2015年05月17日

Mario Biondi『Beyond』

進化する伊達男ジャズ・ヴォーカル☆Mario Biondi『Beyond』
Beyond
発表年:2015年
ez的ジャンル:伊達男系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :12秒・・・

今回は魅惑のバリトン・ヴォーカルで魅了するイタリア人男性ジャズ・シンガーMario Biondiの最新作『Beyond』です。

2メートルを超えるイタリア人の巨漢シンガーMario Biondiについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の3枚。

 『Handful Of Soul』(2006年)
 『If』(2009年)
 『Sun』(2013年)

Sony Music移籍第1弾となった前作『Sun』(2013年)は、IncognitoJean-Paul "Bluey" Maunickが共同プロデューサーとして全面関与し、Leon WareAl JarreauChaka KhanOmarJames Taylor(JTQ)といったソウル、ジャズ・ファンクの人気アーティストが多数参加し、話題となりました。

Sony Music第2弾となる本作『Beyond』は、顔馴染みのメンバーによるミラノ録音が殆どであり、1曲のみN.Y.のファンク・グループThe Dap-KingsとのN.Y.録音です。

3曲を除きプロデュースはMario Biondi本人とDavid FlorioMassimo Greco

レコーディングにはDavid Florio(g、ds)、Massimo Greco(key)、Michael Baker(ds)、Federico Malaman(b)、Marica(back vo)、Dina & Dana(back vo)等が参加しています。

派手なゲスト参加はありませんが、世界進出を意図した前作での経験を糧にし、スケール・アップしたMario Biondiワールドを楽しめます。個人的には著名ミュージシャンに頼らず、自分たちの音を創り上げようとする姿勢に共感します。

前作ほどの派手さはありませんが、伊達男らしい男のジャズ・ヴォーカルを存分に楽しめます。

全曲紹介しときやす。

「Open up Your Eyes」
空港の搭乗アナウンスと共に始まるオープニング。さり気なさの中にBiondiのダンディズムを感じます。これぞ伊達男のジャズ!

「All of My Life」
ラップ入りのダンサブル・チューン。アコーディオンの音色でアクセントをつけているのが面白いですね。

「Love is a Temple」
アルバムからのリード・シングル。哀愁モードのミディアム・チューン。派手さはありませんが、Biondiのバリトン・ヴォーカルが栄える大人なムードの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RcOzgGmBRrY

「All I Want Is You」
ベテラン女性ジャズ・シンガーDee Dee Bridgewaterとの共作曲。切々と歌われるバラード。Biondiのバリトン・ヴォーカルにはこういうバラードも似合います。

「I Chose You」
Alberto Roveroniプロデュース。生音とプログラミングを組み合わせたクラブジャズ・テイストのダンサブル・チューンです。

「You Can't Stop This Love Between Us」
Gianni Bini/Paolo Martiniプロデュース。僕の一番のお気に入り。Biondiの激シブ・バリトン・ヴォーカルの魅力を存分に堪能できる伊達男らしいダンサブル・チューン。開放的なホーン・サウンドや女性フレンチ・ヴォイスもいい感じ!

「Blind」
躍動感のある1曲。前作の流れを汲むキャッチーでソウルフルな仕上り。華やかなホーン・アレンジがいいですね。

「Come Down」
Biondiのヴォーカルの馬力を感じる1曲。R&Bフィーリングとジャズ・フィーリングが上手くミックスされているのがグッド!

「Heart of Stone」
Sharon Jones & The Dap-Kingsとしてお馴染み、N.Y.のファンク・グループThe Dap-Kingsとの共演作。60年代R&Bフィーリングの仕上がり。

「Fly Away」
哀愁モードのミディアム。Biondiの低音ヴォーカルに大人の哀愁を感じます。

「Another Kind of Love」
ジワジワとくるミディアム。アーバン・ソウル的な魅力もあります。

「Over the World」
進化するBiondiを感じられる1曲。世界進出を意図したSony Musicへ移籍したBiondiですが、そうした狙いを感じる1曲に仕上がっています。

「Where Does the Money Go」
ラストは意外にもレゲエ調。これはご愛嬌ということで(笑)

Mario Biondiの過去記事もご参照下さい。

『Handful Of Soul』(2006年)
ハンドフル・オブ・ソウル

『If』(2009年)
IF

『Sun』(2013年)
Sun
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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