録音年:1965年
ez的ジャンル:ジャズ・オルガンの女王
気分は... :土曜の午後はソフトに・・・
土曜の午後はラウンジ・テイストのソフトな音が聴きたい気分・・・
セレクトしたのは、ジャズ・オルガンの女王Shirley Scottの『Latin Shadows』(1965年)です。
Shirley Scott(1934-2002年)の紹介はShirley Scott & The Soul Saxes名義の『Shirley Scott & The Soul Saxes』(1969年)、The Latin Soul Quintetとの共演盤、『Mucho Mucho』(1960年)に続き3回目となります。
本作はタイトルが示唆しているように、ラテン/ボサノヴァにアプローチした作品に仕上がっています。
Gary McFarlandをアレンジャーに迎え、McFarlandらしいラウンジ・テイストのソフト・ボッサ・サウンドを随所で楽しめます。
レコーディング・メンバーは、Shirley Scott(org、vo)以下、Gary McFarland(vibes)、Jerome Richardson(fl)、Jimmy Raney(g)、Bob Cranshaw(b)、Richard Davis(b)、Mel Lewis(ds)、Willie Rodriguez(per)等のミュージシャンが参加しれています。
特にShirleyのオルガン、McFarlandのヴァイヴ、Jimmy Raneyのギターが織り成すソフト・ボッサ・サウンドが絶品です。
ラウンジ・テイストのラテン・ジャズ「Downtown」、本作らしい絶品ソフト・ボッサ「Can't Get Over the Bossa Nova」、オルガン・ジャズらしいボッサ・フィーリングの「This Love of Mine」、Shirleyのヴォーカル入り「Soul Sauce」、グルーヴィー・ボッサ・ジャズ「Hanky Panky」、クラブジャズ好きはグッとくる「Noche Azul」、アフロ・ブラジリアンな「Feeling Good」が僕のオススメです。
Shirley Scottファンのみならず、Gary McFarland好きの人も要チェックな1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Latin Shadows」
Gary McFarland作。タイトル曲はGary McFarlandらしいソフト・ボッサを楽しめます。McFarlandのヴァイヴや彼が指揮するオーケストレーションが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Q7u9GvcDSPs
「Downtown」
オススメその1。Petula Clark、1964年の大ヒット曲をカヴァー(Tony Hatch作)。ラウンジ・テイストのラテン・ジャズ・カヴァーは僕好み。小気味よいラテン・リズムをバックに、ShirleyのオルガンとMcFarlandのヴァイヴがメロウに響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=jxo9sL0CoPQ
「Who Can I Turn To? (When Nobody Needs Me)」
Leslie Bricusse/Anthony Newley作。1964年のミュージカル『The Roar of the Greasepaint – The Smell of the Crowd 』挿入曲をカヴァー。華やかなオーケストレーションを従えたイージーリスニング的なボッサ・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LqTldycx_8w
「Can't Get Over the Bossa Nova」
オススメその2。Eydie Gormeのカヴァー(Eydie Gorme/Steve Lawrence作)。 Shirleyのオルガン、Jimmy Raneyのギター、McFarlandのヴァイヴの絡みが絶品のボッサ・ジャズ。僕が土曜の午後に聴きたかったのは正にこんな音です。
https://www.youtube.com/watch?v=eaHlWrevazA
「This Love of Mine」
オススメその3。Frank SinatraをフィーチャーしたTommy Dorsey & His Orchestraヴァージョンでお馴染みのスタンダードをカヴァー(Sol Parker/Hank Sanicola/Frank Sinatra作)。この演奏もソフト・ボッサ好きにはたまりませんね。オルガン・ジャズならではのソフト・ボッサ・フィーリングがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eaHlWrevazA
「Perhaps, Perhaps, Perhaps (Quizas, Quizas, Quizas)」
キューバ出身のコンポーザーOsvaldo Farresによるスタンダードをカヴァー。しっとりとした哀愁ボッサ・ジャズで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nDBwUVTJBVI
「Soul Sauce」
オススメその4。Dizzy Gillespie/Chano Pozo作。当ブログではCal Tjaderのカヴァーも紹介済です。ここではShirleyのキュートなヴォーカル入りのメロウなラテン・ジャズを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=AqlZLRKefpA
「Hanky Panky」
オススメその5。Gary McFarland作。軽やかに疾走するグルーヴィー・ボッサ・ジャズはオルガンが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=JPJIZLY5hI0
「Noche Azul」
オススメその6。Shirley Scott作。オルガン・ジャズらしいボッサ・グルーヴはクラブジャズ好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=cFXa0fZmQdU
「Dreamsville」
Andy Williamsのヒットでお馴染み、Ray Evans/Jay Livingston/Henry Mancini作のスタンダードをカヴァー。スタンダードのカヴァーらしいロマンティックなラウンジ・ボッサ・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=fTpa6d1VpcA
「Feeling Good」
オススメその6。「Who Can I Turn To? (When Nobody Needs Me)」と同じくミュージカル『The Roar of the Greasepaint – The Smell of the Crowd 』挿入曲のカヴァー(Leslie Bricusse/Anthony Newley作)。ラストはアフロ・ブラジリアンなジャズ・サンバ調の演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4VyqDI3xCxI
Shirley Scottの他作品もチェックを!
Shirley Scott With The Latin Soul Quintet『Mucho Mucho』(1960年)
Shirley Scott & Stanley Turrentine『Blue Flames』(1964年)
Shirley Scott & Clark Terry『Soul Duo』(1966年)
『Soul Song』(1968年)
Shirley Scott & The Soul Saxes『Shirley Scott & The Soul Saxes』(1969年)
『Something』(1970年)
『Superstition』(1973年)