発表年:2016年
ez的ジャンル:ベルリン産ハウス
気分は... :モダンなベルリン・スタイル!
今回は新作アルバムからベルリンの女性アーティストVirginiaによるハウス・アルバム『Fierce For The Night』です。
Virginia(本名Virginia Nascimento)はベルリンを拠点に活動する女性ヴォーカリスト/プロデューサー。
オランダ人の女性DJ/プロデューサーSteffi(Steffie Doms)でのフィーチャリング・ヴォーカリスト等で活動してきたVirginiaの1stアルバムが本作『Fierce For The Night』です。
Steffiも所属するベルリンの人気クラブBerghainによるレーベルOstgut Tonからのリリースです。
Virginia本人のヴォーカルを前面に打ち出したディープなハウス作品に仕上がっています。シカゴ・ハウス/アシッド・ハウスの香りを感じるサウンドが僕好みです。
Virginia本人に加え、前述のSteffiやDexter、Martynといったオランダ人DJ/プロデューサーが共同プロデュースで参加しています。
懐かしいのにモダン、ディープなのにキャッチーといったようにバランス感覚が絶妙なハウス作品だと思います。
先行にシングルにも爽快なアッパー「Funkert」、一番のお気に入り「1977」、大音量で聴きたくなるキャッチーさの「Follow Me」、メロディアスな「Subdued Colors」、80年代的テクノ感の「Fierce For The Night」あたりが僕のお気に入りです。
普段ハウスを聴かない人や、黎明期のハウスが好きだった人も楽しめるモダンなベルリン・スタイル・ハウスです。
全曲紹介しときやす。
「Bally Linny」
シカゴ・ハウスからの影響を感じるテックハウス・サウンドと艶やかなVirginiaのヴォーカルがよくマッチしたオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=qcs_8YPOVY0
「1977」
僕の一番のお気に入り。爽快な疾走感とうねる低音部のバランスが絶妙なテックハウスに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BJXeAowT4mE
「Obstacle」
ダークなダンサブル感が魅力の1曲。甘く危険な香りが漂うのがいいですね。
「Lies」
哀愁サウンドが脳内に浸食してくる感じがたまりません。
「Believe In Time」
哀愁のメロディとドラムンベースになりそうでならないリズム・トラックの組み合わせがいいですね。
「Subdued Colors」
爽快でメロディアスな上モノとダイナミックなリズム・トラックをバックに、Virginiaが可憐なヴォーカルを聴かせてくれます。
「Funkert」
先行にシングルにも爽快なアッパー感で一気に駆け抜けるダンス・チューン。クール・ビューティーなVirginiaのヴォーカルも魅力です。アルバムを象徴する1曲だと思います。
「Fierce For The Night」
タイトル曲はテクノ感が強調された仕上がりです。80年代的な哀愁モードのエッセンスを上手く採り入れている感じがいいですね。
「Raverd」
黎明期のシカゴ・ハウスを思わせるアンダーグラウンドな雰囲気が魅力の1曲。匿名性のある感じが昔のハウスっぽいですね。
「Follow Me」
キャッチーなハウスという点では、コレが一番完成度が高いかもしれませんね。大音量で聴きたくなる重厚感もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=T_CaJn6yziw
「Han」
荘厳ながらも何処となく儚いメロディアスな雰囲気が印象的なミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。
ご興味がある方はSteffiあたりもチェックしてみては?
Steffi『Yours & Mine』(2011年)
Steffi『Power Of Anonymity』(2014年)