発表年:2008年
ez的ジャンル:UKネオソウル
気分は... :自然体・・・
今回はUKネオソウル作品Don-E『Natural』(2008年)です。
Don-E(本名:Donald McLean)はUK南ロンドン、ブリクストン出身のR&Bシンガー/プロデューサー。
1992年にUKチャート第18位となったシングル「Love Makes The World Go Round」でデビュー。
今日まで『Unbreakable』(1992年)、『Changing Seasons』(1995年)、『Try This』(2005年)、Suv + Don-E『Rhythm 'N' Bass』(2007年)、『Natural』(2008年)、『Little Star』(2013年)、『Future Rare Grooves』(2014年)、『Future Rares 2!』(2015年)といったアルバムをリリースしています。
UKネオソウル・シンガーとしてキャリアを積み上げてきたDon-Eですが、意外に日本ではスルーされているR&Bアーティストかもしれませんね。
そんなDon-Eを代表する1枚が、UKの良質レーベルDomeからリリースされた本作『Natural』(2008年)です。
アルバムにはD'Angelo、Stuart Zender(元Jamiroquai)、元SugababesのKeisha BuchananとMutya Buena、Kele Le Roc、Big D、K2 Family等のミュージシャンが参加しています。
D'Angeloとの共演曲「So Cold」、各種コンピにも収録された「Stay Awhile」、「Drive」、Don-Eのセクシーな魅力を堪能できる「Addictive Luv」、「Love Shine In」、ヴォコーダー使いが心憎い「Kool」、「Like I Like It」、R&Bに止まらない「Holla At Me!」や「Natural」、オトナのR&B「The Time Is Now」など充実の構成です。
1曲を除きDon-E自身がプロデュース&アレンジを手掛けています。シンガーのみならず、プロデューサー/ソングライターとしての才能にも注目です。
コレをスルーするのは勿体ない!
全曲紹介しときやす。
「Addictive Luv」
甘く危険な香りの漂うセクシーなダンサブル・チューンでアルバムは幕を開けます。ヴォーカルはDon-EとNoreen Stewart。
https://www.youtube.com/watch?v=HevRVOeO8iY
「Love Shine In」
色気のあるDon-Eのヴォーカルが栄えるR&Bグルーヴ。Noreen Stewartのヴォーカル・ワークが気が利いています。
https://www.youtube.com/watch?v=nA9GnVK2UUc
「Kool」
Big DとK2 Familyのラップをフィーチャー。ヴォコーダーを交えた80年代の雰囲気を2008年のサウンドにさりげなく取り入れているのがいいですね。
「Stay Awhile」
各種コンピにも収録されている密かな人気曲。メロディアス&ダンサブル&セクシーというDon-Eの魅力が凝縮された1曲に仕上がっています。
「Writing's On The Wall」
元SugababesのKeisha Buchananをフィーチャー。華のあるミディアム・グルーヴに仕上がっています。
「Waiting In Vain」
Bob Marley & The Wailersのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Exodus』(1977年)に収録されています。大好きな曲なので嬉しいカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=NajnNLtU-6o
同じDomeから男性R&B作品Donald McCollum『U Don't Want My Love』(2005年)でも本曲をカヴァーしていました。名前も似ているし、少しややこしいかも?(コチラのDonaldはUSシカゴ出身ですが)
「You And I」
しっとりと聴かせるセクシーなスロウ・チューン。さり気ないけど雰囲気はいい感じです。
「Get Off」
生音感のあるグルーヴが心地好い1曲。
「E-Scape (Interlude)」
インタールード。
「Drive」
Don-Eのファルセット・ヴォーカルが栄えるメロウ・ミディアム。Domeのコンピにも収録された曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=MIa1WZ2HOYA
「Like I Like It」
Kele Le Rocをフィーチャー。キュートなKele Le Rocの魅力を引き出したネオソウル・チューンに仕上がっています。ヴォコーダーによるアクセントも僕好みです。
「So Cold」
Stuart Zenderがプロデュースし、D'Angeloがフェンダー・ローズで参加した話題曲。初期D'Angeloがお好きな人であればグッとくるであろう、スモーキー&セクシーなネオソウルを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=38DFsxRNX_o
「Holla At Me!」
開放的なレゲエ・チューン。UKラヴァーズ好きの人であれば気に入るはず!このあたりはUKらしいですね。
「Natural」
タイトル曲はバカンス・モードのダンサブル感が心地好いメロウ・グルーヴ。UKネオソウルというイメージとは大きくかけ離れた曲ですが、こういうのも好きです。
「The Time Is Now」
ラストは元SugababesのMutya Buenaをフィーチャー。各種鍵盤の織り成すオトナのサウンドにグッとくるミディアム・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_lInTdDn1bU
Don-Eの他作品もチェックを!
『Unbreakable』(1992年)
『Changing Seasons』(1995年)
Suv + Don-E『Rhythm 'N' Bass』(2007年)
『Try This』(2005年)
『Little Star』(2013年)
『Future Rare Grooves』(2014年)
『Future Rares 2!』(2015年)