2016年08月27日

Nara Leao『Com Acucar Com Afeto』

深い友情で結ばれたChico Buarque作品集☆Nara Leao『Com Acucar Com Afeto』
お砂糖と愛情で
発表年:1980年
ez的ジャンル:友情系女性MPB
気分は... :お砂糖と愛情で・・・

ブラジルを代表する女性シンガーNara Leaoが1980年にリリースした『Com Acucar Com Afeto(邦題:お砂糖と愛情で)』(1980年)です。

これまで当ブログで紹介したNara Leao作品は以下の5枚。

 『Nara』(1964年)
 『O Canto Livre De Nara』(1965年)
 『Vento De Maio』(1967年)
 『Dez Anos Depois』(1971年)
 『Os Meus Amigos Sao Um Barato』(1977年)

本作『Com Acucar Com Afeto』は、ブラジルを代表する男性SSWの一人であるChico Buarqueの作品集です。

NaraとChicoはChicoがデビューする前からの知り合いであり、これまでもNaraは数多くのChico Buarque作品を歌ってきました。また、一時期は2人でTV番組の司会を務めたこともあります。本作のタイトルもアルバム『Vento De Maio』(1967年)に収録されたChico作品「Com Acucar E Com Afeto」からとったものです。

そんな深い友情で結ばれたChicoの作品集を作りたい思いを実現させたのが本作『Com Acucar Com Afeto』です。Chico Buarque本人も参加し、3曲でデュエットしています。

Octavio Burnierがプロデュース/アレンジを手掛け、Antonio AdolfoAzymuthJose Roberto Bertrami等がレコーディングに参加しています。

本作らしいコンテンポラリーなアレンジの「A Rita」「Onde E Que Voce Estava」「Homenagem Ao Malandro」、哀愁サンバの「Ela Desatinou」「Samba E Amor」、Chicoとのデュエット「Vence Na Vida Quem Diz Sim」あたりがオススメです。

Chico作品を知り尽くしたNaraだからこそ歌えるChico Buarqueワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「A Rita」
Chicoのデビュー・アルバム『Chico Buarque De Hollanda』(1966年)に収録された名曲を1980年らしいコンテンポラリーなアレンジで歌い上げます。軽やかなメロウネスがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=EIhuZYUmqOA

「Onde E Que Voce Estava」
歌詞の内容はプロテスト・ソングですが、そんな曲を爽快メロウに歌い上げます。Octavio Burnierのアレンジの妙が冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=JkUsKRjlBhY

「Ela Desatinou」
オリジナルは『Chico Buarque De Hollanda Volume 3』(1968年)に収録されています。哀愁サンバを憂いを帯びたヴォーカルで歌い上げます。軽快なのに寂しげな感じがいいですね。

「Trocando Em Miudos」
Francis HimeとChicoの共作曲。オリジナルは『Chico Buarque』(1978年)に収録されています。別れた恋人に向けたこの曲を、寂しげな情感で歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=4rwDxNCtkoE

「O Que Sera (A Flor Da Pele)」
ブラジル映画『Dona Flor and Her Two Husbands』(1976年)のためにChicoが書いた楽曲。Milton Nascimento『Geraes』(1976年)にMiltonとChicoのデュエットが収録されています。Willie Colonのカヴァーも紹介済です。ここではAntonio Adolfoのピアノをバックに、しっとりと歌い上げます。

「Baioque」
Chicoが脚本を書いた映画『Quando O Carnaval Chegar』(1972年)のサントラ収録曲。同サントラにNaraはMaria Bethaniaと共に参加していました。ちなに同サントラで本曲はMaria Bethaniaが歌っていました。ここでは軽快なアレンジで弾けています。

「Dueto」
Chico本人とのデュエット1曲目。元々は映画『O Rei de Ramos』(1979年)のために書かれた楽曲。シンプルながらも息の合ったデュエットを聴かせてくれます。

「Vence Na Vida Quem Diz Sim」
Chico本人とのデュエット2曲目。オリジナルは映画『Calabar』(1973年)のために書かれた楽曲。Chicoとのデュエット3曲の中ではこれが一番好き!

「Samba E Amor」
オリジナルは『Chico Buarque De Hollanda No.4』(1970年)に収録されています。少し気怠い哀愁サンバって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=P5fL_Lo5ewc

「Homenagem Ao Malandro」
映画『Opera Do Malandro』のために書かれた曲。『Chico Buarque』(1978年)にも収録されています。爽快メロウ&ポップな雰囲気が心地よい1曲に仕上がっています。本作らしいらしいコンテンポラリー感を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=t7EhHg8usL8

「Olhos Nos Olhos」
オリジナルは『Meus Caros Amigos』(1976年)に収録されています。味わい深い郷愁感がジワジワきます。
https://www.youtube.com/watch?v=84uK4Bvssvg

「Mambembe」
Chico本人とのデュエット3曲目。ラストは前述の映画『Quando O Carnaval Chegar』(1972年)のサントラ収録曲を軽やかにデュエットして締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=h2jjXcymcPA

Nara Leaoの過去記事もご参照下さい。

『Nara』(1964年)
ナラ

『O Canto Livre De Nara』(1965年)
ナラ自由を歌う+2

『Vento De Maio』(1967年)
5月の風+1

『Dez Anos Depois』(1971年)
美しきボサノヴァのミューズ

『Os Meus Amigos Sao Um Barato』(1977年)
ナラと素晴らしき仲間たち
posted by ez at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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