2015年10月21日

The Real Seduction『It's Real』

再評価が高い90年代男性R&Bグループ☆The Real Seduction『It's Real』
the real seduction it's real.jpg
発表年:1993年
ez的ジャンル:実力派男性R&Bグループ
気分は... :この実力で1作のみとは・・・

今回は90年代男性R&Bグループ作品からThe Real Seduction『It's Real』(1993年)です。

The Real Seductionはニューオリンズで結成された男性R&Bグループ。メンバーはStacy BrandonTracy BrandonのBrandon兄弟、Lawrence Lee Pierce IVDennis Gordonという4名。

大きな商業的成功を収めることはなく、本作『It's Real』(1993年)のみでシーンから姿を消したグループですが。僕もリアルタイムで聴いていた時はノーチェックでした。しかしながら、90年代R&B名作として『It's Real』は今日高い評価を得ています。

80年代から活動している実力派コーラス・グループであり、その素晴らしいヴォーカル・ワークを如何なく発揮しているのがアルバムの魅力だと思います。

同時に、曲ごとに多彩なプロデューサーを起用し、アルバムにメリハリが効いている点も本作のトータルな魅力を高めています。

Eddie "DJ Eddie F" FerrellHeavy D & the Boyz)、Nevelle HodgeBobby "Bobcat" ErvinJoshua ThompsonGene LennonDamon ThomasThe Underdogs)、Todd Chapman等がプロデュースを手掛けています。

シングルになった「Ain't Nothin Wrong」や至極のスロウ・ジャム「This Is What I Would Do」あたりがハイライトだと思いますが、それ以外の曲も聴き応え十分です。

再評価されるのも納得の充実の1枚です。
とりあえず「Ain't Nothin Wrong」「This Is What I Would Do」を聴いてみてください!

全曲紹介しときやす。

「We Got Style」
ア・カペラを実力を示すアルバムのイントロ。

「Ain't Nothin Wrong」
シングルにもなった代表曲。Heavy D & the BoyzのEddie "DJ Eddie F" FerrellとNevelle Hodgeのプロデュース。IntroのKenny "G-Love" Greeneがバック・コーラスで参加しています。キャッチーなNJSは90年代男性R&B好きには間違い仕上がりです。この1曲のみでも本作は買いなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=spFAR8UZ0no

「Amnesia」
L.L. Cool J等で知られるBobby "Bobcat" Ervinプロデュース。甘く危険な香りが漂うこの時代らしいR&Bグルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=Mb-uHND5Zts

「Baby Where Were You」
この曲もシングルになりました。Joe「All the Things (Your Man Won't Do)」のソングライティング&プロデュース等で知られるJoshua ThompsonとGene Lennonのプロデュース。素晴らしいヴォーカル・ワークを前面に打ち出したオーセンティックなバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=PETFJm9xjJs

「Everytime I See You」
後にThe Underdogsで売れっ子プロデューサーとなるDamon Thomasプロデュース。イントロだけ聴くとオールドスクールHip-Hopかと思いましたが、本編はヴォーカル・アレンジが絶妙な美メロのミディアムです。
https://www.youtube.com/watch?v=Hgtq-48Pm5s

「All I Am」
Todd Chapman/Dave Pensadoプロデュース。切々と歌い上げるビューティフルなミディアム・スロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=T_f7IhUybIs

「This Is What I Would Do」
Damon Thomasプロデュース。ソロ・デビュー前のJesse PowellやSheree Fordがバック・コーラスで参加しています。「Ain't Nothin Wrong」と並ぶハイライトかもしれませんね。曲良し、ヴォーカル良し、プロダクション良しと三拍子揃った傑作スロウ・ジャムだと思います。Sheree Fordの女性コーラスが加わることで、グッとムードが高まるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=_oW9a73sB9c

「Love Around The World」
Biff Vincent/Mike Eckart/Charlie Watts プロデュース。僕好みの軽快&爽快なミディアム・グルーヴ。愛に満ちた感じがいいですね。ラップ・パートもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=AZi7HmbnEms

「I Cry」
メンバー自身とDa Nayborhoodzのプロデュース。ドゥー・ワップ・スタイルでヴォーカル・グループとしての実力を存分に示してくれます。

「Missing」
SteviDubプロデュース。切ないメロディを素晴らしいヴォーカルで歌い上げます。ヴォーカルの実力があってこそ、こういう仕上りになるのでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=5aEQVvtKB9g

「Stop Frontin」
Amy Shiotaniプロデュース。オーセンティックなスロウ・ジャムですが、ラップ調ヴォーカル等のアクセントで懐の深さを示してくれます。

「30 Minute Love Caper」
メンバー自身のプロデュース。再びドゥー・ワップ・スタイルでヴォーカル・グループとしての意地を示して、アルバムを締め括ってくれます。

アルバムのクレジットをみると、Thanks欄に日本向けのクレジットがあり、その中には久保田利伸の名もあります。このあたりはどのような関係があったのですかね?
posted by ez at 02:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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