2016年09月14日

Tavares『New Directions』

人気ディスコ・グループのAOR的な1枚。☆Tavares『New Directions』
ニュー・ダイレクションズ(期間生産限定盤)
発表年:1982年
ez的ジャンル:兄弟ソウル/ディスコ・グループ
気分は... :ニュー・ビギニング!

今回は70〜80年代に活躍したソウル/ディスコ・グループTavaresが1982年にリリースした『New Directions』です。

Tavaresは、マサチューセッツ州出身のRalphPoochChubbyButch Tiny というTavares兄弟によって結成されたグループ。

1959年にChubby & the Turnpikesとして活動をスタートさせ、1973年にグループ名をファミリネームであるTavaresに改名します。改名と同時にCapitol Recordsと契約し、そその後コンスタントにアルバムをリリースするようになります。

グループは「It Only Takes a Minute」(全米チャート第10位、全米R&Bチャート第1位)、
「Heaven Must Be Missing an Angel (Part 1)(邦題:ディスコ天国)」(全米チャート第15位、全米R&Bチャート第3位)といったディスコ系のヒット・シングルを放ち、人気を不動のものとします。Bee Geesとの競作となった「More Than a Woman 」もお馴染みですね。

『Sky High!』(1976年)、『Supercharged』(1980年)あたりを既に紹介したつもりでいたのですが、僕の勘違いであり、Tavares作品を紹介するのは初めてとなります。

本作『New Directions』(1982年)は長年在籍したCapitolを離れ、RCAへ移籍した第1弾アルバムとなります。

Jay Senter/Kenny Nolanをプロデューサーを迎え、AOR的なエッセンスも加わった1枚に仕上がっています。

レコーディングにはPaul Jackson, Jr.(g)、Charles Fearing(g)、Marlo Henderson (g)、Cornelius Mims(b)、Neil Stubenhaus(b)、Freddie Washington(b)、Leon "Ndugu" Chancler(ds)、John Robinson (ds)、Melvin Webb(ds)、Paulinho Da Costa(per)、Clarence McDonald(key)、Ian Underwood(syn)、Benjamin F. Wright, Jr.(key、synclavier)、Ric Wyatt, Jr.(ds、key、syn)等が参加しています。

前半はKenny Nolan作品を中心としたメロウなバラード、後半はミディアム・ファンクという分かりやすい構成です。特に本作らしいAOR的なエッセンスを楽しめる前半がオススメです。

本来であれば、Capitol時代のディスコ作品から聴くのが王道だと思いますが、今の時代であれば、こういった作品から入るのもアリかと・・・

全曲紹介しときやす。

「A Penny For Your Thoughts」
Kenny Nolan/Bill Meyers作。Jay Senter/Kenny Nolanプロデュース。Marion Jarvis、1975年のシングル曲のカヴァーです。1stシングルとして、全米チャート第33位、全米R&Bチャート第16位となりました。Kenny Nolanらしい素敵なメロウ・バラードを堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=1TlzDJ64AQs

Marion Jarvis「A Penny For Your Thoughts」
 https://www.youtube.com/watch?v=FwlHgzSd7GM

「I Hope You'll Be Very Unhappy Without Me」
Bill LaBounty/Jay Senter作。Jay Senter/Kenny Nolanプロデュース。Bill LaBountyのオリジナルは『This Night Won't Last Forever』(1978年)に収録されています。Randy Crawfordもカヴァーしています。本作らしいAOR的なメロウ・ワールドを楽しめます。個人的には一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=Th_kPhKIy8I

「Mystery Lady」
Kenny Nolan作。Jay Senter/Kenny Nolanプロデュース。AOR好きが喜びそうなビューティフル・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=80eSn7Dy3Zo

「Abra-Ca-Dabra Love You Too」
Kenny Nolan作。Jay Senter/Kenny Nolanプロデュース。素敵なメロディを素敵なヴォーカル&コーラスワークで歌い上げるメロウ・バラード。Kenny Nolanプロデュースのソウル・グループって雰囲気十分です。「I Hope You'll Be Very Unhappy Without Me」と並ぶお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=29QzQPdv2js

「Got To Find My Way Back To You」
Ric Wyatt, Jr./Kris Young作。Ric Wyatt, Jr.プロデュース。2ndシングルとして、全米R&Bチャート第24位となりました。ダンサブルなミディアム・グルーヴ。シングル向きなキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=amKvxvu4448

「Maybe We'll Fall In Love Again」
Ric Wyatt, Jr./Kris Young作。Ric Wyatt, Jr.プロデュース。シンセ・ベースがうなる80年代らしいダンス・チューン。このタイプの曲って今聴くと厳しいものも少なくありませんが、この曲は今聴いても素敵なシンセ・ファンクだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=fi3FYD_A5tQ

「The Skin You're In」
Kenny Nolan作。Jay Senter/Kenny Nolanプロデュース。妖しげなミディアム・シンセ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=OgQNLQRehoE

「Wanna Be Close To You」
Rene Moore/Angela Winbush作。 Benjamin F. Wright, Jr.プロデュース。Rene & Angela『Wall To Wall』(1981年)収録曲のカヴァーです。ダンサブルで男性ソウル・グループらしいミディアム・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=r2qVyUum9zc

Rene & Angela「Wanna Be Close To You」
 https://www.youtube.com/watch?v=yQncbH_z-Ak

再発CDにはボーナス・トラックとして、「Got To Find My Way Back To You (12" Dance Mix)」「A Penny For Your Thoughts (Single Version)」「The Skin You're In (Single Version)」「Got To Find My Way Back To You (Single Version)」の4曲が追加収録されています。

Tavaresの他作品もチェックを!

『Check It Out』(1974年)
チェック・イット・アウト

『Hard Core Poetry』(1974年)
Hard Core Poetry - Expanded Edition

『In the City』(1975年)
愛のディスコティック

『Sky High!』(1976年)
スカイ・ハイ

『Love Storm』(1977年)
Love Storm

『Future Bound』(1978年)
Future Bond

『Madam Butterfly』(1979年)
Madam Butterfly

『Supercharged』(1980年)
Supercharged

『Love Uprising』(1980年)
Love Uprising - Expanded Edition

『Loveline』(1981年)
Loveline

『Words and Music』(1983年)
ワーズ&ミュージック(期間生産限定盤)
posted by ez at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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