発表年:2014年
ez的ジャンル:バルセロナ産ジャマイカン・ビッグ・バンド・ジャズ
気分は... :ビッグ・バンド!
今回は新作アルバムから、バルセロナ産のジャマイカン・ジャズ作品The Gramophone Allstars Big Band『Jazzmaica』です。
2014年リリースのようですが、今年5月の国内盤リリースで流通するようになった作品なので、今年の新作扱いでいいでしょう。
The Gramophone Allstars Big Bandは、2008年にバルセロナで結成されたジャマイカン・ジャズ・バンド。これまでThe Gramophone Allstars名義で『Just Delightin'』(2008年)、『Simbiosi』(2010年)、『Levitant a La Deriva』(2011年)という3枚のアルバムをリリースしています。
最新作『Jazzmaica』ではメンバー15名のビッグ・バンド編成となっています。
メンバーはLluc Casares(as、ss)、Genis Bou(ts、fl)、Pau Vidal(ts、fl)、Pere Miro(bs)、Pep Garau(tp、flh)、Andres Tosti(tp、flh)、Pep Tarradas(tp、flh)、Sidru Palmada(tb)、Albert Costa(tb)、Judit Neddermann(vo)、Adria Plana(g)、Eloi Escude(p、key)、Vic Moliner(b)、Jordi Rodriguez(per)、Aleix Bou(ds)です。
アルバムは2曲を除き、ジャマイカのレゲエ/スカやUSソウルのカヴァーとなっています。
バルセロナ産のジャマイカン・ジャズ・バンドといえば、当ブログでも紹介したThe Oldiansを思い出しますね。
ただし、The Gramophone Allstars Big BandはThe Oldiansほどアイランド・レゲエって感じではないですね。どちらかといえば、ビッグ・バンド・スカ/レゲエという印象ですね。
「Miracles」(Jackson Sisters)、「I Wish」(Stevie Wonder)という有名曲カヴァーが目立ちますね。
それ以外に「Color Him Father」(The Winstons)、「Can't Get Enough」(Barry White)、「If You Can Want」(Smokey Robinson & The Miracles)、「Funky Kingston」(Toots & The Maytals)あたりもオススメです。
ビッグ・バンドならではのスカ/レゲエ・サウンドを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Scambalena」
The Skatalitesの元メンバーであるキューバ生まれ、ジャマイカ育ちのサックス奏者Roland Alphonsoの楽曲をカヴァー。ビッグ・バンドらしいスカ・サウンドで楽しませてくれるインストです。
https://www.youtube.com/watch?v=Pm_T6OqbH60
「Color Him Father」
ワシントンD.C.のソウル・バンドThe Winstons、1969年のヒット曲をカヴァー。ノーザン・ソウルをJudit Neddermannのキュートなヴォーカルを活かした小粋なロックステディ/ラヴァーズで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=HywRMlqfMes
「Miracles」
Jackson Sistersの大人気ダンス・クラシックをカヴァー。本作のハイライトかもしれませんね。Judit Neddermannのキュート・ヴォーカルをフィーチャーした軽快なレゲエ・チューンでこの曲の魅力を伝えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZBNi4DKU_UM
「Can't Get Enough」
Barry White、1974年の大ヒット曲「Can't Get Enough Of Your Love, Babe」をカヴァー。このレゲエ・カヴァーは見事にハマりましたね。ダンサブルな名曲を素敵なラヴァーズで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_mkWz5acqY8
「Wise Two」
インタールード的なオリジナル。
https://www.youtube.com/watch?v=Fxe8zK6BzVM
「Sophisticated Babylon」
この曲もオリジナルです。息の合ったホーン・アンサンブルも含めて、ご機嫌なスカ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KKhOfOwnafc
「I Wish」
Stevie Wonder『Songs In The Key Of Life』収録の大ヒット曲をカヴァー。ビッグ・バンドらしいメリハリを効かせたキャッチーなレゲエ・カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=k1V-NT3sVoI
「(When) Twistin' I Love Him So」
Sam Cooke「Twistin' The Night Away」とRay Charles「Hallelujah I Love Her So!」という2曲をメドレー・カヴァー。ビッグ・バンドならではの少しノスタルジックなサウンドが功を奏しています。Juditのヴォーカルも実に雰囲気があります。
https://www.youtube.com/watch?v=GTgzDjIi8PQ
「If You Can Want」
Smokey Robinson & The Miracles、1968年のヒット曲をカヴァー。軽快なスカのリズムと爽快なJuditのヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=GGC6yE-CtOA
「Funky Kingston」
ジャマイカのレゲエ・グループToots & The Maytals、1972年のヒット曲をカヴァー。ラストは縦横無尽のファンキー・グルーヴで格好良く締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jqSX0Kdjl0U
「Bonus Track」
国内盤ボーナス・トラックの小曲。本当にオマケって感じですが、ほのぼのしています。
『Just Delightin'』(2008年)
『Simbiosi』(2010年)
『Levitant a La Deriva』(2011年)
ありがとうございます。
これからの季節にフィットする1枚ですね。