発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジリアン・アコースティック・グルーヴ
気分は... :エメラルドの記念碑!
今回はブラジルを代表する男性シンガー・ソングライターJorge Ben(Jorge Ben Jor)が1974年にリリースした『A Tabua De Esmeralda』(邦題:エメラルドの記念碑)です。
これまで当ブログで紹介したJorge Ben作品は以下の7枚です。
『Sacundin Ben Samba』(1964年)
『Jorge Ben』(1969年)
『Forca Bruta』(1970年)
『Ben』(1972年)
『Africa Brasil』(1976年)
『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)
『Salve Simpatia』(1979年)
本作『A Tabua De Esmeralda』はジャケの通り、神秘的、哲学的な内容がテーマになっています。ただし、実際の音を聴いてみると、アコースティックな質感のサウンドとピースフルなコーラスが印象的な1枚になっています。
ダビーな音処理やレゲエのエッセンスを取り入れた曲があるのも興味深いですね。
アコースティックな質感が強調された自然体のサウンドながら、聴く者を魅了するサムシングがあるのは、Jorge Benというアーティストの圧倒的な個性と楽曲の良さなのだと実感できます。
プロデュースはPaulinho Tapajos。
Darcy De Paulo、Hugo Bellard、Osmar Militoがアレンジを手掛けています。
この時期のJorge Ben作品の中では取り上げられる機会が少ない作品かもしれませんが、外せない1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Os Alquimistas Estao Chegando Os Alquimistas」
本作らしいアコースティックな質感が印象的なオープニング。Benのヴォーカルに絡むピースフルなコーラスがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=GyMobiF-lUE
「O Homem Da Gravata Florida」
アコギを中心としたシンプルな演奏なのにメロディアスな格好良さがあります。後半はヴォーカルにエコーがかかり、少しダビーな感じになります。
https://www.youtube.com/watch?v=LRgqb0HvoCw
「Errare Humanum Est」
美しいコーラス、ストリングスを配したビューティフル・バラード。ここでもダビーな音処理で少し神秘的な雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=p7cTTKkMgT8
「Menina Mulher Da Pele Preta」
哀愁メロウな感じにグッとくるアコースティック・サンバ。リズミックだけどレイジーな感じが本作らしいのかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=AxkbcN0x73s
「Eu Vou Torcer」
グルーヴィーなアコースティック・サンバは、いつものBenらしさを楽しめる1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=T8VPn_h7ApI
「Magnolia」
テンポを落としたアコースティック・グルーヴにストリングスが絡みます。
https://www.youtube.com/watch?v=6IjmayL2sD4
「Minha Teimosia, Uma Arma Pra Te Conquistar」
僕の一番のお気に入り。ピースフルなコーラスが印象的なアコースティック・メロウ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=xdbesA6x-es
「Zumbi」
軽快なアコギとストリングスの絡みが小気味良いですね。力強い男性コーラスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ge5BZjVVKpQ
「Brother」
レゲエ的なエッセンスも取り入れたアコースティック・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=zcczABb395s
「O Namorado Da Viuva」
小粋なアコースティック・サンバはJorge Ben好きの人であれば楽しめるはず!2分強ですが、もっと長い尺で聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uAZLk-iPMB4
「Hermes Trismegisto E Sua Celeste Tabua De Esmeraldas」
長いタイトルですね。本作らしい少しテンポを落としたピースフルな仕上りです。
https://www.youtube.com/watch?v=uCazqu2Xfs4
「Cinco Minutos (5 Minutos) 」
お茶目なファルセット・ヴォーカルも含め、Benの生々しいヴォーカルにグッとくるアコースティック・グルーヴで締め括ってくれます。Marisa Monteが『Memorias, Cronicas E Declaracoes De Amor』(2000年)でカヴァーしていましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=LlyzD8qX6fE&
Jorge Benの過去記事もご参照下さい。
『Sacundin Ben Samba』(1964年)
『Jorge Ben』(1969年)
『Forca Bruta』(1970年)
『Ben』(1972年)
『Africa Brasil』(1976年)
『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)
『Salve Simpatia』(1979年)