発表年:1974年
ez的ジャンル:N.Y.男性ソウル・ヴォーカル・グループ
気分は... :Aの4カード!
今回は70年代ソウル作品からAce Spectrum『Inner Spectrum』(1974年)です。
Ace Spectrumは1966年N.Y.で結成された男性ソウル・ヴォーカル・グループ。
メンバーはHenry "Red" Zant(Ed Zant)、Aubrey "Troy" Johnson、Elliot Isaac、Rudy Gayの4名。
グループはAtlanticから『Inner Spectrum』(1974年)、『Low Rent Rendezvous』(1975年)、『Just Like in the Movies』(1976年)という3枚のアルバムをリリースしています。
プロデュースはメンバーのEd Zantと当時The Main IngredientのメンバーであったTony Silvester。
レア・グルーヴ好きにはお馴染みの再評価の高いアルバムですね。
シングルとなった「Don't Send Nobody Else」、The Isley Brothersの名曲カヴァー「If You Were There」、サンプリング・ソースとして人気の「I Don't Want To Play Around」あたりが注目曲だと思いますが、「Pickup」、「Me And My Love」、「Moving On」あたりもオススメです。
聴いていて実に安定感のあるアルバムだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Don't Send Nobody Else」
オープニングはMillie Jacksonのカヴァー(Nickolas Ashford/Valerie Simpson作)。Millie Jacksonのオリジナルは『It Hurts So Good』(1973年)に収録されています。Dynamic Superiorsもカヴァーしていました。シングルとして全米R&Bチャート第20位となっています。僕の一番のお気に入り。男性ソウル・ヴォーカルの魅力に溢れたモダン・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=yhPL35JTAuY
「Don't Let Me Be Lonely Tonight」
James Taylor作品をカヴァー。JTのオリジナルは『One Man Dog』(1972年)に収録されています。The Isley Brothersがアルバム『3+3』(1973年)の中でカヴァーしており、Ace SpectrumもIsleysヴァージョンを意識したカヴァーになっています。和風な(?)イントロも印象的です。Ta-Ku「#Dusty 24」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_7zRLO4_5LI
「If You Were There」
The Isley Brothersの名曲カヴァー(Ernie Isley/Marvin Isley/Chris Jasper作)。Isleysのオリジナルは『3+3』(1973年)に収録されています。Isleysのオリジナルが大好きな僕としては、軽快な本ヴァージョンも気に入っています。イントロの木琴の音色も印象的ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=T8j_GkKYj8Y
「Moving On」
Aubrey Johnson/Rudy Gay作。落ち着いた語り口のソウル・バラード。安心して聴いていられる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=z3T9LinCTTc
「Pickup」
Aubrey Johnson/Ed Zant作。「Don't Send Nobody Else」と並ぶ僕のお気に入り。軽くボッサ・テイストの効いたメロウ・ソウルは実に今日向けの仕上がりなのでは?Plant Life「Beautiful Babies」、Cesar Comanche feat. Joe Scudda & Tajai「Big Game Hunters」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=t9plJU5uEkY
「Me And My Love」
Aubrey Johnson作。優しいファルセット・ヴォーカルにグッとくるメロウ・バラード。この曲もかなり僕好み。
「Easy」
Dennis Leroux作。哀愁モードのミディアム・チューン。L.E.G.A.C.Y. feat. The A-Team「The Death List」 のサンプリング・ソースとなっています。
「I Don't Want To Play Around」
Aubrey Johnson/Ed Zant作。ファルセット・ヴォーカルで迫る味わい深いソウル・バラードな前半と、軽快なインスト・パートの後半とで2度楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=z1kCnXkS0II
当ブログでも紹介したRaashan Ahmad「Guns」をはじめ、Cesar Comanche「All Praises Due」、Outasight「Radio, Radio」 、Drake feat. Swizz Beatz & T.I.「Fancy」、Da Inphamus Amadeuz feat. Blake Carrington「No Matter What It Takes」Estelle「Silly Girls」等のサンプリング・ソースとなっています。
Raashan Ahmad「Guns」
https://www.youtube.com/watch?v=t39luEVzgwM
Cesar Comanche「All Praises Due」
https://www.youtube.com/watch?v=EWi1gb5BR9g
Outasight「Radio, Radio」
https://www.youtube.com/watch?v=SUlPo2rtx8o
Drake feat. Swizz Beatz & T.I.「Fancy」
https://www.youtube.com/watch?v=LH98ehnfDaA
Da Inphamus Amadeuz feat. Blake Carrington「No Matter What It Takes」
https://www.youtube.com/watch?v=fYQfvTppimY
Estelle「Silly Girls」
https://www.youtube.com/watch?v=v2YwmNdfEeA
ご興味のある方はAce Spectrumの他作品もチェックを!
『Low Rent Rendezvous』(1975年)
『Just Like in the Movies』(1976年)