発表年:2006年
ez的ジャンル:N.Y.産アフロビート
気分は... :やり過ごすな!
今回はN.Y.のアフロビート・バンドAntibalasの『Government Magic』(2006年)
1998年にN.Y.ブルックリンで結成された大所帯アフロビート・バンドAntibalas(Antibalas Afrobeat Orchestra)の紹介は『Antibalas』(2012年)に続き2回目です。
本作は元々5曲入りEPとしてリリースされた作品です。そこに12"シングル「K-Leg」からの2曲を加え、日本独自のミニ・アルバムとしてリリースしたのが本作『Government Magic』です。
本作におけるメンバーはAbraham Amayo(vo、per)、Victor Axelrod(org、el-p)、Stuart Bogie(ts)、Marcos Garcia(g)、Aaron Johnson(tb)、Jordan McClean(tp)、 Nick Movshon(b)、Luke O'Malley(g)、Martin Perna(bs)、Chris VatalaroFernando Velez(congas)、等。
Fela KutiのAfrica 70から影響を受けたアフロビート・バンドのイメージが強いAntibalasですが、本作ではN.Y.サルサのスーパースターWillie Colonのカヴァー「Che Che Cole」も取り上げています。
このあたりに、Fela Kutiに加え、Eddie PalmieriのHarlem River Driveあたりからの影響も感じます。
また、Ticklah名義の活動でN.Y.レゲエ・シーンで"ダブ・マエストロ"とも称されるVictor Axelrodのダブ・サウンドを楽しめる「Dub Je Je」も収録されています。
このようにアフロビート・バンドの魅力に加え、ラテン・ファンク、レゲエ/ダブ的なエッセンスも飲み込むN.Y.アフロビート・バンドならではのクロスオーヴァー・センスを楽しめるミニ・アルバムです。
コンパクトにAntibalasの魅力を楽しめるミニ・アルバムです。
全曲紹介しときやす。
「Go Je Je」
グループのクロスオーヴァー感覚が反映されたアフロ・ファンク。クロスオーヴァー・バンドらしいグルーヴを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=7kwgY0j7SI0
「Government Magic」
タイトル曲はアッパーなアフロビート。覚醒的なオルガンと豪快なホーン・アンサンブルがいい感じです。
「Out With The New In With The True」
ホーン隊の熱いブロウにグッとくる演奏です。ジワジワと押し寄せてくる感じがいいですね。
「Che Che Cole (Makossa)」
前述のようにWillie Colonのカヴァー。オリジナルは当ブログで紹介した『Cosa Nuestra』(1969年)に収録されています。Mayra Vegaの女性ヴォーカルをフィーチャーし、オリジナルとは異なる雰囲気の格好良いアフロ/ラテン・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=cGn6VxvaVQU
「K-Leg」
元々は12"シングルとしてリリースされていた楽曲。王道アフロビートを12"シングル用にダンサブル度をアップさせた仕上がりです。
「R.O.C. (Resurrection Of Courage)」
12"シングル「K-Leg」のB面曲。アフロ・ファンク+ラテン+ダブのクロスオーヴァーを楽しめます。
「Dub Je Je」
「Go Je Je」のダブ・ヴァージョン。"ダブ・マエストロ"Ticklah(Victor Axelrod)の手腕が冴えます。ちなみにVictor AxelrodはAngela Johnsonも参加していたR&BユニットCooly's Hot-Boxのメンバーでした。
Antibalasの他作品もチェックを!
『Albums Liberation Afrobeat』(2000年)
『Talkatif』(2002年)
『Who is This America?』(2004年)
『Security』(2007年)
『Antibalas』(2012年)