発表年:1994年
ez的ジャンル:Trevelプロダクション系男性R&B
気分は... :大人R&B・・・
今回は元Rude BoysメンバーJ. Littleのソロ・アルバム『Puttin' It Down Blues』(1994年)です。
J. LittleことJoe Little IIIは、1968年クリーブランド生まれの男性R&Bシンガーであり、Gerald Levertに見出され1990年代前半に活躍した男性R&BグループRude Boysの元メンバーです。
クリーブランドで結成されたLarry Marcus、Melvin Sephus、Edward Lee Banks、Joe Little IIIの4人組Rude Boysは、 Gerald Levertのバックアップの下、1990年にデビュー・アルバム『Rude Awakening』をリリース。シングル・カットされた「Written All Over Your Face」は全米R&BチャートNo.1に輝き、同曲は1991 Billboard Music AwardのNo.1 R&B Single of the Yearも獲得しました。
続く2ndアルバム『Rude House』(1992年)からもシングル「My Kinda Girl」がヒットするなど、グループの活動は順調に思えましたが、Joe Little IIIがソロ活動を機にグループを脱退してしまいます。そこで、グループは後釜にDwight Thompsonを迎え、1997年に3rdアルバム『Rude As Ever』をリリースしますが、以前のような成功を収めることができず、シーンから姿を消すことになります。
しかしながら、2006年のGerald Levertの死を機に、Joe Little IIIが新メンバーを迎えて新生Rude Boysとして活動を再開させています。
本来ならば、J. Littleのソロを紹介するより先に、Rude Boysの『Rude Awakening』(1990年)、『Rude House』(1992年)を取り上げるべきですよね。僕もリアルタイムでよく聴いていたのはRude Boysの2枚で、本作『Puttin' It Down Blues』は後追いで入手したのですが、今の僕の気分にフィットするのが本作なので、こちらを優先してしまいました。
本作ではJoe Little III本人に加え、Gerald Levert、Edwin Nicholas、Marc Gordon、Marc Jenkinsがプロデュースし、Rude Boys作品同様にTrevelプロダクション(Levertのスペルを逆にしたもの)が制作に深く関わっています。
ミディアム〜スロウ中心の落ち着いた大人R&B作品に仕上がっています。濃厚すぎず、エロすぎず、適度にアーバンといったあたりが、J. Littleのテナーの声質も含めて、今の僕の気分にフィットしています。
とりあえず、「Me And You」、「Puttin' It Down」の2曲を聴けば、本作の魅力を実感できると思います。
全曲紹介しときやす。
「Puttin' It Down」
オススメその1。J. Littleプロデュース。タイトル曲はミディアム・グルーヴ。グルーヴは感じるけど程良く力の抜けた感じが大人R&Bでいいですね。Rude Boysの同僚Edward Lee Banksがバック・コーラスで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=RIORN8LQkuo
「Break U Off」
Gerald Levert/Edwin Nicholasプロデュース。Gerald Levertらしい素敵なスロウ・チューンを、J. Littleがテナー・ヴォーカルで歌い上げます。この甘く切ない感じにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=OeYrl66IXTA
「Me And You」
オススメその2。Gerald Levert/Edwin Nicholasプロデュース。シングルにもなったセクシー・スロウ。僕の一番のお気に入りもコレ。セクシーだけどエロエロになりすぎず、素敵な大人R&Bになっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5BSEsKRGGuU
「The Hump Is On」
オススメその3。Gerald Levert/Edwin Nicholasプロデュース。この曲もシングルになりました。美メロ・バラードをJ. Littleが素敵なテナーでさり気なく歌い上げるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sibK8pyGku8
「Flex & Sex」
Marc Gordon/J. Littleプロデュース。哀愁モードのセクシー・バラード。哀愁のメロディがなかなかいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=6C_CES9VtAg
「You're Gonna Miss Me」
オススメその4。Gerald Levert/Edwin Nicholasプロデュース。メロウ・ギター、パーカッションといった夏モードの生音感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=EB-xPr-mNcY
「The Way We Used To Roll」
Gerald Levert/Edwin Nicholasプロデュース。ジャジー・テイストのミディアム・スロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=_XFPvt0pOiM
「Make Me Know It」
J. Littleプロデュース。サックスも入ったアーバン・テイストのミディアム・スロウ。J. LittleとEdward Lee Banksが息の合ったヴォーカル・ワークを聴かせてくれます。
「I Gotta Have It」
Marc Gordon/J. Littleプロデュース。妖しいムードが90年代R&Bらしくていいですね。
「I'm A Playa」
J. Little/Marc Jenkinsプロデュース。ラストはHip-Hopテイスト。それまでの流れからすると少し唐突な気もしますが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=mM3AWp5OK0o
Rude Boysの1st、2ndもセットでチェックを!
Rude Boys『Rude Awakening』(1990年)
Rude Boys『Rude House』(1992年)