録音年:1965年
ez的ジャンル:天才ジャズ・トランペッター
気分は... :ヒモ男?
今回は天才ジャズ・トランペッターLee Morgan(1938-1972年)の『The Gigolo』(1965年)です。
当ブログでこれまで紹介してきたLee Morgan作品は以下の7枚(録音順)。
『Lee Morgan Vol.3』(1957年)
『Candy』(1958年)
『The Sidewinder』(1963年)
『The Rumproller』(1965年)
『Cornbread』(1965年)
『Charisma』(1966年)
『Lee Morgan(The Last Sessions)』(1971年)
『The Gigolo』は1965年にレコーディングされ、1968年にリリースされました。本作と同じ1965年には『The Rumproller』、『Cornbread』もレコーディングしており、大ヒット作『The Sidewinder』(1963年)で勢いに乗ったMorganの充実ぶりが窺える1枚です。
レコーディング・メンバーは、Lee Morgan(tp)、Wayne Shorter(ts)、Harold Mabern(p)、Bob Cranshaw(b)、Billy Higgins(ds)の5名。
Wayne ShorterとMorganの2管が楽しみな1枚。MorganワールドにShorterが飛び込み、どういったケミストリーが起こるのか・・・
そんな2人の共演をMabernのピアノ、『The Sidewinder』と同じCranshawとHigginsのリズム隊が支えます。Mabernも随所で気の利いたプレイを聴かせてくれます。
ジャズ・ファンの方は「Speedball」や「The Gigolo」のような演奏が好みなのかもしれませんが、個人的には分かりやすい「Yes I Can, No You Can't」、Shorter、Morganの共演を楽しめるテンポの良い「Trapped」、叙情的バラード「You Go to My Head」が好きです。
「You Go to My Head」以外はLee Morganのオリジナルです。
全曲紹介しときやす。
「Yes I Can, No You Can't」
当時のMorganのイメージである、8ビートのジャズ・ロックでアルバムは幕を開けます。ジャズ・マニアの方にはお決まりのパターンで単調に思えるかもしれませんが、永遠のジャズ初心者の僕には、この分かりやすい格好良さがたまりません。Shorterのソロに続く、Morganのソロの弾け具合がいい感じです。Mabernのピアノ・ソロも気が利いていてグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=zg9uf84hzfg
「Trapped」
Shorter、Morganの2管によるグッとくるアンサンブルと共に始まります。テンポの良いリズムと共にWayne ShorterとMorganのプレイを楽しめます。終盤のShorterとMorganの掛け合いも格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PgrdHEcoBF8
「Speedball」
ミディアム・テンポの軽やかな演奏が印象的です。さり気ない雰囲気ですが、ShorterとMorganの共演をしっかり楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=GyoRLXBYi00
「The Gigolo」
タイトル曲は壮大なスケール感のある演奏です。哀愁を漂わせるMorganのソロが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=fHtIEMfBhss
「You Go to My Head」
J. Fred Coots/Haven Gillespie作。ラストは美しい叙情的バラードで締め括ってくれます。それまでの演奏とは対照的な穏やかさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=dMsBCDVXHGc
CDにはボーナス・トラックとして「The Gigolo (Alternate Take)」が追加収録されています。
Lee Morgan作品の過去記事もご参照下さい。
『Lee Morgan Vol.3』(1957年)
『Candy』(1958年)
『The Sidewinder』(1963年)
『The Rumproller』(1965年)
『Cornbread』(1965年)
『Charisma』(1966年)
『Lee Morgan(The Last Sessions)』(1971年)