2016年04月21日

Gigi『Gigi』

Bill Laswellの奥方でもあるエチオピア出身の女性ジャズ・シンガー☆Gigi『Gigi』
Gigi
発表年:2001年
ez的ジャンル:Bill Laswell系エチオピアン・ワールド・ジャズ
気分は... :大地の音!

連夜飲んだくれていたので2日間更新できずにいました(泣)

今回はエチオピア出身の女性ジャズ・シンガーGigiが2001年にリリースした『Gigi』です。

Gigi(本名:Ejigayehu Shibabaw)は1974年エチオピア生まれの女性ジャズ・シンガー。

1998年にUSを拠点に活動するようになり、公私のパートナーとなった奇才Bill Laswellとのタッグでエチオピアン・ワールド・ジャズ作品をリリースしています。

これまで『Tsehay』(1997年)、『One Ethiopia』(1998年)、『Gigi』(2001年)、『Illuminated Audio』(2003年)※『Gigi』のリミックス作品、Abyssinia Infinite feat. Ejigayehu "Gigi" Shibabaw『Zion Roots』(2003年)、『Gold & Wax』(2006年)、Gigi W Material『Mesgana Ethiopia』(2010年)といったアルバムをリリースしています。

今日紹介する『Gigi』(2001年)は、彼女の名を世界に知らしめるターニング・ポイントとなった作品です。

プロデュースは勿論、夫のBill Laswell

レコーディングにはHerbie Hancock(key)、Wayne Shorter(sax)、Pharoah Sanders(sax)といったUSの大物ジャズ・ミュージシャンが参加しています。

それ以外にもBill Laswell(b、g、key)やKarsh Kale (ds、tabla、key)、Nicky Skopelitis(g)、Henry Threadgill(sax)といったBill Laswell人脈のミュージシャン、Hamid Drake(ds、per)、Tony Cedras(accordion)、Thomas Gobena (b)、Mikias Abebayehu (ds)、David Gilmore(g)、Zakki Jewad(g)、Abegasu Shiota(key)、Amina Claudine Myers(key)、Dereje Mekonnen(key)、Abdou M'Boup(per)、Aiyb Dieng(per)、Melaku Gelaw(per)、Setegne Satenaw(per)、Mark Taylor(french horn)、Art Baron (tb)、(back vo)、Abonesh Adenew(back vo)、Dawit Melesse(back vo)、Hebest Tirunehe(back vo)、Imani Uzuri(back vo)、Mizanekristos Yohannes(back vo)、Tigist Shibabaw(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

Bill Laswellプロデュースということで、彼の個性が色濃く出たサウンドをイメージする方もいるかもしれませんが、そこは奥方GigiのエチオピアンDNAとその素晴らしい歌声を尊重したエチオピアン・ワールド・ジャズに仕上がっています。

Herbie HancockWayne ShorterPharoah Sandersといった大物たちは過度に目立つことはなく、バック・ミュージシャンの一人に徹しています。

Gigiとバック・コーラス隊が織り成すエチオピア/アフリカらしい節回しがエスニック・サウンドと相俟って、アフリカの大地を感じる感動的な音世界が伝わってきます。

その一方で、USコンテンポラリー・ジャズのエッセンスを上手く織り交ぜ、リスナーの間口を拡げる工夫もみまれます。また、クロスオーヴァー・ジャズ的な演奏や、アルバム未収録ですがRestless Soul等によるリミックスが出た曲などクラブミュージックとの接点もあります。

ワールド・ジャズ/エスニック・ジャズがお好きな方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Gud Fella」
タブラやアコーディオンの響きによるエスニック・ムードたっぷりのオープニング。ワールド・ジャズらしいオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=zvoZbLxkT4I

アルバム未収録ですが、Restless Soul(Phil Asher)Tony Allenによるリミックスもあります。
「Gud Fella (Restless Soul Offcentre Mix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=5tS6GeB_em8

「Mengedegna」
アフリカらしい郷愁感とUSジャズのエッセンスが融合した1曲。Gigiの演歌を思わせるような節回しがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=T2_ui2_8r8k

「Tew Ante Sew」
軽やかなアフリカン・リズムをバックに、Gigiとコーラス隊が息の合ったヴォーカル・ワークを聴かせています。アフロ・ジャズ好きの人はグッとくる1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=_6naaiPsbcI

「Abay」
N.Y.でレコーディングされたワールド・ジャズらしい洗練を感じる演奏です。Gigiの伸びやかな歌声が心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=aY69Minqsfc

「Bale Washintu」
Gigiとコーラス隊の素晴らしいヴォーカル・ワークに魅了される1曲。郷愁感とアフリカの大地を感じる1曲です。

「Guramayle」
素敵なメロディと透明感のあるGigiのヴォーカルに魅了されるビューティフルなワールド・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=LQX8xCTJpnQ

「Sew Argen」
アフロ・ジャズな中にもドリーミーな雰囲気を感じる1曲。Gigiの伸びやかな歌声が聴く者を魅了します。終盤のダビーな感じはBill Laswellらしいかもしれませんね。

「Aynama」
Gigiとコーラス隊の掛け合いとアフロ・ジャズらしいホーン・アンサンブルが印象的です。

「Kahn」
この曲はUSジャズのエッセンスとバランスの取れた躍動感のある演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=S6PysJNOcGM

「Zomaye」
クロスオーヴァー・ジャズ的な格好良さを持った1曲。クラブミュージック好きの人はアンテナに引っかかるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=BjmOxcwXb44

「Abet Wubet」
レゲエにも通じる大らかな雰囲気が心地好いです。

「Nafeken」
前曲からの流れがとてもいいビューティフルな仕上がり。Gigiの真摯なヴォーカルが聴く者を魅了します。
https://www.youtube.com/watch?v=_f1BQfK6n0w

「Adwa」
ラストはPharoah Sandersのサックスがスピリチャルな雰囲気を醸し出す厳かなバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=fBTFdgs-hAk

ご興味がある方はGigiの他作品もチェックを!

『One Ethiopia』(1998年)
One Ethiopia

『Illuminated Audio』(2003年) ※『Gigi』のリミックス作品
Illuminated Audio

Abyssinia Infinite feat. Ejigayehu "Gigi" Shibabaw『Zion Roots』(2003年)
ザイオン・ルーツ

『Gold & Wax』(2006年)
Gold & Wax (Dig)

Gigi W Material『Mesgana Ethiopia』(2010年)
Mesgana Ethiopia
posted by ez at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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