
発表年:2014年
ez的ジャンル:L.A.ネオソウル・バンド
気分は... :陽だまりのネオソウル
新作アルバムからMoonChild『Please Rewind』です。
MoonChildはL.A.を拠点に活動するネオソウル・バンド。
メンバーはAmber Navran(vo、ts、whistling)、Andris Mattson(tp、flh、key、productions)、Max Bryk(as、fl、clarinet、key、productions)という3名。紅一点のAmberも含めてメンバー全員が管楽器をプレイするあたりが興味深いですね。
グループは2012年にデビュー・アルバム『Be Free』をリリースしており、本作『Please Rewind』が2ndアルバムとなっています。
『Please Rewind』は2014年にBandcampでセルフ・リリースしましたが、今年になりTru Thoughtsと契約し、正規CDがリリースされました。
本作の収録の「The Truth」がGilles Peterson監修の名物コンピ『Brownswood Bubblers 11』(2014年)に収録され注目を浴びたこともTru Thoughtsとの契約を後押ししたのかもしれませんね。
アルバム全体としては、ジャジー&オルタナティヴ感覚のネオソウルといった印象を受けます。Tru Thoughtsが着目するのも頷ける独自の音世界を楽しめる1枚です。
Amberのコケティッシュなヴォーカルは、Erykah Badu、The Internet、Hiatus Kaiyoteあたりが好きな人はハマるかもしれません。ただし、これらのアーティストと比較すると、より穏やかなジャジー・メロウ感が強いと思います。
時代に流されず、自分たちの好きな音楽を素直に追求しているスタンスに好感が持てる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「All The Joy」
Amberのコケティッシュなヴォーカルが栄えるメロウ・チューン。シンプルながらも実に雰囲気のある1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ki61wI92apI
「The Truth」
前述のように『Brownswood Bubblers 11』に収録された注目曲。ネオソウル感覚の浮遊感が心地好い1曲です。このグループらしいジャジーなエッセンスも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=D2KfXJ5FASE
「Don't Wake Me」
クロスオーヴァー感覚のドリーミーなミディアム・グルーヴ。ネオソウル+αな感じが実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=fSkcM1nN8Zg
「Nobody」
Amberのヴォーカルの魅力を活かしたビューティフルな1曲。陽だまりのネオソウルといった趣が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=I2DRwQiDByQ
「More Than Ever」
さり気ないですが素敵なアレンジが施されたメロウ・チューン。こんな曲を聴きながら昼寝したいなぁ(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=yz5-c0lyL_Q
「Just A Minute」
ホーン・アンサンブルも含めて、このグループらしいジャジー・メロウ感を楽しめる1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=JNFxSNnLc-g
「Winter Breeze」
Amberのコケティッシュ・ヴォーカルにグッとくる1曲。タイトルも含めて今の気分にフィットしそうな1曲です。
「I'll Make It Easy」
ホーン・アンサンブル、Amberのヴォーカルというこのグループの魅力をコンパクトに楽しめるジャジー・メロウ。
「Please Rewind (Interlude)」
短いインタールード。
「Moonlight」
ラストは幻想的なインスト中心の曲で締め括ってくれます。
『Be Free』(2012年)
