2015年07月13日

The Dukes『The Dukes (Bugatti And Musker)』

UKの売れっ子ソングライティング・チームによるAOR/ディスコ作品☆The Dukes『The Dukes (Bugatti And Musker)』
ミステリー・ガール(SHM-CD紙ジャケット仕様)
発表年:1982年
ez的ジャンル:売れっ子ソングライティング・チーム系AOR/ディスコ
気分は... :本質を見抜く!

今回はDominic BugattiFrank MuskerというUKの売れっ子ソングライティング・チームによるユニットThe Dukesによる唯一のアルバム『The Dukes (Bugatti And Musker)』(1982年)です。AOR名盤の誉れが高い1枚ですね。

Dominic BugattiFrank Muskerの二人は、共に大学在学中の1973年に出会い、一緒に曲を書くようになります。1974年にはBugatti & Musker名義でシングルをリリースしますが、成功には程遠いものでした。

その後、1975年にRoger DaltreyThe Who)のソロ・アルバム『Ride A Rock Horse』で彼らの楽曲「Milk Train」が取り上げられたことで、ソングライティング・チームとして活動することになります。

1976年には男性シンガーPaul Nicholasに提供した「Reggae Like It Used To Be」「Dancing With The Captain」「Grandma's Party」の3曲がUKチャートでヒットし、ソングライティング・チームとして脚光を浴びます。

1980年代に入ると、Sheena Eastonのデビュー・シングル「Modern Girl」(1980年)、Air Supplyの大ヒット・アルバム『Lost in Love』(1980年)からの3rdシングル「Every Woman In The World」という世界的大ヒットを楽曲提供し、彼らは一気に売れっ子ソングライティング・チームとなります。

本作『The Dukes (Bugatti And Musker)』(1982年)は、そんな売れっ子ソングライティング・チームBugatti & Musker唯一のアルバムです。

Arif Mardinがプロデュースし、レコーディングにはSteve Lukather(g)、Paul Jackson Jr.(g)、Carlos Rios(g)、David Williams(g)、Will Lee(b)、
Abe Laboriel(b)、Jeff Porcaro(ds)、John Robinson(ds)、Robbie Buchanan (key、syn)、Bob Christianson(key、syn)、Pete Cannarozzi(key、syn)、Richard Tee(key)、Paulinho Da Costa(per)、Steve Forman(per)、Lawrence Feldman(fl、sax)、Larry Williams(horns)、Bob Mintzer(horns)、Lew Soloff(horns)、Randy Brecker(horns)等が参加しています。

また、Robin Beck(back vo)、Tawatha Agee(back vo)、)、Hamish Stuart(back vo)、(back vo)、Mark StevensChaka Khanの弟)(back vo)、
Marcy Levy(back vo)等がバッキング・ヴォーカルを務めます。

"AOR名盤"というイメージが強いですが、アルバムの半数はポップでディスコ調のダンサブルな楽曲が占めます。彼らのソングライティング・チームとしてのキャリアを考えれば、そうしたダンサブルな楽曲こそが本来のBugatti & Muskerの姿なのでは?その意味でAORばかりを期待して聴くと、少しギャップを感じるかもしれません。

AORな楽曲でいえば、「So Much In Love」「Mystery Girl」「Memories」、ダンサブルな楽曲でいえば、「Fate」「Thank You For The Party」がオススメです。

楽曲はすべてBugatti & Muskerのオリジナルです(「Memories」のみGeorge Martinとの共作)。

全曲紹介しときやす。

「Mystery Girl」
シングル・カットもされたオープニング。メロウなシンセの音色が印象的なAORグルーヴ。まさにミステリー・ガールって雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=rOmZNhKFygM

「Survivor」
シャッフル・ビートが印象的なポップAOR。Bugatti & Muskerの都会的なセンスを感じる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=4DkUPlhyHGw

「Thank You For The Party」
ポップなディスコ・ファンク調の仕上がり。Sister Sledgeがカヴァーしていますが、確かに彼女たちのような女性ヴォーカル・グループ向け向けの曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=2Z6VgpWJ5jM

Sister Sledge「Thank You For The Party」
 https://www.youtube.com/watch?v=f9wXVFchaKA

「Memories」
George Martinとの共作。ロマンティックな王道ラブ・バラード。AORバラードがお好きな人はぜひ!
https://www.youtube.com/watch?v=8nLQ3xpxMr8

「Excitement Of The New」
ポップ・ディスコ調なダンサブル・チューン。中盤のキーボード・ソロはRichard Tee。
https://www.youtube.com/watch?v=v98sE5WMVy8

「Love Dance」
この曲もディスコ調。こういうポップなダンサブルな楽曲はBugatti & Muskerの売りの1つですからね。ここでのピアノ・ソロもRichard Teeです。
https://www.youtube.com/watch?v=8ntsBJdM-eg

「Soul Mates」
彼らのブルーアイド・ソウルな側面を楽しめる1曲。ただし、コーラスの♪アイアイア〜♪は好き嫌いが分かれるかもしれませんが。
https://www.youtube.com/watch?v=MWq8lWhP308

「So Much In Love」
Sheena Eastonのデビュー・アルバム『Take My Time(Sheena Easton)』(1981年)提供曲のセルフ・カヴァー。AORという点でいえば、僕はコレが一番好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ejVTpeW2piA

Sheena Easton「So Much In Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=LFbcsgSKAac

「Fate」
Chaka Khan『What Cha Gonna Do For Me』(1981年)提供曲のセルフ・カヴァー。個人的にはアルバムで一番のお気に入りはコレ。ブルーアイド・ソウル感覚のメロウ・ダンサーって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qAgR8qtlovY

Chaka Khan「Fate」
 https://www.youtube.com/watch?v=eFQdCRQd3yg

「Nite Music」
ラストはポップ・ディスコなダンサブル・チューンで締め括ってくれます。ヴォコーダー等も入った80年代エレクトリック・ファンクな感じと彼ららしいポップ感覚が上手くバランスしていて僕は好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=cRT3zuWn48k

このNorman Seeffのフォトグラフによるジャケは秀逸ですね。
posted by ez at 00:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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