発表年:1979年
ez的ジャンル:カナダ産ディスコ・クイーン
気分は... :発散!
今回は70年代ディスコ作品からAlma Faye『Doin' It !』(1979年)です。
Alma Faye(本名Alma Faye Brooks)はテキサス州生まれ、カナダ、モントリオール育ちの女性シンガー。
1977年にLyn Romanのカヴァー「Stop, I Don't Need No Sympathy」をリリースし、カナダのディスコ・クイーンとして注目されます。
この「Stop, I Don't Need No Sympathy」をプロデュースしたのがDominic Sciscente、Michel Daigleの二人。
彼らは当時"カナダ版The Salsoul Orchestra"とでも呼べるディスコ・ユニットBlack Light Orchestraを率いていました。
Black Light Orchestra名義で『Once Upon A Time... 』(1977年)、『This Time』(1979年)という2枚のアルバムをリリースしています。
そのDominic Sciscente、Michel Daigleの二人がプロデュースし、CasablancaからリリースされたAlma Faye唯一のアルバムが本作『Doin' It !』(1979年)です。
基本はディスコ・アルバムであり、「Don't Fall In Love」、「It's Over」の2曲がUSでもディスコ・ヒットしています。
また、本作のもう1つの目玉がフリーソウルで再評価を高めたメロウ・ソウル「Thank You」です。
Dominic Sciscente/Michel Daigleコンビ主導のメロウ・ディスコ作品でありながらも、主役Alma Fayeのソウルフル・ヴォーカルの魅力がディスコ・サウンドに埋もれていないのがいいですね。
なかなか侮れないディスコ作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Don't Fall In Love」
オススメその1。前述のようにシングルにもなったメロウなディスコ・ダンサー。パンチの効いたAlmaのソウルフル・ヴォーカルとBlack Light Orchestraコンビによるメロウ・ディスコ・サウンドが噛み合った"カナダ版The Salsoul Orchestra"的な1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=FTWb_atwBcI
「Gimme Your Love」
オススメその2。「Don't Fall In Love」同路線のディスコ・チューン。スケールの大きなディスコ・サウンドをバックに、Almaがソウルフルなキュート・ヴォーカルで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=ajD3WtGKSkI
「Here's To Life」
ポップな味わいがいい感じのメロウ・ディスコ。Dominic Sciscente/Michel Daigleコンビの手腕が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=NmHVTaisIkI
「I Believed」
フィリー・ダンサー風の仕上り。Almaの声質の良さが栄える1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=-ZC00zV945Y
「It's Over」
オススメその3。シングルとしてディスコ・ヒットしたミディアム・ダンサー。Almaのソウルフル・ヴォーカルが伸びやかに響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=fO4UxipIGOk
「Brother Dan」
ホーン・サウンドが効果的なファンキー・ダンサー。艶めかしいAlmaのソウルフル・ヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KC2L_fBcn2I
「Thank You」
オススメその4。ラストはフリーソウル・クラシックとして再評価の高まったメロウ・ソウルで締め括ってくれます。フリーソウル好きには間違いない1曲です。これを聴いてしまうと、この路線で埋め着くされたアルバムを聴きたかったなぁ、と無い物ねだりしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=EGlzIV8F-aE
ご興味がある方はBlack Light Orchestraのアルバムもチェックを!
Black Light Orchestra『Once Upon A Time... 』(1977年)