2015年05月24日

Hiatus Kaiyote『Choose Your Weapon』

さらに進化したハイブリッドなフューチャー・サウンド!☆Hiatus Kaiyote『Choose Your Weapon』
Choose Your Weapon
発表年:2015年
ez的ジャンル:フューチャリスティック&ハイブリッド系オージー・バンド
気分は... :コヨーテではなくマンドリル?

今回は新作アルバムから、オーストラリアのフューチャリスティック・ハイブリッド・バンドHiatus Kaiyoteの2ndアルバム『Choose Your Weapon』です。

CDショップでどの売場に置くのか悩む作品ですが、僕は某大手ショップのR&B/Soul売場でゲットしました。

2011年にオーストラリア、メルボルンで結成されたグループHiatus Kaiyoteの紹介は、1stアルバム『Tawk Tomahawk』(2013年)に続き2回目となります。

1stアルバム『Tawk Tomahawk』(2013年)は、紅一点のメンバーNai Palmの存在感のあるヴォーカルと、ソウル、ジャズ、Hip-Hop、フォーク、クロスオーヴァー、ダウンテンポ、映画音楽、クラシック等を呑み込んだハイブリッドなフューチャー・サウンドが印象的でした。

Q-Tip参加ヴァージョンも話題となった「Nakamarra」Erykah Baduから絶賛され、ネオソウル・バンドの新星として紹介される一方、『Jazz The New Chapter 2』『Tawk Tomahawk』が取り上げられたように、"今ジャズ"的な観点からも注目を浴びた1枚です。

そして真価を問われる2ndアルバムでしたが、1stからのバンドの進化を示してくれた素晴らしい1枚に仕上がっています。

1st同様にNai Palm(vo、g、key)、Paul Bender(b、g、key、prog)、Simon Mavin(key、vocoder、per)、Perrin Moss(ds、per、key、b)という4名のラインナップです。プロデュースも彼ら自身で手掛けています。

このバンドの持つネオソウル、今ジャズ、クロスオーヴァーな側面をそれぞれ進化させ、しかもそれらを見事に調和させ、このバンドしか生みだせない独自サウンドの確立に成功しています。また、変幻自在の演奏で1曲の中に様々な表情があるのも魅力です。

『Tawk Tomahawk』で唯一不満は、全10曲中5曲が2分未満の小曲という尺の問題でしたが、本作は小曲も含めて全18曲という構成であり、その点でも満足させてくれます。
ある点です。

また、大物Hip-HopプロデューサーSalaam Remiがエグゼクティヴ・プロデューサーとして名を連ねている点も興味深いです。

ジャケがコヨーテではなくマンドリルなのが面白いですね(笑)

どこまで進化するのか天井が見えない凄みを感じる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Choose Your Weapon」
アルバムのプロローグ的な小曲ですが、このバンドのハイブリッドなフューチャー・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Gw9lR9V4nL4

「Shaolin Monk Motherfunk」
曲の表情が変化していく様が印象的です。Jazz The New Chapter的な観点からも面白い1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ya7aDtEdTTo

「Laputa」
浮遊するサウンドをバックに、Nai Palmのコケティッシュな魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=Zaf8GCiuOV0

「Creations Part One」
インタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=VgBF2usl0Xk

「Borderline With My Atoms」
淡々とした序盤から、ジワジワと盛り上がってきます。ミュージカルの挿入歌のような雰囲気もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=5ZZUWioDFRU

「Breathing Underwater」
このグループらしいハイブリッドなフューチャー・サウンドの中をNai Palmのヴォーカルが自由に駆け巡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=9ZVMViSx6Ek

「Cicada」
エスニック・テイストのインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=mwdchqdbdtM

「Swamp Thing」
フューチャリスティックな雰囲気にグッとくるエレクトリック・ソウル。クロスオーヴァー好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=A2-XVsfVDgU

「Fingerprints」
しっとりとしたメロウ・サウンドが心地好いネオソウル調の仕上がり。こういう曲を聴くと、本作をR&B/Soul売場に置きたくなるのがわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=SQTk4RLbbXQ

「Jekyll」
ジャズ・ヴォーカル作品風のしっとりとした序盤と、リズミックなバンド・アンサンブルを楽しめる中盤、ネオソウル調の終盤と1曲で3度楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=DIiyASgbyVM

「Prince Minikid」
夢の中のような音世界が印象的な1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=aCtrJX3eKgA

「Atari」
人力ドラムンベース的なフューチャー・サウンドで楽しませてくれるJazz The New Chapter的な1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=CybN3jCHnDk

「By Fire」
前の曲の流れを受け継ぐ、フューチャリスティックな雰囲気です。クロスオーヴァーと今ジャズのいいとこ取りのサウンドが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZXZMUwxA-gQ

「Creations Part Two」
インタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=fSQMZWcTsUY

「The Lung」
このバンドの持つハイブリッド感を楽しめます。フューチャリスティックなBecca Stevens Bandといった趣もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=1NN1-CC8BpY

「Only Time All The Time/Making Friends With Studio Owl」
J Dilla的な雰囲気のインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=vDYAN2yI_9w

「Molasses」
Nai Palmのヴォーカルに魅了されるネオソウル調のメロウ・チューン。終盤のハイパー・サウンド的な展開もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ZEZ43-Cfhd0

「Building A Ladder」
ラストは緩急織り交ぜたミディアム。さり気ないですが、このバンドの変幻自在ぶりに浸りながらエンディングを迎えます。
https://www.youtube.com/watch?v=R5KTAnMIgaA

未聴の方は1st『Tawk Tomahawk』(2013年)もチェックを!

『Tawk Tomahawk』(2013年)
Tawk Tomahawk
posted by ez at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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