2017年01月13日

Facts Of Life『Sometimes』

Millie Jacksonプロデュースの男女ソウル・グループ☆Facts Of Life『Sometimes』
サムタイムス [国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5608)
発表年:1977年
ez的ジャンル:T.K.Records系男女ソウル・グループ
気分は... :ナイス・ソウル!

今回は70年代ソウル作品からFacts Of Life『Sometimes』(1977年)です。

Facts Of LifeJean DavisKeith WilliamsChuck Carterの3名によるソウル/ディスコ・グループです。Jean Davisはソウル・シンガーTyrone Davisの妹です。

メンバーの共通の知人であったソウル・ディーヴァMillie Jacksonの呼びかけが、グループ結成のきっかけとなった模様です。

グループはThe Gospel Truth名義でシングル「Uphill Peace Of Mind」T.K. Productions傘下のKayvette Recordsからリリースしますが、ゴスペル・グループと間違われてしまったため、グループ名をFacts Of Lifeに改名しました。

そしてFacts Of Life改名後にリリースした「Caught In The Act (Of Getting It On)」が全米R&Bチャート第13位、「Sometimes」が同第3位というヒットになりました。

アルバムとしては『Sometimes』(1977年)、『A Matter Of Fact』(1978年)という2枚のアルバムをリリースしています(いずれもKayvette Records)。プロデュースはいずれもMillie Jackson

1stアルバムとなる本作『Sometimes』(1977年)には、前述の「Caught In The Act (Of Getting It On)」「Sometimes」というシングル・ヒット2曲や、The Gospel Truth時代のシングル「Uphill Peace Of Mind」が収録されており、グループ代表曲を楽しめる構成になっています。

それ以外にもフリーソウルな「What Would Your Mama Say?」、都会的なフィリーングの「Bitter Woman」「Givin' Me Your Love」あたりもオススメです。

個人的には地味ながらもグッとくる「That Kind Of Fire」、美しいメロウ・バラード「Love Is The Final Truth」も好きです。

また、「Lost Inside Of You」Barbra Streisand & Kris Kristoffersonのカヴァー)、「Looks Like We Made It」(Barry Manilowのカヴァー)あたりも結構楽しめるはず。

このように色々聴きどころの多い男女ソウル・グループ作品に仕上がっていると思います。

全曲紹介しときやす。

「Sometimes」
タイトル曲はカントリー歌手Bill Andersonのカヴァー。オリジナルはBill AndersonとMary Lou Turnerのデュエットです。前述のようにシングル・リリースし、全米R&Bチャート第3位となったグループ最大のヒット曲です。少しイナたい感じが逆に味わい深いカントリー・ソウル調の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=1qX7Wks19Jg

「Caught In The Act (Of Getting It On)」
Banks & Hampton(Homer Banks/Carl Hampton)作。Banks & Hampton自身もシングル・リリースしています。前述のようにFacts Of Life改名後の初シングルであり、全米R&Bチャート第13位のヒットとなっています。男女の恋のもつれを切々と歌う男女ソウル・ヴォーカル・グループらしいバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HcBniqXcFdQ

「Bitter Woman」
George Jackson/Raymond Moore作。イントロのエレピが印象的なミスティックな雰囲気のソウル・チューン。都会的なソウル・フィーリングがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=pQ8eOL8GoyE

「Lost Inside Of You」
Barbra Streisand/Leon Russell作。映画『A Star Is Born』(1976年)のサントラ収録曲のカヴァーです。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、ソウル・カヴァーらしいディープな味わいがあります。Sid Roams「K-ZMB Special Bulletin」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=qRRoengb56c

「Looks Like We Made It」
Barry Manilowのカヴァー(Richard Kerr/Will Jennings作)。オリジナルはアルバム『This One's for You』(1977年)に収録されています。MORバラードをソウル・バラードとして見事に仕立て直しています。
https://www.youtube.com/watch?v=vQFQX_n3Xkw

「A Hundred Pounds Of Pain」
Lenny Welch/Rose Marie McCoy作。作者Lenny Welchが1974年にシングル・リリースしています。ロッキン・フィーリングのギターが印象的なアップ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=OEukVraKWKY

「Uphill Peace Of Mind」
Frederick Knight作。前述のようにThe Gospel Truth名義でシングル・リリースした楽曲です。ストリングスの効いたキャッチーなディスコ調ダンサブル・チューンです。iTunes等では「Uphill Places Of Mind」という曲名で表示されていますが誤記です(オリジナルLPの誤記がそのまま継承されているようです)。
https://www.youtube.com/watch?v=nQq2MxJSm1s

本曲といえば、大定番サンプリング・ソースとなったロック・グループKid Dynamiteのカヴァーが有名ですね。また、作者Frederick Knight自身のヴァージョンはアルバム『Knight Kap』(1977年)に収録されています。これらも要チェックです。
Kid Dynamite「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=dV8jGorGmI8
Frederick Knight「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=B4of9lPKXwM

「What Would Your Mama Say?」
George Jackson/Raymond Moore作。フリーソウル好きの人は気に入るであろう甘酸っぱいグッド・ソウル。勿論、フリーソウル好きの僕のお気に入りです。

「Givin' Me Your Love」
King Sterling/Millie Jackson作。Millie Jacksonのソングライティングに加わった都会的なオトナのソウル・グルーヴ。Memphis Bleek feat. Freeway「Just Blaze, Bleek & Free」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=p8fP4Hj0bjU

「That Kind Of Fire」
J. Norman Scott作。本作の中では地味な存在ですが、堂々とした歌いぶりのソウル・チューンで、途中パーカッシヴな展開のアクセントを効かせるメリハリもあり、結構気に入っています。
https://www.youtube.com/watch?v=UTLqs2p_02M

「Love Is The Final Truth」
Vaughn Harper作。本編のラストは素敵なソウル・バラードでメロウに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ezRty67sLtY

「L-O-V-E」
CDボーナス・トラック。J. Norman Scott作。シングル「Caught In The Act (Of Getting It On)」のB面曲です。なかなかパンチの効いたソウル・グルーヴに仕上がっています。

ご興味がある方は2nd『A Matter Of Fact』(1978年)もチェックを!

『A Matter Of Fact』(1978年)
Matter of Fact
posted by ez at 02:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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