録音年:1962年
ez的ジャンル:イタリアン・ジャズの至宝系ヨーロッパ・ジャズ
気分は... :伊達男達のジャズ!
今回はGianni Basso(ts)とOscar Valdambrini (tp)の双頭コンボSestetto Basso-Valdambrini(Basso/Valdambrini Sextet)の『The Best Modern Jazz in Italy 1962』(1962年)です。
サックス奏者Gianni Basso(1931-2009年)とトランペット奏者Oscar Valdambrini (1924-1997年)を双頭リーダーにしたイタリアン・ジャズの至宝コンボの紹介は、Basso Valdambrini Quintet『Basso Valdambrini Quintet Plus Dino Piana』(1960年)に続き2回目となります。
1955年の結成から1973年までイタリアのジャズ・シーンを牽引してきたイタリア・ジャズ界の功労者と呼べるコンボの代表作として名高いのが本作『The Best Modern Jazz in Italy 1962』(1962年)です。
レコーディング・メンバーはGianni Basso(ts)、Oscar Valdambrini(tp)、Dino Piana(tb)、Renato Sellani(p)、Giorgio Azzolini(b)、Lionello Bionda (ds)の6名。
本作の再評価を高めたハイライト「Monotonia」やJohn Coltraneに捧げられた「Coltrane Style」、イタリアン・ハード・バップの格好良さを存分に楽しめる「Are You Real?」あたりがオススメです。
美しいハーモニー、息の合ったアンサンブルは普段あまりジャズを聴かない人でも馴染みやすい演奏だと思います。
ヨーロピアン・ジャズの格好良さ、美しさを分かりやすく伝えてくれる屈指の名盤だと思います。
全曲を紹介しときやす。
「Dr. Jackle」
オープニングはJackie McLean作品をカヴァー。当ブログでは『Milestones』収録のMiles Davisヴァージョンを紹介済みです。Basso、Valdambrini、Pianaの三管による軽快なプレイを楽しめる小粋な疾走感がたまりません。。
「Coltrane Style」
Gianni Basso作。タイトルの通り、John Coltraneに捧げられたオリジナル曲。コンボ全体の息の合った演奏は実に雰囲気があります。
「In Your Own Sweet Way」
Dave Brubeck作のジャズ・スタンダードをカヴァー。Miles DavisやWes Montgomeryなどの演奏でも知られている曲です。当ブログではKenny Drewヴァージョンを紹介済みです。美しく落ち着きのある演奏に惹き込まれます。
「Monotonia」
Oscar Valdambrini作。本作の再評価を高めたハイライト曲。ラテン・フレイヴァーの効いたハードバップな疾走感が格好良すぎます。クラブジャズ世代の聴いてもグッとくる演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=dcC97_DXrtg
「Jubilation」
Julian Mance作。リラックスした中にもヨーロピアン・ジャズらしい気品を感じられます。三管によるアンサンブルもグッド!
「Vinnie's Components」
George Gruntz作。美しいハーモニーを楽しめる彼らの美学が詰まった演奏にグッときます。
「Are You Real?」
Benny Golson作。Art Blakey & The Jazz Messengersでお馴染みの曲をカヴァー。個人的には「Monotonia」と並ぶお気に入り。イタリアン・ハード・バップの格好良さを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=i4HcgUwCae8
他のBasso/Valdambrini作品もどうぞ!
『Basso Valdambrini Quintet』(1959年)
Basso Valdambrini Quintet『Basso Valdambrini Quintet Plus Dino Piana』(1960年)
『Walking in the Night』(1960年)
ご興味がある方は、Gianni BassoとDino Pianaが参加したイタリアン・ジャズ・ルネッサンスを目指したプロジェクトidea6もチェックを!
idea6『Metropoli』(2005年)
idea6『Steppin' Out』(2007年)