発表年:1978年
ez的ジャンル:ザ・ラスト・ソウルマン
気分は... :4色仮面?
今回は"ザ・ラスト・ソウルマン"Bobby Womackが1978年にリリースした『Understanding』です。
Bobby Womack(1944-2014年)の紹介は、『Understanding』(1972年)、Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年、サントラ)に続き3回目です。
この時期のBobby Womack作品と比較して、覆面レスラー?のような異色のジャケで印象づけられるアルバムですね。
Columbia移籍第一弾アルバムとなった前作『Home Is Where the Heart Is』(1976年)は、アラバマ、マッスルショールズでのレコーディングでしたが、Columbia第二弾となる本作ではデトロイト・ソウルの重鎮Don Davisをプロデューサーに迎え、デトロイトおよびマッスル・ショールズでレコーディングしています。
David Ruffin、Candi Statonをゲストに迎え、ソングライティングではLeon WareやWomack & Womackでもお馴染みの弟Cecil Womackなども貢献しています。
レコーディングはBobby Womack(vo、g)以下、Friendly Womack, Jr.、Cecil Womack、Curtis Womackといった兄弟達、Barry Beckett(key)、Roger Hawkins(ds)、Jimmy Johnson(g)といったMuscle Shoals Rhythm Sectionの面々、Brooklyn Dreams(vo)、Brandye(vo)、Michael Henderson(b)、Ronnie McNeir(key)、Rudy Robinson(key)Anthony Willis(b)、Dwayne Lomax(ds)、Charles Fullove(g)、Allee Willis(g)、Larry Fratangelo(per)等が参加しています。
David Ruffin参加のシングル曲「Trust Your Heart」、Candi Statonとのデュエット「Stop Before We Start」の2曲が注目されやすいアルバムですが、「It's Party Time」、「Wind It Up」、「Never Let Nothing Get The Best Of You」といったファンキー・グルーヴ、「Is This The Thanks I Get」、「Caught Up In The Middle」といったバラードも充実しています。
商業的には不発でしたが、今聴いても楽しめる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「It's Party Time」
Don Davis/Willie Schofield作。タイトルの通り、パーティー・モードの軽快なファンキー・チューンでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=mtQ59LLQok4
「Trust Your Heart」
Bobby Womack/Don Davis/Leon Ware作。David Ruffinをゲストに迎えたシングル曲。今聴いても魅力的なモダン・ソウルに仕上がっています。都会的なグルーヴ感はMichael Hendersonのベースが効いていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=365CFNRMNyw
「Stop Before We Start」
Arenita Walker/Cynthia Girty作。Candi Statonとのデュエットによる哀愁バラード。パーカッション類によるアクセントで重くなりすぎないのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Z7L_6mQpBng
A+「Move On」、Brother Ali「Soul Whisper」のサンプリング・ソースにもなっています。
A+「Move On」
https://www.youtube.com/watch?v=NKulmNJbZio
Brother Ali「Soul Whisper」
https://www.youtube.com/watch?v=lEozUnbJR1M
「When Love Begins Friendship Ends」
Allee Willis作。Bobby Womackらしいシブさが沁みるバラード。ジワジワきます。
https://www.youtube.com/watch?v=dfach51K8M4
「Wind It Up」
Bobby Womack/Cecil Womack/Leon Ware作。ホーン隊と共に駆け抜ける痛快ファンキー・グルーヴです。ラテン・パーカッションの隠し味が僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=-5oP0Dyh03Q
「Is This The Thanks I Get」
Jimmy George/John Hammond作。Bobbyのヴォーカルの魅力を実感できるミディアム・バラード。バラード系ではコレと次の「Caught Up In The Middle」がお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZUae5318nlQ
9th Wonder「Beat VII」のサンプリング・ソースにもなっています。
9th Wonder「Beat VII」
https://www.youtube.com/watch?v=1W1B2o-iLIs
「Caught Up In The Middle」
Don Davis/Jerry Stephens/Ronnie McNeir作。作者Ronnie McNeirが鍵盤で参加しています。アレンジ良し、ヴォーカル良し!エレピの効いた都会的なバラードは僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=1pvrlWqHC9g
「Never Let Nothing Get The Best Of You」
Bobby Womack/Cecil Womack作。ラストはダンサブルなファンキー・グルーヴで華やかに締め括ってくれます。ファンキー・リズム隊とホーン隊が盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wfUIgxK6l14
再発CDには「Wind It Up (Single Edit)」 、「Trust Your Heart (Single Edit)」、「When Love Begins Friendship Ends (Single Edit)」、「Trust Your Heart (12" Extended Mix)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。
Bobby Womackの他作品をチェックを!
『Fly Me to the Moon』(1968年)
『My Prescription』(1969年)
『Communication』(1971年)
『Understanding』(1972年)
Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年)
『Facts of Life』(1973年)
『Lookin' for a Love Again』(1974年)
『I Don't Know What the World Is Coming To』(1975年)
『Safety Zone』(1975年)
『BW Goes C&W』(1976年)
『Home Is Where the Heart Is 』(1976年)
『Roads of Life』(1979年)
『The Poet 』(1981年)
『The Poet II』(1984年)