2015年09月23日

Celso Fonseca『Like Nice』

『Slow Motion Bossa Nova』の続編的なロマンティック・ボッサ☆Celso Fonseca『Like Nice』
Like Nice
発表年:2015年
ez的ジャンル:ロマンティシズム系ネオ・ボッサ
気分は... :これぞ円熟味!

ブラジルものの新作からCelso Fonsecaの最新アルバム『Like Nice』です。

現在のブラジル音楽シーンを代表するギタリスト/シンガー/コンポーザー/プロデューサーCelso Fonsecaに関して、当ブログではこれまで6枚のアルバムを紹介済みです。

 『Paradiso』(1997年) ※Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義
 『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)
  ※Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義
 『Natural』(2003年)
 『Rive Gauche Rio』(2005年)
 『Pagina Central』(2009年) ※Marcos Valle & Celso Fonseca名義
『No Meu Filme』(2011年)

前作『No Meu Filme』(2011年)は、AOR/シティ・ミュージック感覚の仕上がりで年末恒例の『ezが選ぶ2012年の10枚』にもセレクトしたお気に入り盤でした。

それ以来、約4年ぶりの新作となる『Like Nice』がひっそりと発売されました。
前作の時もそう思いましたが、彼ほどのミュージシャンであれば新作がもっと話題になってもいいのになぁと・・・・

その最新作『Like Nice』は、彼の人気作『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)の続編という位置づけらしいです。

レコーディングにはCelso Fonseca(vo、g、b)以下、Robertinho Silva(per)、Junior Moraes(per)、Jorge Helder(contrabass )、Jorge Barreto(p)、Marcos Valle(el-p)、Rildo Hora(harmonica)、Marcelo Martins(fl)、Ze Canuto(fl)、Dirceu Leite(fl)等が参加しています。Marcos Valleがローズで2曲参加しているのが嬉しいですね。

Fonseca本人とEduardo Souto NetoJesse Sadocがアレンジを手掛けています。

『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』の続編ということで、アルバム全体はストリングスを織り交ぜたネオ・ボッサな仕上りです。個人的には前作のシティ・ミュージック路線が大好きだったのですが、Celso Fonsecaらしさという点では、こういったネオ・ボッサ路線の方が馴染んでいるかもしれませんね。

美しいストリングスとCelso Fonsecaのギター&ヴォーカルの組み合わせ、お決まりのパターンのロマンティック・ボッサなのですが、ついつい聴き入ってしまうところにCelso Fonsecaというミュージシャンの魅力があるのでしょうね。

Classics IVのカヴァー「Stormy」以外はFonsecaのオリジナルであり、盟友Ronaldo Bastosとの共作も3曲含まれます。

さらに円熟味を増したCelso Fonsecaのギター&ヴォーカルに酔いしれましょう。

全曲紹介しときやす。

「Like Nice」
オープニングを飾るタイトル曲は、美しいストリングスと共に始まるロマンティックなボッサ・チューン。ギターは勿論のことFonsecaの脱力系ヴォーカルもナイスです!
https://www.youtube.com/watch?v=3vCwfnKdnLI

「O Que Vai Sobrar」
この曲も美しいストリングス&フルートがロマンティック・ムードを醸し出します。Fonsecaの脱力系ヴォーカルの味わいが何ともいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GCy1GDIaEiE

「Stormy」
Classics IVの名曲カヴァー(Buddy Buie/J.R. Cobb作)。当ブログではCafe Apres-midiのコンピにも収録されているThird Waveのドリーミー・カヴァーやReuben WilsonGeorgie Fameのカヴァーも紹介済みです。実は本作で最も頻繁に聴いているのがこの曲。お馴染みの名曲を素敵なメロウ・ボッサで聴かせてくれます。ここではMarcos Valleも参加し、メロウなローズを奏でています。

「Por Que Era Voce」
さり気ないボッサ・チューンですが、Fonsecaのギター&ヴォーカルが加わると、魔法の音楽になるから不思議ですね。

「Road to Paradise」
美しいボッサ・チューン。ストリングスと囁くようなFonsecaのヴォーカルの相性が実にいいですね。

「Onda Infinita Do Amor」
この曲にもMarcos Valleが参加しています。「Stormy」と並ぶ僕のお気に入り。Fonsecaならではの憂いを帯びたヴォーカルとMarcosのメロウ・エレピがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=M01fqi6uJCw

「I Could Have Danced」
ロマンティックなボッサという点では、この曲が一番ムードがあるかもしれませんね。夕暮れの海辺で聴いていたい演奏です。

「Rio 56」
エレガントなアレンジが秀逸なロマンティック・インスト・ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=8KPacsmmRVk

「Cancao Que Vem」
Rildo Horaのハーモニカが印象的です。シンプルですがFonsecaらしさ存分に楽しめるボッサ・チューンです。

「Meu Silencio」
気取らない感じの演奏が印象的です。

「Ceu」
さり気ないですが、Fonsecaのギター&ヴォーカルではなければ出せない味わいがたまりません。美しいストリングスも実に効果的です。

「January In The Tropics」
フォーキー感覚のボッサ・チューンといった趣がいいですね。聴き重ねるほどに味わいが増します。

「Zum Zum」
ラストは印象的なズムズム・スキャットで締め括ってくれます。

Celso Fonsecaの過去記事もご参照下さい。

『Paradiso』(1997年)
Paradiso

『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)
Juventude / Slow Motion Bossa Nova

『Natural』(2003年)
Natural

『Rive Gauche Rio』(2005年)
Rive Gauche Rio

『Pagina Central』(2009年) 
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]

『No Meu Filme』(2011年)
No Meu Filme
posted by ez at 06:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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