2015年05月15日

Tata Vega『Totally Tata』

フリーソウル・クラシック「You'll Never Rock Alone」収録☆Tata Vega『Totally Tata』
トータリー・タタ
発表年:1977年
ez的ジャンル:ミュージカル出身女性シンガー
気分は... :バックコーラスのディーバにスポットライトを!

今回はバックコーラスのディーバたちの一人、Tata Vega『Totally Tata』(1977年)です。

Tata Vega(本名:Carmen Rosa Vega)は1951年N.Y.出身の女性シンガー。

1963年からプロのキャリアをスタートさせ、ミュージカル女優とキャリアを積んだ彼女は、70年代前半にPollutionEarthquireといったグループに参加しています。

そして、1976年にTamla Motownとのソロ契約に成功し、同レーベルから『Full Speed Ahead』(1976年)、『Totally Tata』(1977年)、『Try My Love』(1978年)、『Givin' All My Love』(1980年)という4枚のアルバムをリリースしています。

さらに『Time's So Right』(1988年)、『Now I See』(1998年)、『This Joy』(2009年)といったアルバムもリリースしています。

近年でいえば、第86回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち(20 Feet from Stardom)』(2013年)で彼女の姿を確認できます。

本作『Totally Tata』(1977年)のハイライトは、フリーソウル人気曲「You'll Never Rock Alone」ですね。僕も『Free Soul Universe』で同曲を知り、Tata Vegaの存在が刷り込まれました。

レコーディングにはJames Gadson(ds)、Chuck Rainey(b)、Clay Drayton(b)、Ben Benay(g)、Dean Parks(g)、Ray Parker, Jr.(g)、
Andre Lewis(key、syn)、John Barnes(key)、Michel Rubini(key)、Sonny Burke(key)、Robert Zimmitti(per)、Paulinho Da Costa(per)、Al Johnson(back vo)、The Good Seed Ensemble(back vo)、Art Posey(back vo)、 Josef Powell(back vo)、Maxayn Lewis(back vo)、Oren Waters(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

プロデュースはWinston MonsequeAl Johnsonがアレンジが手掛けています。

「You'll Never Rock Alone」以外ならば、ファンキー・ソウル「Mr. Troublemaker」、ディスコ調の「Jesus Takes Me Higher」、躍動する「It's Too Late」あたりがオススメです。

バックコーラスのディーバにスポットライトを当てましょう。

全曲紹介しときやす。

「Mr. Troublemaker」
Michael B. Sutton作。The Originalsヴァージョンでも知られるファンキー・ソウルでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=O443DZH-KYE

「Blame It On the Sun」
Stevie Wonder/Syreeta Wright作。Stevieのオリジナルは名盤『Talking Book』に収録されています。オーセンティックなバラードに仕上がっていますが、正攻法すぎて少し面白みに欠けるかも?

「Come In Heaven (Earth is Calling)」
Anna Gordy Gay/Terrence Harrison/Elgie Stover/Tata Vega作。同じバラードでも「Blame It On the Sun」よりコチラの方が僕好み。感動がジワジワと伝わってきます。9分超の大作です。
https://www.youtube.com/watch?v=67rUL8s182s

Jim Jones「Talking to the World」、Sektion Kuchikaschtli「I Han」、L.A. Symphony「Pops Song」のサンプリング・ソースになっています。
Jim Jones「Talking to the World」
 https://www.youtube.com/watch?v=YjT63UDw-k4
Sektion Kuchikaschtli「I Han」
 https://www.youtube.com/watch?v=AMuZIWRfiHQ
L.A. Symphony「Pops Song」
 https://www.youtube.com/watch?v=DDX14T1WErU

「Deep Inside」
Richard Winarick作。ミュージカル出身らしい歌声を楽しめるバラード。堂々とした歌いぶりがいいですね。

「Jesus Takes Me Higher」
Helen Lewis/Kay Lewis作。ディスコ調サウンドをバックに、ゴスペルをルーツに持つTataの歌声が躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=KphHR0OzquU

「Love Comes From the Most Unexpected Places」
Kim Carnes/David Ellingson作。Kim Carnesのオリジナルは『Sailin'』(1976年)に収録されています。レゲエ調リズムのミディアム・チューンはアルバムの中でいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=7VG0XddPBLY

Zeus「Gdy Pada Strzal」のサンプリング・ソースとなっています。
Zeus「Gdy Pada Strzal」
 https://www.youtube.com/watch?v=GMXl5ru5EJA

「It's Too Late」
Terry Huff/Al Johnson作。Carole Kingの名曲カヴァーと思いきや同名異曲です。あまり注目されない曲ですが、躍動するダンサブル感がTataのヴォーカルにもマッチしていてかなり好きです。

「You'll Never Rock Alone」
Brenda Russell/Brian Russell作。前述のようにフリーソウル人気曲。Brian & Brenda Russellによるオリジナルは『Word Called Love』(1976年)に収録されています。まるでJackson 5が歌っていそうなポップでキャッチーな曲ですよね・・・と思ったら、TataとJermaine Jacksonのデュエット・ヴァージョンもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=1xL8CSbJzD4

「Ever So Lovingly」
Al Johnson作。ラストは哀愁バラードで締め括ってくれます。Raige & Zonta「Tora-Ki」のサンプリング・ソースとなっています。

『Full Speed Ahead』(1976年)
Full Speed Ahead

『Now I See』(1998年)
Now I See
posted by ez at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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