2016年07月28日

Steve Spacek『Space Shift』

L.A.に拠点を移して制作した初ソロ・アルバム☆Steve Spacek『Space Shift』
Space Shift
発表年:2005年
ez的ジャンル:L.A.産フューチャー・ソウル
気分は... :先取り!

今回はSpacekの活動で知られるSteve Spacekの初ソロ・アルバム『Space Shift』(2005年)です。

サウスロンドン出身の男性シンガー/プロデューサーSteve Spacek(本名:Steve White)の紹介は、Beat Spacek名義の『Modern Streets』(2015年)に続き2回目となります。

"ソウル界のRadiohead"と呼ばれたUKのデジタル・フューチャー・ソウル・ユニットSpacekでUKソウル界に大きなインパクトを与えたSteve Spacekですが、L.A.に拠点を移して制作した初ソロ・アルバムが新鋭レーベルSound In Colorからリリースされた本作『Space Shift』(2005年)です。

アルバムには故J Dilla、メロウ大王Leon Ware、超絶ベーシストThundercatBugz In The AtticNeon Phusionの活動でも知られるOrin Walters、弟でドラムンベースの人気アーティストDBridge、Steve SpacekとはSteve&Iというユニットも組んだMr. FrenchSpacek時代の同僚であるMorgan SpacekEd SpacekSound In Colorの同僚であるGBといった興味深いメンバーが参加しています。

Steve SpacekがL.A.に拠点を移した理由がよく分かるフューチャー・ソウル作品に仕上がっています。

目玉は故J Dillaプロデュースの先行シングル「Dollar」Leon Wareがヴォーカルで参加した「Smoke」あたりですかね。

個人的にはSound In Colorの同僚GBとのタッグ「Rapid Rate」、セクシーなフューチャー・メロウ・ソウル「Love Yu Be..」Leon Wareがエレピで参加したスモーキーなソウル・グルーヴ「Callin Yu」あたりもおススメです。

昨今のL.A.シーンの面白さを10年前に先取りしていた1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Hey There (Intro)」
アルバムのイントロ。

「Dollar」
アルバムからの先行シングルにもなった故J Dillaプロデュース作品。Billy Paul「Let the Dollar Circulate」をサンプリングした声ネタのループするソウルフルなトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=gMqobFDVYEs

「Thursdays」
The Electrosoniks「Orbit Aurora」をサンプリングしたレトロ・フューチャーなトラックが印象的な哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=P3JSXnk0i6E

「Slave」
Steve Spacekとは後にSteve&Iを組むことになるMr. Frenchのプロデュース。白日夢のような浮遊感のあるトラックがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qKWozPqIB6E

「Rapid Rate」
GBプロデュース。Sound In Colorの同僚GBとのタッグでは2004年のシングル「Simply So」も人気ですね。ここではOrlan Divo「Onde Anda O Meu Amor」をサンプリングしたSound In Colorらしいフューチャリスティックなソウル・チューンを楽しめます。サンプリング・ネタのセンスも含めて僕の一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=gjRJxySTeiQ

「The Hills」
弟DBridgeとの共同プロデュース。ハープの響きが印象的なビューティフルなフューチャー・ソウル。

「Reversible Top」
ローファイ感覚のユルめのトラックとSteve Spacekの味のあるファルセット・ヴォーカルがいい感じの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=KdfExcfVogU

「3Hrs Of Fun」
Spacekの同僚Morgan Spacek(Morgan Zarate)プロデュース。トライバルなビートが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=wzX-izYi1OI

「Love Yu Be..」
セクシーなヴォーカルを聴かせてくれるフューチャー・メロウ・ソウル。派手さはないけどSteve Spacekのセンスの良さを実感できる1曲なのでは?「Rapid Rate」と並ぶお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=Nf8l7ZsLbDc

「Slow Baby Dubb」
ダブ感覚のエレクトリック・サウンドが心地よいインスト。Sa-Ra (Sa-Ra Creative Partners)とか一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=nSOHUz9hHkw

「I'm Glad..」
Spacekらしいデジタル・フューチャー・ソウルを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Lm9_kG1iDUU

「Smoke」
Jerry The Gov Brown/Mr. French/Mostyn/Steve Spacekプロデュース。Leon Wareがヴォーカルで参加したスモーキーなフューチャー・メロウ・ソウル。メロウ大王とSteve Spacekの個性がうまく調和していると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=aFuPIVK45Ws

「Days Of My Life」
ローファイ感覚の哀愁ギターとコンガの響きが印象的なレトロ・フューチャー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=YBfcYBbvnMo

「Callin Yu」
Mr. French/Orin Walters/Steve Spacekプロデュース。ここではLeon Wareがエレピで参加するなど生演奏を重視しています。昔のD'Angeloがお好きな人が気に入りそうなスモーキーなソウル・グルーヴです。

「Hey There」
Thundercatプロデュース。ソウルフルなSteve Spacekのヴォーカルとミニマル感のあるサウンドの組み合わせが面白いです。

「Look Into My Eyes」
Morgan Spacekとの共同プロデュース。Ed Spacek(Edmund Cavill)もギターで参加し、Spacekのメンバーが勢揃いしています。アコースティックなギターの響きが印象的な生演奏のソウルフル・チューンで締め括ってくれます。

「Look Into My Eyes」が終わった後、3分ほど無音ですが、その後に隠れトラック「Sound That I Make」 が収録されています。

ご興味がある方は、他のSteve Spacek関連作品もチェックを!

Spacek『Curvatia』(2001年)
Curvatia

Spacek『Vintage Hi・Tech』(2003年)
Vintage Hi-Tech

Black Pocket『Steve Spacek Presents Black Pocket The Album』(2010年)
Black Pocket the Album

Space Invadas『Soul:Fi』(2010年)
SOUL:FI

Africa HiTech『93 Million Miles』(2011年)
93 Million Miles [ボーナストラック収録・解説付・国内盤] (BRC294)

Beat Spacek『Modern Streets』(2015年)
Modern Streets [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRZN206)
posted by ez at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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