもあるので、便宜上『Marcos Valle (1974)』とリリース年を併記した表記にしています。

当ブログでこれまで紹介したMarcos Valle作品は以下の9枚。

 『Samba '68』(1968年)
 『Mustang Cor De Sangue』(1969年)
 『Marcos Valle (1970)』(1970年)
 『Garra』(1971年)
 『Vento Sul』(1972年)
 『Previsao Do Tempo』(1973年)
 『Vontade De Rever Voce』(1981年)
 『Pagina Central』(2009年) ※Celso Fonsecaとの共演作
 『Esphera』(2010年)

本作『Marcos Valle (1974)』(1974年)は、Marcosのキャリアにおいて大きな節目となった作品であり、本作リリース後、次作『Vontade De Rever Voce』(1981年)をリリースするまで約7年の歳月を要することになります。

そんな節目のアルバムは、ブラジル最高のメロディ・メーカーぶりに存分に発揮された充実の1枚です。

前作『Previsao Do Tempo』(1973年)がエクスペリメンタル・ポップ的な側面があったので、その反動でメロディアスなポップ・アルバムを創ったのかもしれませんね。僕はどちらのMarcosも大好きですが。サウンド面では美しいオーケストレーションで、素敵なメロディを盛り上げるアレンジが印象的です。

楽曲はすべてMarcosのオリジナル。インストの「Brasil X Mexico」「Charlie Bravo」Walter Marianiとの共作「Novelo De La」以外は兄Paulo Sergio Valleとの共作です。

『Marcos Valle (1970)』(1970年)を皮切りに、毎年充実したアルバムをリリースし続けたMarcosの70年代絶頂期の集大成的な1枚です。

全曲紹介しときやす。

「No Rumo Do Sol」
邦題「太陽に向かって」。ゆっくりと翼を広げて飛び立つようなスケール感を持ったビューティフル・ソング。美しいメロディと壮大なオーケストレーションがよくマッチしています。

「Meu Heroi」
邦題「僕のヒーロー」。ブラジル最高のメロディ・メーカーらしい魔法のメロディが冴え渡ります。コーラス隊も加わり、素敵な高揚感に包まれます。

「So Se Morre Uma Vez」
邦題「人生は一度きり」。美しいストリングス&女性コーラスをバックに、切なる思いを歌い上げます。

「Casamento, Filhos E Convencoes」
邦題「結婚と子どもとしきたり」。これぞMarcosといったメロディ&ヴォーカルを聴かせてくれます。アナログ・シンセの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=60iP9yUnwV4

「Remedio P'ro Coracao」
邦題「ハートに効く薬」。♪ハートに効く薬はどれだろう♪寂しい男心をMarcosを切実に歌います。思わずアルコールが欲しくなる1曲です(笑)

「Brasil X Mexico」
邦題「ブラジル対メキシコ」。サッカーの試合がテーマですかね。メキシカンなエキゾチック・メロディと「イパネマの娘」調のメロディで両国をイメージさせます。
https://www.youtube.com/watch?v=rYk8knDMT04

「Tango」
ブラジル人のMarcosがあえてアルゼンチン・タンゴ調の楽曲を作るのが面白いですね。アコーディオンの音色をバックに、Marcosが凛としたヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8gjRDdVwYyw

「Nossa Vida Comeca Na Gente」
邦題「人生は僕らの中に」。疾走するメロディと共に、Marcosが自分の道を進む後押ししてくれます。ハンド・クラップも入ったキャッチーな仕上がりがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0cgahgkWmEU

「Novelo De La」
邦題「毛糸玉」。時の過ぎ行く流れをしみじみと歌い上げます。

「Cobaia」
♪僕はモルモットになりたくない♪と自由への思いを高らかに歌い上げます。

「Charlie Bravo」
ラストは美しいオーケストレーションのインストでアルバムを締め括ってくれます。

Marcos Valleの過去記事もご参照下さい。

『Samba '68』(1968年)
サンバ’68

『Mustang Cor De Sangue』(1969年)
Mustang Cor De Sangue Ou Corcel Cor De Mel

『Marcos Valle(1970)』(1970年)
marcos valle 1970.jpg

『Garra』(1971年)
Garra

『Vento Sul』(1972年)
ヴェント・スル

『Previsao Do Tempo』(1973年)
Previsao Do Tempo

『Vontade De Rever Voce』(1981年)
ヴォンタージ・ジ・レヴェール・ヴォセ

『Pagina Central』(2009年)
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]

『Esphera』(2010年)
ESPHERA
posted by ez at 02:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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