発表年:1971年
ez的ジャンル:ドロドロ系スピリチュアル・ジャズ
気分は... :この濃厚さについてこられるか・・・
今日はスピリチュアルな音が聴きたい気分です。
大好きなスピリチュアル・ジャズの大物アーティストPharoah Sandersの『Black Unity』(1971年)です。
これまで紹介してきたPharoah Sanders作品は以下の8枚です。
『Izipho Zam』(1969年)
『Karma』(1969年)
『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
『Thembi』(1970年)
『Elevation』(1973年)
『Love In Us All』(1975年)
『Journey To The One』(1980年)
『Rejoice』(1981年)
本作『Black Unity』(1971年)は収録曲は約37分強のタイトル曲のみというスピリチュアル・ジャズ大作です。オリジナルLPではA面、B面でPart1、Part2のように分かれていましたが、CDは1曲として聴くことができます。
収録曲1曲のみというのは当ブログでも初めてかもしれませんね。
レコーディング・メンバーはPharoah Sanders(ss、ts、balafon)、Joe Bonner(p)、Carlos Garnett(fl、ts)、Norman Connors(ds)、
Billy Hart(ds)、Lawrence Killian(per、congas、talking drum、balafon)、Cecil McBee(b)、Stanley Clarke(b)、Marvin "Hannibal" Peterson (tp)。
こうしたメンバーを従えて、Pharoahが圧巻の"ドロドロ・ジャズ"を聴かせてくれます。約37分強の演奏が、実際に聴くと20分位に感じます。それだけ、演奏が濃密なのだと思います。各メンバーの演奏も素晴らしいですが、その中でも主役Pharoahの存在感が群を抜いています。
決して万人受けするようなアルバムではないかもしれませんが、スピリチュアル・ジャズ好きの方であれば、この濃密な演奏に引きずりこまれるに違いないブラックホールのようなスピリチュアル・ジャズ大作です。彼のスピリチュアル・ジャズが1つの頂点に達したと感じます。
カオスの先に見えてくるものは何か・・・
全曲紹介しときやす。
「Black Unity」
Cecil McBee/Stanley Clarkeのツイン・ベース、Norman Connors/Billy Hartのツイン・ドラム、さらにはLawrence Killianのパーカッションが生み出すブラック・グルーヴが格好良すぎます。そこにPharoahらホーン陣が濃厚なプレイで高揚感をさらにヒートアップさせます。Joe Bonnerのピアノもかなりマッドに暴れまくります。これぞ"ドロドロ・ジャズ"の決定版というべき、すさまじいエネルギーの演奏で聴く者を圧倒します。
https://www.youtube.com/watch?v=mNn78K8D7NU
Oneness Of Jujuの前身Jujuがアルバム『Chapter Two: Nia』(1974年)でカヴァーしています。
Pharoah Sandersの過去記事もご参照下さい。
『Izipho Zam』(1969年)
『Karma』(1969年)
『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
『Thembi』(1970年)
『Elevation』(1973年)
『Love In Us All』(1975年)
『Journey To The One』(1980年)
『Rejoice』(1981年)