発表年:1994年
ez的ジャンル:ミドルスクール系イーストコーストHip-Hop
気分は... :ファンクの継承者
今回は90年代Hip-Hop作品からLords Of The Underground『Keepers Of The Funk』です。
Lords Of The Undergroundはニュージャージーを拠点とするHip-Hopグループ。メンバーはDoitall、Mr. Funke、DJ Lord Jazzという2MC1DJの3人組。
Marley Marlと彼の弟子K-Defのプロデュースの下、1993年にデビュー・アルバム『Here Come the Lords』(1993年)をリリース。同作からは「Psycho」、「Chief Rocka」、「Funky Child」、「Here Come the Lords」、「Flow On」といった曲がシングル・カットされました。
「Chief Rocka」(From 『Here Come the Lords』)
https://www.youtube.com/watch?v=JFQXtAE7SiU
「Funky Child」(From 『Here Come the Lords』)
https://www.youtube.com/watch?v=XCm2fuivK5w
「Flow On」(From 『Here Come the Lords』)
https://www.youtube.com/watch?v=q0Oje4gzY-Q
その後、『Resurrection』(1999年)、『House of The Lords』(2007年)といったアルバムをリリースしています。
Lords Of The Undergroundといえば、やはりクラシックとして支持が高い1st『Here Come the Lords』のイメージが強いですが、本作『Keepers Of The Funk』もなかなか充実したHip-Hop作品に仕上がっています。
"ファンクの継承者"というタイトルもいいですよね。また、そんなタイトルを後押しするようにP-Funkの総帥George Clintonがゲスト参加しています。
プロデュースはMarley MarlとK-Defの師弟コンビ、さらにLords of the Underground自身とAndre Boothが共同プロデューサーとしてクレジットされています。
シングルになった「Tic Toc」、「What I'm After」、「Faith」をはじめ、George Clintonをフィーチャーした「Keepers of the Funk」、ハードコアな格好良さのある「Neva Faded」、ジャジーな味わいの「No Pain」、Sah-Bの女性ラップをフィーチャーした「Frustrated」などキャッチーなトラックが揃っています。
1st『Here Come the Lords』とセットで、ぜひチェックしてみてください。
全曲紹介しときやす。
「Intro」
アルバムのイントロ。
「Ready or Not」
ジャジーなピアノ・ループにのって達者なフロウを聴かせてくれるキャッチーな仕上がり。DJ Lord Jazzの擦りもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=hg1cYuhBjbY
「Tic Toc」
アルバムからの1stシングル。Doug E. Fresh & Slick Rick「La Di Da Di」 の♪チックタック♪フレーズの引用が印象的です。ミドルスクールらしいハードコア感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ufi5E2jeC_E
「Keepers of the Funk」
P-Funkの総帥George Clintonをフィーチャー。The Blackbyrds「Rock Creek Park」、Parliament「Flash Light」、Skull Snaps「It's a New Day」をサンプリング。総帥George Clintonをゲストに迎え、"ファンクの継承者"らしいファンク・トラックで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=whTmC_9zLXk
「Steam From Da Knot」
ハードコアな中にもキャッチーな味わいがあるのがいいですね。少しダークなパンチの効かせ方が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=SatTjpiIAzU
「What I'm After」
アルバムからの2ndシングル。Redman「Tonight's Da Night」ネタを活用したクラシック。このグループの魅力が詰まっています。Skull Snaps「It's a New Day」、Trouble Funk「Pump Me Up」、Roxanne Shante & Biz Markie「The Def Fresh Crew」もサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=feHb57eCYMw
「Faith」
アルバムからの3rdシングル。Deniece Williams「Free」ネタを使ったパンチの効いた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HznU3iKo4Ik
「Neva Faded」
Supreme Cをフィーチャー。James Brown「Funky Drummer」、Bootsy's Rubber Band「Bootzilla」、Big Daddy Kane feat. Biz Markie「Just Rhymin' With Biz」 、Doug E. Fresh & Slick Rick「La Di Da Di」ネタを使い、彼らのハードコアな格好良さを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=6kaFP1czY-4
「No Pain」
Sah-Bをフィーチャー。Les McCann「Go on and Cry」ネタのループを効果的に使った僕好みのジャジー・トラックが印象的です。Sah-Bの女性ラップがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pwGt_WEgzPQ
「Frustrated」
Sah-Bをフィーチャー。Donald Byrd「Weasil」、Lou Donaldson「Hamp's Hump」をサンプリング。この曲もなかなかキャッチーな仕上りです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZOZElqhDqJg
「Yes Y'All」
ハードコアながらもトラックには遊び心があるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=utWwNUHf5rU
「What U See」
Doitall、Mr. Funkeのスロウを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=rbOx6yIvJ5s
「Outro」
アルバムのアウトロ。
Lords Of The Undergroundの他作品もチェックを!
『Here Come the Lords』(1993年)
『Resurrection』(1999年)
『House of The Lords』(2007年)