発表年:2002年
ez的ジャンル:レジェンド系アフロビート/アフロ・ファンク
気分は... :余計なことは気にしない・・・
今回はアフロビートのレジェンドTony Allenが2002年にリリースした『Home Cooking』です。
Fela Kutiと並ぶアフロビートのパイオニアでる、ナイジェリア人ドラマーTony Allenの紹介は、『Black Voices Revisited』(2010年)に続き2回目となります。
本作『Home Cooking』は前作『Black Voices』(1999年)と同じくComet Recordsからのリリースであり、レジェンド復活を印象づけた重要作品です。
UKのHip-HopチームUnsung Heroes(Barnaby Young/Brad Evans)、エンジニアとして数々の作品に関与してきたAlan Mawdsley、前作『Black Voices』(1999年)もプロデュースしていたDoctor Lがプロデュースを務めています。
また、後にThe Good, The Bad & The Queenで一緒にプレイすることになるBlurのDamon Albarn、UKのベテラン・ラッパーTy一昨年に自身初のアルバム『Eska』をリリースした、ザンビア出身でロンドンを拠点に活動する女性シンガーEska(Eska Mtungwazi)等がゲスト参加しています。
レジェンドTony Allenの持つアフロビート/アフロ・ファンクDNAにHip-Hop、ソウル、クラブミュージック、クラブジャズ等のエッセンスを融合させた進化形アフロ・ファンクを楽しめる1枚です。
レジェンド復活を印象づけるアフロビート「Home Cooking」、進化形アフロ・ファンクを堪能できる「Kindness」、「Every Season」、Unsung Heroesの手腕が光るクラブ仕様の「Woman To Man」、ソウル・テイストの「Calling」、「What's Your Fashion」、ジャズ・テイストの「Eparapo」が僕のオススメです。
"アフロビートは少し苦手"という人でも楽しめる、格好良い進化形アフロ・ファンク作品です。
全曲紹介しときやす。
「Every Season」
Damon AlbarnとTyをフィーチャー。アフロビートを2000年モードにアップデートさせた進化形アフロ・ファンクを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=m4bCr8DDblU
「Home Cooking」
タイトル曲はレジェンド復活を印象づけるアフロビート/アフロ・ファンクで楽しませてくれます。アフロビートらしい覚醒感のあるサウンドもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=265H5xRr4Tc
「Woman To Man」
Tyをフィーチャー。UKクラブミュージック/アブストラクトHip-Hopのエッセンスを取り込んだUnsung Heroesの手腕が光る1曲。UKクラブミュージック好きの人も楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=grGQpl3bPQ8
「Calling」
Mary & Normonをフィーチャー。アフロ・テイストのソウル・チューンといった仕上がりです。アーバンな雰囲気の中でAllenのドラムがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Sxjr4wRSUxU
「Don't Fight」
アフリカン・パーカッションも加わったトライバル・リズムが印象的な軽快なアフロ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=VVRoEEw_mp4
「Kindness」
疾走感が格好良い進化形アフロ・ファンク。呪術師のようなAllenの不気味なヴォーカルもサウンドの雰囲気とマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=1RyTf_AHbYM
「Jakelewah」
抜けのいいAllenのドラミングと共に始まる開放的なアフロ・ファンク。ワールド・ミュージック好きの人向けのサウンドなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=sP-sk4X_zww
「What's Your Fashion」
Eskaをフィーチャー。Eskaの素晴らしいヴォーカルがソウルフルな仕上がり。『Eska』(2015年)で大きな注目を浴びたEskaですが、その才能の片鱗はこの1曲のみでも十分実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=AjU9ABIFxaA
ご興味がある方はEska『Eska』もチェックを!
Eska『Eska』(2015年)
「Crazy Afrobeat」
豪快なホーン隊と共に盛り上がるアフロビート。現行アフロ・ファンク好きの人であれば気に入る演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=qmTnSLlBrjo
「Eparapo」
ラストは格好良いダブルベースとヴァイヴが牽引するジャズ・テイストに疾走する演奏で締め括ってくれます。クラブジャズ好きの人はグッとくるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=EOoovEdPU9o
他のTony Allen作品もチェックを!
『Jealousy』(1975年)/『Progress』(1977年) ※2 in 1
『No Accomodation for Lagos』(1979年)/『No Discrimination』(1980年) ※2 in 1
『N.E.P.A. (Never Expect Power Always) 』(1985年)
『Black Voices』(1999年)
『Live』(2004年)
『Lagos No Shaking』(2006年)
The Good, The Bad and The Queen『The Good, The Bad and The Queen』(2007年)
『Secret Agent』(2009年)
Jimi Tenor & Tony Allen『Inspiration Information 4』(2009年)
『Black Voices Revisited』(2010年)
『Film of Life』(2014年)