2017年01月26日

Roman Andren『Rain King』

進化した北欧クロスオーヴァー☆Roman Andren『Rain King』
レイン・キング
発表年:2016年
ez的ジャンル:北欧系ブラジリアン・フュージョン+アフロビート
気分は... :雨王・・・

今回は"北欧のDeodato"ことスウェーデンのキーボード奏者Roman Andren『Rain King』(2016年)です。

これまで当ブログで紹介したRoman Andren作品は以下の5枚。

 『Juanita』(2007年)
 『Color Green』(2010年)
 『Lovin' You』(2011年)
 『Cabra Negra』(2012年)
 『Oyster Of Basatan』(2013年)

これまでRoman Andrenの最新作はいつもタイムリーに紹介してきましたが、本作(昨年6月にリリース)は半年遅れになってしまいました。

『Juanita』(2007年)で日本における熱烈なファン獲得に成功したRoman Andrenですが、ここ数作は注目度も低かったかもしれませんね。きっとヴォーカル曲が少ないインスト中心のアルバムが地味な印象を与えたからかもしれません。やはり、みんなが求めるのは『Juanita』のようなヴォーカル入りのメロウなブラジリアン・フュージョンなのでしょうね。

本作『Rain King』は、前作と同じくスウェーデンのアフロビート・バンドKakaraka Bandとの共演盤となっています。前作はアフロビート・バンドをバックに従えつつ、サウンドは初期のブラジリアン・フュージョンに近いものがありました。それに対して、本作ではKakaraka Bandのアフロビート色をより強調したブラジリアン・フュージョン+アフロビートのクロスオーヴァー・サウンドも楽しめます。

また、ヴォーカル曲も多くなっています。ただし、ヴォーカル曲はKakaraka BandのフロントマンPositive Ganiu Oluwoらによるアフロビート的なヴォーカルが中心ですが・・・

アフロビート/アフロ・ファンク、ブラジリアン・フュージョン、ディスコ・ファンク、カリビアン、ボッサ+アフロなどバリエーション豊かなRoman Andrenワールドを楽しめます。

僕のように聴き逃していた方は、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「The Child That I Am (Omo Kekere Ti Moje)」
本作らしいアフロビート色の強いサウンドでアルバムは幕を開けます。アフロビートの中にメロウ・フュージョン的なエッセンスを取り入れているのがいいですね。

「It's A Beautiful Day」
フェンダー・ローズの音色が心地好いメロウなブラジリアン・フュージョン。『Juanita』好きの人はグッとくるはず!これで女性ヴォーカル入りだったら文句ナシなのですが・・・

「My Heart Belongs To You (Tie nin se)」
アフロ・ファンク的なディスコ・チューン。AndrenのDJ的センスが反映されたダンサブル・サウンドです。

「And You Never Said Goodbye」
Roman Andrenお得意のメロウなブラジリアン・フュージョン。『Juanita』に収録されていてもおかしくない雰囲気です。70年代CTIクロスオーヴァー/フュージョンがお好きな人は気に入るはず!

「Rain King (Oba Ojo)」
タイトル曲はアフロ・ファンク調のディスコ/ブギー。アフロビート+フュージョン+ディスコ/ブギーを見事に融合させた本作を象徴する1曲なのでは?

「Where You Go, I Go (Osope Kin Duro Moduro)」
ボッサ+アフロなミステリアスな雰囲気が印象的です。

「You Said You're Sorry」
Andrenらしいフェンダー・ローズの音色を楽しめるメロウなブラジリアン・フュージョン。初めて聴いたのに懐かしい感じがします。

「Morning Dew」
マリンバ、スティール・パン、アナログ・シンセが織り成すカリビアン・テイストのサンバ・フュージョン。独特のトロピカル感が面白いです。

「Say It, Then I Listen (So Kingbo)」
パワフルなファンク・チューン。この曲はKakaraka Bandの色が強く出た演奏なのでは?

「Joy, Look For Me (Idu Nu Wa Mi Wa)」
壮大なスケールのアフロ・フュージョン。映画のサントラとかにありそうな雰囲気ですね。

「And The Wind Blows」
Gee Belloをフィーチャー。サンセット・モードのメロウ・チューン

「A Brand New Start」
Eric Galeを思い出すソウルフルなギターが印象的なメロウ・フュージョン。70年代のサマー・モード全開です。

「The Child That I Am (reprise)」
ラストはフェンダー・ローズのみでの「The Child That I Am」のリプライズ。

Roman Andrenの過去記事もご参照下さい。

『Juanita』(2007年)
ファニータ

『Color Green』(2010年)
カラー・グリーン

『Lovin' You』(2011年)
ラヴィン・ユー

『Cabra Negra』(2012年)
カブラ・ネグラ

『Oyster Of Basatan』(2013年)
ジ・オイスター・オブ・バサタン
posted by ez at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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