録音年:1964年
ez的ジャンル:ハードバップ系トランペッター
気分は... :音色が決め手!
今回はハードバップ期の人気ジャズ・トランペッターBlue Mitchellを代表する1枚、『The Thing to Do』(1964年)です。
Blue Mitchell(1930-1979年)はフロリダ州マイアミ出身。
1958年にRiversideから初リーダー作『Big 6』をリリース。その後Riversideからリーダーをリリースするのと並行して、Horace Silverのグループに参加し、サイドメンとして活躍します。
Horace Silverのグループから独立後は、Blue Note、Mainstream等からコンスタントにアルバムをリリースしています。1979年に癌のため49歳で逝去。
Blue Note第1弾となる本作『The Thing to Do』(1964年)は彼のキャリアを代表する1枚です。
レコーディング・メンバーはBlue Mitchell(tp)、Junior Cook(ts)、Chick Corea(p)、Gene Taylor (b)、Al Foster(ds)という5名。
Horace Silverのグループ時代の盟友Junior Cook、Gene Taylor に、Chick Corea、Al Fosterという若き才能が加わった形です。
派手なアルバムではありませんが、全体的に聴きやすく、Mitchellのトランペットの音色の美しさに魅了される1枚です。
ジャズ初心者の方が聴いても、小難しい感じがせずに楽しめる1枚だと思います。
全5曲、5曲5様の魅力を持った演奏で、あっという間に最後まで聴けます。
全曲紹介しときやす。
「Fungii Mama」
Blue Mitchell作。カリプソ調の軽やかでリラックスした演奏を楽しめるオープニング。このあたりはHorace Silverからの影響が大きいのでしょうね。Junior Cookのテナー、Mitchellのトランペット共に快調です。
https://www.youtube.com/watch?v=oXr-Jz5RBn0
「Mona's Mood」
Jimmy Heath作。Mitchellのトランペットの音色の美しさに魅了されるバラード。Chick Corea控えめながらも美しいピアノにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=l1RnJARq1As
「The Thing to Do」
Jimmy Heath作。タイトル曲はリラックスした中にも小粋なセンスを感じる演奏を楽しめます。さり気なさが逆にキマっています。最初と最後にラテン・フレイヴァーでアクセントをつけているのもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4CJfh9FaFM8
Leaders of the New School「Teachers, Don't Teach Us Nonsense」のサンプリング・ソースにもなっています。
Leaders of the New School「Teachers, Don't Teach Us Nonsense」
https://www.youtube.com/watch?v=dBphooC4aAM
「Step Lightly」
Joe Henderson作。開放的な雰囲気のブルースです。ここでもMitchellのトランペットの美しいトーンを存分に堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZCxpL-vQSS0
「Chick's Tune」
Chick Corea作。ラストはクラブジャズ世代の人が聴いてもグッとくるであろうハードバップ。端正なChickのピアノやAl Fosterの格好良いドラミングも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=gv3MlbLnkXM
ご興味がある方はBlue Note、Mainstream時代のBlue Mitchell作品もチェックを!
『Down with It!』(1965年)
『Bring It Home to Me』(1966年)
『Boss Horn』(1966年)
『Heads Up』(1967年)
『Bantu Village』(1969年)
『Blue Mitchell』(1971年)
『The Last Tango = Blues』(1973年)
『Graffiti Blues』(1973年)
『Many Shades of Blue』(1974年)