2015年07月14日

Umas & Outras『Poucas E Boas』

再評価の高いブラジルの女性コーラス・グループ☆Umas & Outras『Poucas E Boas』
ポウカス・イ・ボアス
発表年:1970年
ez的ジャンル:ブラジル女性コーラス・グループ
気分は... :MPBの枠に止まらない魅力

今回はブラジルの女性コーラス・グループUmas & Outrasのアルバム『Poucas E Boas』(1970年)です。

ようやく待望のCD化が実現したブラジル音楽ファン歓喜の1枚ですね。

Umas & OutrasRegininhaDorinha TapajosMalu Ballonaの3人組。

RegininhaA Turma da Pilantragemでの活動でも知られ、A Turma da Pilantragemを従えたソロ・アルバム『Me Ajuda Que A Voz Nao Da!!!』(1969年)もリリースしています。

Dorinha Tapajosは、Paulo Tapajosを父に、Paulinho Tapajosを兄に持つ女性シンガー。1972年にQuarteto Em Cyへ加入し、白血病で1980年に逝去するまで第二期Quarteto Em Cyメンバーとして活躍しました。

そんなUmas & Outras、唯一のアルバムが『Poucas E Boas』(1970年)です。

この時代らしい欧米ロック/ポップやサイケなフィーリングが漂うサウンドと、3人の素敵なヴォーカル・ワークが結びついた再評価が高いのも頷ける1枚に仕上がっています。

欧米ロック/ポップやサイケなエッセンスを貪欲に飲み込んでしまう、この時期のブラジル音楽のクリエイティヴ性を実感できるのがいいですね。

カフェ・アプレミディのコンピでも取り上げられた「Primaverando」Marcos Valleの名曲カヴァー「Pigmaleao 70」、素晴らしいア・カペラも聴ける「Caminhao Amarelo」、ラブ&ピースな「Serolav Ou Oh! Meu Brasil」、キュートなアコースティック・グルーヴ「My Love, My Love」あたりが僕のオススメです。

この時代ならではのMPBの枠に止まらない素敵なブラジル女性コーラスを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Abrace Paul McCartney Por Mim」
Paul McCartneyの名前が登場するJoyce作品がオープニング。曲タイトルに相応しい欧米ロック/ポップのフィーリングに溢れています。
https://www.youtube.com/watch?v=_qRxMPlTsoc

「Caminhao Amarelo」
Nelson Angelo作。素晴らしいア・カペラ・コーラスに続き、ストレンジ感覚のポップ・ワールドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Yirr721ot7o

「No Nepal Tudo E Barato」
Frederyco Mendonca de Oliveira作。作者はFrederykoとしても知られるブラジルのサイケ・ロック・バンドSom Imaginarioのメンバーです。サイケなロック・サウンドと親しみやすいポップ・ワールドのバランスがこの時代らしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SZDRiI8XHb4

「Oh!」
Haroldo Barbosa作。ほんわかしたラグタイム感が楽しげなポップ・チューン。バンジョーの音色が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=ui-GPqkSLF0

「Serolav Ou Oh! Meu Brasil」
Chico Lessa/Tavito/Mariozinho Rocha作。前述のSom ImaginarioのメンバーTavitoらの作品。この時代らしいラブ&ピースな空気に惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=N564tvc7KHA

「Primaverando」
Ivan Lins/Ronaldo Monteiro de Souza作。カフェ・アプレミディのコンピでも取り上げられた人気曲。メロウなロック・グルーヴとビューティフル・ヴォーカルでじわじわ高揚させてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZLtAbOs3OQo

「Trem Noturno」
Paulinho Machado作。軽妙なヴォーカル・アンサンブルで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1JksNZK-93A

「Loura Ou Morena」
Haroldo Tapajos/Vinicius de Moraes作。Dorinhaの父Paulo Tapajosがレパートリーとしていた楽曲。何処となくユルいポップ感覚が逆にいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=2K0jYw8hLqc

「Ondas Medias」
Antonio Adolfo/Tiberio Gaspar作。テレビ・ノヴェイラ挿入歌のカヴァーですが、楽しげなガールズ・ポップで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1pdfwxuhKIM

「Pigmaleao 70」
Marcos Valle/Novelli/Paulo Sedrgio Valle作。Marcos Valleの名曲を、キュートなスキャットとラウンジ感覚のオルガン・グルーヴで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Z3TyXQdD0bU

「My Love, My Love」
Tom Carlos/Fernando Sergio作。アコースティック感覚のロッキン・グルーヴとキュートな歌いっぷりに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ilwm-DU6Q68

「Please Garcon」
Joyce作。ラストはソフト・サイケな雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=C_durcuREcA

いよいよ暑さが本格化してきましたね。
スタミナつけなければ・・・
posted by ez at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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