発表年:1977年
ez的ジャンル:メロウ・レア・グルーヴ
気分は... :金色ジャケ!
今回はメロウなレア・グルーヴTerea『Terea』(1977年)です。
Tereaは女性シンガーSharon Terea Robinsonを中心としたユニット。Sharon Terea Robinsonはその後、プロデューサー/ソングライターとしても活躍しています。大ヒットしたコメディ映画『Beverly Hills Cop』(1984年)のサントラ収録のPatti LaBelle「New Attitude」のソングライティングでグラミーを受賞しています。Leonard Cohenとの一連の仕事が最も有名ですかね。
そんなSharonを中心としたユニットの唯一のアルバムがBaby Grandからリリースされた本作『Terea』(1977年)です。
プロデュースはDennis DreithとJohn Seiter。
レコーディングにはEnrique Vasques(ds)、Jim Schlossberg(b)、Dave Guye(g)、Matt Gregory(key)等が参加しています。
レア・グルーヴ好きにはお馴染みの金色ジャケットですね。
そして、本作を有名したキラー・チューンが「Pretty Bird」です。
メロウ・グルーヴ「Pretty Bird」の印象で、メロウ・ソウルなアルバムをイメージしていたのですが、実際聴いてみると意外にシンガー・ソングライター的な雰囲気の仕上がりです。また、ブルージーな雰囲気の演奏もアルバムのアクセントになっています。このあたりの方向性はカヴァー2曲がJoni Mitchell、Jimi Hendrixにも反映されています。
その意味で後にソングライターとしても活躍するSharonの曲作りの才を楽しめる1枚ともいえます。「Pretty Bird」以外にもいい曲がありますよ!
全曲紹介しときやす。
「One & Only」
ブルージー&ファンキーなオープニング。ケバケバしいシンセの響きが逆にいいですね(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=GaJov_QxMg4
「Try Harder」
僕好みのメロウ・ポップ。後にソングライターとしても活躍するSharonの曲作りの才の片鱗に触れることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=wgSLG75pHhY
「We Found Love」
「Pretty Bird」と並ぶ僕のお気に入り。しみじみとしたメロウ・バラード。サンセット・モードな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Pw2UGjn39h8
「Manic Depression」
The Jimi Hendrix Experienceのブルース・・へヴィ・ロックをカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Are You Experienced?』に収録されています。セレクトも興味深いですが、演奏もなかなか面白いです。
「Morning Laughter」
穏やかなメロウ・ミディアム。この曲もSharonのソングライティングの才を実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=Y89qZPHej8w
「Pretty Bird」
本作のハイライト。ミステリアスなメロウ・グルーヴ。Sharonのしなやかなソウルフル・ヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=xTsuoCIbsuU
「For Free」
Joni Mitchellのカヴァー。オリジナルは『Ladies Of The Canyon』に収録されています。このカヴァー・セレクトにもSharonの志向が反映されているのかもしれませんね。味わい深く歌い上げています。
「Good Company」
Rickie Lee Jonesあたりと一緒に聴きたい雰囲気の曲ですね。
Sharonは2008年にソロ・アルバム『Everybody Knows』をリリースしています。
Sharon Robinson『Everybody Knows』 (2008年)