発表年:1977年
ez的ジャンル:後期Invictus系レア・グルーヴ
気分は... :どんぴしゃり!
女性R&BシンガーEloise Lawsによるレア・グルーヴ・ファンにはお馴染みのアルバム『Ain't It Good Feeling Good』(1977年)です。
1948年生まれのEloise Lawsを説明するとき、まずはジャズ・フルート奏者の第一人者Hubert Lawsの妹という紹介の仕方になってしまいますかね。サックス奏者の弟Ronnie、ボーカリストの妹Debraも含めた音楽一家Lawsファミリーの長女がEloiseなのです。
1969年に初レコーディングを行った後Invictusに入社し、数枚のシングルを発表した後にようやく出したアルバムが本作『Ain't It Good Feeling Good』(1977年)です。スバ抜けて素晴らしいシンガーという印象はありませんが、やはり血筋の良さか雰囲気はありますよね。
あと本作を説明する際にはInvictusの作品ということも忘れちゃいけませんね。
本ブログでも度々名前が登場する60年代モータウンを支えた無敵のソングライティング・トリオH-D-H(Brian Holland、Lamont Dozier、Edward Holland,Jr.)。そのH-D-Hがモータウンを抜け、設立したレーベルがInvictusとHot Waxという兄弟レーベルですね。
Honey Cone、Freda Payne、Laura Leeなどそれらのレーベルから発表された作品は、Invictus/Hot Waxサウンドとして今日でも高い人気を誇りますよね。本作『Ain't It Good Feeling Good』もそんな一枚です。プロデュースはBrian Hollandがあたっています。
ただし、本作はInvictus/Hot Waxの末期である1977年に発表された作品であり、全盛期のInvictus/Hot Waxサウンドとは多少雰囲気が異なりますね。いい意味でも悪い意味でも洗練されています。僕はその洗練されているカンジが好きですね。
結局発売当時のセールスは不振でしたが、その後レア・グルーヴ・ファンから名作と崇められるようになったのは周知のとおりですね。
全曲紹介しときやす。
「You Got Me Loving You Again」
「Ain't It Good Feeling Good]、「Put A Little Love Into It (When You Do It)」と並ぶ僕のお気に入り曲。軽快でパーカッジヴなグルーヴ感がたまりませんね。こんな言い方をすると怒られるかもしれませんが、N.Y.P.A(New York Port Authority)によるバックはSalsoulとか好きな人が気に入るのでは?
「Love Goes Deeper Than That」
この曲もキャッチーなグルーヴ感があっていいですね。なんか夜遊びしたくなるような1曲です(笑)
「Ain't It Good Feeling Good」
タイトル曲はフリーソウルのコンピにも収録されているメロウ・グルーヴ。アルバムのハイライトですね。甘く危険な香りのする土曜の夜にピッタリなカンジですな!Cassidy「So Long」のサンプリング・ネタにもなっていますね。
「Maker It Last Forever」
スピード感のあるパーカッジヴなノリがたまりませんね。こ典型的に僕が好きなパターンですな。
「Where Did We Go Wrong」
Brian Hollandとのデュエット曲。まったりとしてある意味一番Invictusっぽいのでは?
「I Believe In You Baby」
哀愁感漂うバラッド。同じアルバムなのに時代をかなり遡ったカンジがします(笑)
「Put A Little Love Into It (When You Do It)」
ファンキーなリズムがサイコーにカッチョ良いミッド・グルーヴ。この曲も聴いていると夜遊びがしたくなりますっ!10分位の長回しで聴いていたいくらい好きですね。
「Camouflage」
切々と歌い上げるバラッド。上手くはないけどそれなりに聴かせてくれマス。
Invictus最後の傑作といえる一枚なのでは?
ヘンな言い方ですがInvictus/Hot Waxサウンドっぽくないのがいいと思いマス。特にアップものは今聴いてもかなりイケていると思いますね!