発表年:2007年
ez的ジャンル:カナディアン・アフロ・ファンク
気分は... :新作の前におさらいを!
今回はカナダのアフロ・ファンク・バンドThe Souljazz Orchestraの2ndアルバム『Freedom No Go Die』(2007年)です。
カナダのオタワで結成され、Gilles Petersonも大絶賛したことで、クラブジャズ・ファンからの注目も高いジャズ・ファンク・バンドThe Souljazz Orchestraの紹介は、『Rising Sun』(2010年)、『Solidarity』(2012年)に続き3回目となります。
間もなく、Strutから最新作『Resistance』がリリース予定のThe Souljazz Orchestra。
『Resistance』(2015年)
その前に既発アルバムのおさらいとして、Do Right! Musicからリリースされた2ndアルバム『Freedom No Go Die』(2007年)を取り上げたいと思います。
本作におけるメンバーは、Zakari Frantz(as、ss、fl)、Steve Patterso(ts)、Ray Murray(bs、as)、Pierre Chretien(ei-p、org、clavinet、g、b、vo)、Philippe Lafreniere(ds、per)という5名。
さらにゲストとして、Mighty Popo(vo、g)、Alanna Stuart(vo)、Marielle Rivard(vo)、Michael Murray(tp、flh)、Jason Jaknunas(b)が参加しています。
僕の場合、『Rising Sun』(2010年)からこのバンドをフォローするようになったので、初期作品はそこから遡って聴いています。アフロ・ファンクをベースにラテン/カリビアン/レゲエを取り込んだ進化形アフロ・ファンクを聴かせてくれる近年の作品と比較すると、分かりやすい格好良さのあるアフロビート/アフロ・ジャズ作品かもしれませんね。
「Mista President」、「Freedom No Go Die」、「The Blind Leading The Blind」という格好良いアフロビートや、Pharoah Sandersの名曲カヴァー「The Creator Has A Masterplan」あたりが目立ちますが、「Secousse Soukous」、「Mugambi」あたりもこのバンドらしくて魅力的です。
最新作『Resistance』も楽しみですが、その前にこれまでの作品をおさらいしておくのもいいのでは?
全曲紹介しときやす。
「Mista President」
アルバムからの先行シングルであり、Gilles PetersonもプッシュしたFela Kuti直系のアフロビートでアルバムは幕を開けます。ルワンダの難民であったヴォーカリストMighty Popoをフィーチャーしています。アフロビート好きならば、間違いなく楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=C8lX9sOLDvs
「The Blind Leading The Blind」
Alanna Stuartの女性ヴォーカルをフィーチャーしたアフロビート。コケティッシュな女性ヴォーカルが入っている分、同じアフロビートでも「Mista President」、「Freedom No Go Die」とは少し異なる印象を受けます。普段あまりアフロビートを聴かない人は、こういう曲が入った方がとっつきやすいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=3cOkmloazpg
「Insurrection」
アフロ・ジャズというより、純粋に格好良いインスト・ジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=1nNOA2IKqII
「Freedom No Go Die」
タイトル曲はMighty Popoをフィーチャーしたアフロビート。パーカッシヴに躍動するリズム、覚醒的なオルガン、切れ味のあるホーン・アンサンブルとアフロビートの格好良い要素がすべて揃っています。ハイスピードで一気に駆け抜けていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=K0y51241Hn8
「Mojuba」
ゆったりとした雰囲気ながらも、覚醒的な鍵盤の音色とパーカッシヴなリズムに刺激を受けるインスト。ホーン隊のアンサンブルも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=-5LcCt57beE
「Secousse Soukous」
Mighty Popoをフィーチャー。リンガラ風の開放的なギターが印象的なアフロ・ジャズ。アフロビートだけじゃない彼らの音楽性を確認できます。
https://www.youtube.com/watch?v=B4GKG5iIiNo
「Little Habana」
タイトルから察しがつくように、アフロ・キューバン調の仕上り。アルバム構成上、いいアクセントになっています。
「Mugambi」
なかなか格好良いアフロ・ジャズ。アフロ・ジャズらしいホーン・アンサンブルがいいですね。哀愁メロウなエレピの音色もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=wDvsCByV7Qc
「The Creator Has A Masterplan」
Pharoah Sandersのスピリチュアル・ジャズ名曲をカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Karma』に収録されています。近年だと当ブログでも紹介したLord Echoのカヴァーも話題になりました。ここではMarielle Rivardのヴォーカルをフィーチャーしたメロウ・ジャズなテイストのカヴァーに仕上がっています。なお、本曲は終わった後にシークレット・トラックが収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=NNpG2ZN8kVY
The Souljazz Orchestraの他作品もチェックを!
『Uprooted』(2005年)
『Manifesto』(2008年)
『Rising Sun』(2010年)
『Solidarity』(2012年)
『Inner Fire』(2014年)
『Resistance』(2015年)