2016年02月07日

The Bluebeaters『Everybody Knows』

イタリアのちょい悪オヤジ達の痛快スカ・サウンド!☆The Bluebeaters『Everybody Knows』
Everybody Knows
発表年:2015年
ez的ジャンル:イタリアン・スカ・バンド
気分は... :ちょい悪オヤジ達の痛快スカ・サウンド!

今回はイタリアのスカ・バンドThe Bluebeaters『Everybody Knows』(2015年)です。

昨春発売のアルバムなので、新作と呼ぶにはビミョーですが、僕自身が購入したのは昨年後半だったため、新作感覚でここ数ヵ月聴いています。

The Bluebeatersは、Giuliano Palmaを中心としたGiuliano Palma & The Bluebeatersとして1994年に結成されました。

Giuliano Palma & The Bluebeaters名義で『Album』(1999年)、『The Wonderful Live』(2001年)、『Long Playing』(2005年)、『Boogaloo』(2007年)、『Combo』(2009年)といったアルバムをリリースしています。

2012年、リーダーのGiuliano Palmaがソロ・キャリアをスタートすることとなったため、グループの活動に一度終止符が打たれます。

しかしながら、2013年にGiuliano Palma以外のメンバーが、新たにPat Cosmoをヴォーカルに迎え、リユニオン・コンサートを行い、2014年には正式にThe Bluebeatersとしての活動を開始します。

そして、The Bluebeaters名義の1stアルバムとなるのが本作『Everybody Knows』(2015年)です。

メンバーはPat Cosmo(vo、p、org、per)、Mr. T-Bone(tb、vo)、Gianluca Cato Senatore(g)、De Angelo Parpaglione(sax、fl)、Count Ferdi(ds)、Pak Ko(b)、Davide "Enphy" Cuccu(p、org)というラインナップです。

アルバム全体はルードボーイに憧れたイタリアのちょい悪オヤジ達の痛快スカ・サウンドで貫かれています。

全曲カヴァーですが、Delroy WilsonThe SilvertonesThe Blues Bustersといった60年代ジャマイカン・アーティストから、Neil YoungBruce SpringsteenといったUSロック、TrafficThe UndertonesThe SmithsOasisといったUKロック、さらにはKraftwerkBritney Spearsなど幅広い選曲で楽しませてくれます。

オリジナルをご存知の方はオリジナルと聴き比べながら楽しむのもいいし、オリジナルを知らずとも、どこを切っても格好良いスカ・サウンドなので楽しめるはずです。

痛快かつキャッチーなスカ・アルバムは長らく愛聴できるはずです!

全曲紹介しときやす。

「Somebody Has Stolen My Girl」
ジャマイカ人男性シンガーDelroy Wilson、1965年のシングル曲をカヴァー(Clement "Coxsone" Dodd/Delroy Wilson作)。ジャマイカン・クラシックを軽快ながらも落ち着きのある大人のスカ・サウンドで聴かせてくれます。De Angelo Parpaglioneがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CS80mdax-sw

「Hungry Heart」
Bruce Springsteenのヒット曲をカヴァー。オリジナルは『The River』(1980年)に収録されています。シングル・カットもされた楽曲であり、完成度も高く、メチャ格好良いです。改めて聴くと、この曲ってスカ・カヴァーがハマりますね。
https://www.youtube.com/watch?v=GnpLboRo2tU

「True Confession」
ジャマイカン・ヴォーカル・グループThe Silvertonesのシングル曲をカヴァー(Arthur "Duke" Reid作)。開放的なスカ・リズムが実に心地好いです。Pat Cosmoのヴォーカルもサウンドとよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=ub2STCc_eLQ

「Roll With It」
Oasisの大ヒット曲をカヴァー(Noel Gallagher作)。作者Noel Gallagher自身も絶賛したという好カヴァーです。Oasisに興味ない僕でも楽しめます(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=EbfyNJ2bqtY

「Everybody Knows This Is Nowhere」
Neil Youngのカヴァー。オリジナルは『Everybody Knows This Is Nowhere』(1965年)収録。この曲はレゲエ・カヴァーで聴かせてくれます。Neil Youngの名曲に新たな魅力を加えています。
https://www.youtube.com/watch?v=AcDmo4yTDHE

「The Model」
Kraftwerkのカヴァー(Emil Schult/Karl Bartos/Ralf Hutter作)。ジャーマン・テクノを少しダーク・トーンのスカ・サウンドに変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=qIcC9RR2BcI

「Catch That Teardrop」
R&BグループThe "5" Royales 、1962年のシングル曲をカヴァー(Carol Reese/Hampton Reese作)。スカ・サウンドがジャスト・フィットする格好良すぎるカヴァーですね。ここでもPat Cosmoの声質の良さが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=qM0vqcemgHo

「Girlfriend In A Coma」
The Smiths、1987年のシングル曲をカヴァー(Johnny Marr/Morrissey作)。Smithsのメロディアスなアコースティック・チューンが、こんなにスカ・サウンドにマッチするなんて意外だし、実に新鮮です。
https://www.youtube.com/watch?v=PwU-H2ifTDs

「Glad」
Trafficのカヴァー(Steve Winwood作)。オリジナルは『John Barleycorn Must Die』(1970年)に収録されています。ファンキー・ロックなオリジナルの格好良さを受け継いだインスト・カヴァーです。スカ・バンドらしいトロンボーン・ソロや、Deee-Lite「Groove Is In The Heart」のサンプリング・ソースでお馴染みHerbie Hancock「Bring down the Birds」のベースラインの挿入などで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ljfvI2rr9Yg

「Teenage Kicks」
The Undertonesのカヴァー(John O'Neill作)。UKパンク名曲を鮮やかなスカ・サウンドで蘇らせています。The Undertonesを知らない人でも楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=Ya2vC49lLsM

「Toxic (One Drop Version)」
PVが印象的であったBritney Spearsの人気曲をカヴァー(Cathy Dennis/Christian Karlsson/Henrik Jonback/Pontus Winnberg作)。セクシーCAのブリちゃんのイメージが強い曲ですが、これをスカ・カヴァーするセンスがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=fsdfWjQLuqY

「I Don't Know」
ジャマイカン・ヴォーカル・トリオThe Blues Bustersのカヴァー(Lloyd Campbell/Phillip James作)。ノスタルジックな雰囲気が味わいを深めてくれます。トロンボーンとサックスの音色がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=slEJGk8vSDQ

「End Titles」
映画『Blade Runner』のエンディング・テーマをカヴァー(Vangelis作)。これも意外なセレクトですが、オリジナルの魅力を損ねず、スカ・サウンドで聴かせてくれる点に感心します。
https://www.youtube.com/watch?v=xZlYqw2ew8s

「La Mia Geisha」
イタリア人シンガー・ソングライターLuigi Tenco、1962年のシングル曲をカヴァー。イタリアのバンドらしいセレクトで締め括ってくれます。タイトルの通り、オリエンタル・テイストを少し織り交ぜたメロウ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ATbQSMe2UFk

ご興味がある方はGiuliano Palma & The Bluebeaters時代の作品もチェックを!

Giuliano Palma & The Bluebeaters『Album』(1999年)
Album

Giuliano Palma & The Bluebeaters『The Wonderful Live』(2001年)
The Wonderful Live

Giuliano Palma & The Bluebeaters『Long Playing』(2005年)
Long Playing

Giuliano Palma & The Bluebeaters『Boogaloo』(2007年)
Boogaloo (Rpkg)

Giuliano Palma & The Bluebeaters『Combo』(2009年)
Combo
posted by ez at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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