発表年:2016年
ez的ジャンル:ディスコ・レジェンド
気分は... :老いてはますます壮なるべし・・・
1970年代のユーロ・ディスコ・シーンを代表するアーティストCerroneの約7年ぶりの新作『Red Lips』(2016年)です。
Cerrone(本名:Marc Cerrone )は1952年フランス、パリ郊外のヴィトリ・シュル・セーヌ生まれのミュージシャン/プロデューサー/コンポーザー。
アフロ/ラテンのエッセンスを取り入れたディスコ・バンドKongasを経て、1976年からソロ名義での活動を開始します。
そして、「Love In C Minor」、「Cerrone's Paradise」、「Supernature」等のディスコ・ヒットを飛ばし、Giorgio Moroderと並びユーロ・ディスコ・シーンを牽引する存在となりました。
その後もコンスタントに作品をリリースしてきたディスコ・レジェンドが昨年末にリリースした最新作が『Red Lips』(2016年)です。
アルバムには、Disclosure「Moving Mountains」でフィーチャーされていた男性シンガーBrendan Reilly、UKのシンガー・ソングライターSam Gray、カナダの女性シンガー・ソングライターKiesza、USの人気R&Bシンガー/ラッパーAloe Blacc、人気R&BプロデューサーであるMike City、UKのデュオHot ChipのメンバーAlexis Taylor、フレンチ・エレクトリック・ファンク・ユニットDax Riders、アフロビートのレジェンドTony Allen等の多彩なアーティストがフィーチャリングされています。また、レジェンド・ギタリストNile Rodgersも参加しています。
現在、64歳となったディスコ・レジェンドCerroneですが、本作のサウンドはバリバリの現役モードであり、昨今のディスコ/ブギー作品と比較しても、遜色ないどころか、他を凌駕する出来栄えだと思います。どこを切っても極上ディスコのオンパレードです。
老いてはますます壮なるべし!
ディスコ好き必聴の1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Therapy」
オススメその1。James Hartをフィーチャー。美しいピアノのイントロと共に始まるキャッチーなダンス・チューンでアルバムは幕を開けます。ストリングス&ホーンも巧みに取り入れたサウンドにレジェンドの熟練を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ie9UDlYgcIg
「Move Me」
オススメその2。Brendan Reillyをフィーチャー。アルバムからの1stシングルにもなっています。70〜80年代N.Y.ディスコ好きの人であれば、間違いない王道ディスコ・チューン。軽やかなKamil Rustamのギター・カッティングが心地好いですね。Brendan ReillyもDisclosure作品に起用されるのも頷ける魅惑のヴォーカルを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MVR3W3qJO3A
「Illuminate Me」
Sam Grayをフィーチャー。Nile Rodgers参加曲でもあります。ディスコ・レジェンド2人の共演というだけでも興奮しますね。Nile Rodgersが彼らしいギター・プレイで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FETICezT1uk
「Ain't No Party(like Monday Night」
Kiezsaをフィーチャー。Kiezsaのコケティッシュな歌声を生かした妖艶なダンス・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=e5ob07DLXDU
「Take Over」
オススメその3。Brendan Reillyをフィーチャー。昨今のディスコ/ブギー・ブーム好きの人ならば、きっと気に入るであろうキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=6I0qe85EmbI
「C'est Bon」
オススメその4。Aloe Blaccをフィーチャー。歯切れのいい疾走感にグッとくるダンス・チューン。2016年仕様のCerroneを実感できる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MF7xT0ownro
「Red Lips」
Wallace Turrellをフィーチャー。タイトル曲には甘く危険な香りが漂います。Robert "J.J." Smithのベースが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=nm4k70dITYM
「Kiss It Better」
オススメその5。Yasminをフィーチャー。Yasminのフェミニンな魅力を生かした華やかなディスコ・チューンに仕上がっています。ここでもRobert "J.J." Smithの格好良いベースが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=qDgDdYofHtc
「You Only Live Once」
オススメその6。Mike Cityをフィーチャー。Mike Cityの何処となく儚いヴォーカルが栄えるディスコ・チューン。こういうの大好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=wDc_qLnWjyU
「Steal Your Love」
オススメその7。Alexis Taylorをフィーチャー。Alexis Taylorの男の色気を感じるヴォーカルがソウルフル・ハウス調のサウンドとよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=FKl_hZuqmks
「Jane」
Dax Ridersをフィーチャー。トークボックスを使ったエレクトリック・ファンク調の仕上がり。アルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=P1_5RfOnVbY
「I Want」
Chelcee Grimes & Mike Cityをフィーチャー。キュートなChelcee、儚いMike Cityという対照的な2人のヴォーカルを上手く活かしています。
https://www.youtube.com/watch?v=qdx4PjS3Qbc
「Time Machine」
オススメその8。Sam Grayをフィーチャー。Kamil RustamがNile Rodgersばりのカッティング・ギターで盛り上げてくれるディスコ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=6SMd1apTR-I
「2nd Chance」
オススメその9。アフロビートのレジェンドTony Allenをフィーチャー。アフロなエッセンスを取り入れたトライバルなディスコ・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=f2SlTqUpG4Y
ご興味がある方はCerroneの他作品や、かつて在籍していたKongasの作品もチェックを!
『Love in C Minor (Cerrone I)』(1976年)
『Cerrone's Paradise (Cerrone II)』(1977年)
『Supernature (Cerrone III)』(1977年)
『Cerrone IV: The Golden Touch』(1978年)
『Angelina (Cerrone V)』(1979年)
『Portrait of a Modern Man (Cerrone VI)』(1980年)
『You Are The One (Cerrone VII)』(1980年)
『Back Track (Cerrone VIII)』(1982年)
『Your Love Survived (Cerrone IX)』(1982年)
『Where Are You Now』(1983年)
『The Collector (Cerrone XI)』(1985年)
『Way In (Cerrone XII)』(1989年)
『Dancing Machine (Cerrone XIII)』(1990年)
『Dream (Cerrone XIV)』(1992年)
『X-Xex (Cerrone XV)』(1993年)
『Human Nature (Cerrone XVI)』(1994年)
『Hysteria (Cerrone XVIII)』(2002年)
『Celebrate! (Cerrone XXI)』(2007年)
『Love Ritual (Cerrone XXII)』(2008年)
Kongas『Africanism』(1977年)
Kongas『Anikana-O』(1978年)