2015年08月23日

The Spandettes『Sequin Sunrise』

現代版フリーソウルを代表するグループの2nd☆The Spandettes『Sequin Sunrise』
スパンコール・サンライズ
発表年:2015年
ez的ジャンル:カナダ産女性ヴォーカル系ソウル/ポップ・バンド
気分は... :レジリエンス!

今回は新作アルバムから、デビュー・アルバム『Spandex Effect』(2013年)が"現代版フリーソウル"として、日本でも人気を博したカナダのグループThe Spandettesの2ndアルバム『Sequin Sunrise』です。

Lizzy Clarke(vo)、Maggie Hopkins(vo)、Alex Tait(vo)という3人の女性ヴォーカリストを中心としたカナダ、トロント出身のグループThe Spandettesの紹介は、デビュー・アルバム『Spandex Effect』(2013年)に続き2回目となります。

デビュー・アルバム『Spandex Effect』(2013年)は、"現代版フリーソウル"の流れを作った作品として音楽シーンに大きなインパクトを残しました。

2014年にはメンバーの一人Alex Taitがソロ・アルバム『Thirty』を発表し、国内盤も今年に入りリリースされました。僕も『Thirty』を試聴しましたが、The Spandettesのイメージとは異なるジャジー・ヴォーカル作品だったのは意外でした。

そのため、次作はどのような方向になるのだろう?と思っていましたが、届けられた新作『Sequin Sunrise』は、デビュー作同様に"現代版フリーソウル"らしい1枚に仕上がっています。

特に本作ではソウル/ディスコ色やJamiroquaiに代表される90年代アシッド・ジャズのエッセンスを強調した曲が目立ちます。また、前作に続き、Lemuriaのカヴァー曲があるのは嬉しい限りです。

本作のメンバーは、上記の女性ヴォーカリスト3名に加え、Thomas Francis(p、org)、Mike Meusel(b)、Kevin Neal(g)、Mackenzie Longpre(ds)、Chris Brophy(as、fl)、Patrice Barbanchon(tp)という9名がクレジットされています。

プロデュースはJustin Abedin。彼はトロントのソウル・バンドJacksoulの元メンバーです。グループの目指す方向性が彼の起用にも表れていると思います。

『Spandex Effect』をお聴きになった方は、1stからの進化を確認しながら聴くと楽しいと思います。

全曲紹介しときやす。

「Love Me Leave Me」
アルバムのリード曲だけあって、キャッチーな疾走感があります。デビュー・アルバム収録の代表曲「Sweet & Saccharine」のメロウ・グルーヴ感に、90年代アシッド・ジャズのテイストを加えた感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=1oM5lPD_bHs

「Little Late」
躍動するガールズ・ポップ・ロック。ガールズ・ポップとニューウェイヴが融合したような感じが面白いですね。

「Lover's Summer Day」
タイトルの通り、夏モードのメロウ・グルーヴ。Spandettesらしいキャッチーなポップ・センスを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=aAJlNqRSK7Y

「Over Me」
この曲はモロにJamiroquaiですね(笑)。彼女たちのJamiroquai好きがよくわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=exPdYG9jFZI

「If You Wanna Stand By Me」
ヴィンテージ・ソウル風のバラード。ただし、モロにレトロ・ソウルではなく、現行バンドによるソウル・バラードという雰囲気なのがいいですね。

「Don't Look Now」
ロッキン・テイストのアシッド・ジャズといった雰囲気でパンチの効いた1曲。

「Mister Mister」
Daft Punk「Get Lucky」あたりを意識したかのようなディスコ・ブギー調のダンス・チューン。Daft Punk+Jamiroquaiって雰囲気ですね。

「Something Good」
ソウル・バンドの雰囲気がよく出た哀愁モードのソウル・チューン。

「So Far Away」
リラックスした雰囲気のレゲエ・・チューン。彼女たちのキュートなヴォーカル・ワークを考慮すれば、こういったラヴァーズ路線は有りですね。

「All I've Got to Give」
前作でもハワイアンAORの人気グループLemuriaの「Hunk of Heaven」をカヴァーしていましたが、本作でもLemuriaを代表するフリーソウル人気曲「All I've Got to Give」をカヴァーしてくれました。これが悪いわけありませんよね。オリジナル同様、黄昏モードが良く似合う素敵なメロウ・チューンに仕上がっています。

「Love Me Leave Me (extended version)」
「Love Me Leave Me」のextended version。

『Spandex Effect』(2013年)
スパンデックス・エフェクト

Alex Tait『Thirty』(2014年)
サーティー
posted by ez at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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