発表年:2016年
ez的ジャンル:新世代黒人シンガー・ソングライター
気分は... :ストレスを力に変える・・・
今回は新作R&Bアルバムから期待のシンガー・ソングライターのデビュー・アルバムJames Tillman『Silk Noise Reflex』です。
James TillmanワシントンDCの出身の黒人シンガー・ソングライター。
N.Y.のニュー・スクール大学のジャズ・ヴォーカル・クラスに在学中の2013年にデビュー・シングル「And Then」をリリース。翌年には4曲入りEP『Shangri La EP』をリリースしています。
『Shangri La EP』がレコーディングされたのは意外にもブラジル。大学の友人のブラジル人ギタリストのコネクションでブラジル録音が実現したのだとか。作品にはその影響は反映されていませんが、TillmanはCaetano Velosoがフェイバリット・アーティストの1人なのだとか。
『Shangri La EP』収録曲は各種コンピでも人気であり、Gilles Petersonがコンパイルした『Brownswood Bubblers Eleven』に「Love Within」が、橋本徹(SUBURBIA)氏コンパイルの『Free Soul〜2010s Urban-Sweet』『Folky-Mellow FM 76.4』に「Shangri La」と「And Then」がそれぞれ収録されています。
『Shangri La EP』は、Terry Callierあたりの系譜を継ぐフォーキー・ソウルといった印象を受けます。また、ジャズ・フィーリングも感じがします。
そんな期待の黒人SSWJames Tillmanのデビュー・アルバムが『Silk Noise Reflex』です。
詳細なデータはありませんが、このデビュー・アルバムではUSインディー・ロック系の制作陣が関与している模様です。
その意味では『Shangri La EP』とは少し雰囲気が異なり、より繊細で幻想的なJames Tillmanの世界に出会うことができます。
さらに本作には本編に加え、『Shangri La EP』の4曲にデビュー・シングル「And Then」の5曲が追加収録されています。
全曲を紹介しときやす。
「Intrinsic Infinite」
チルアウトな雰囲気のアルバムのイントロ。
「Ms. Urbane」
ファルセット・ヴォーカルの哀愁ソウル。ただし、モロにソウルというより、インディー・ロック的なフィーリングも感じます。
「Ms. Malaise」
多重録音のヴォーカルとハイブリッド・サウンドが印象的なミステリアスなソウル・チューン。
「Human Behavior」
ソウル+ジャズ+インディー・ロックな雰囲気は、Tillmanならではの独特の魅力を感じます。
「Self Portrait of a New Yorker」
デモ・テープのようなラフな仕上がりが印象的です。
「Tabloid Theory」
バンドの感のあるソウル・サウンドがグッド・ヴァイヴを醸し出します。
「Rat Race」
UKクラブミュージックに通じるダンサブルなクロスオーヴァー・サウンドが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=1f59QtvsKvc
「Death of a Star」
アトモスフィアな雰囲気が支配すりチルアウトな仕上がり。
「Casual Encounters」
ボッサ・フィーリングも取り入れたメロウ・チューン。
「Missed Encounters」
繊細な美しさはが支配する幻想的なヴォーカル・ワークで締め括ってくれます。
ここからは『Shangri La EP』収録曲をはじめとするボーナス・トラック。
「Love Within」
フォーキー・ソウルなTillmanの魅力を存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=LsLngcHzziI
「And Then」
ジャジーなメロウ・ソウルといった趣です。シンガー・ソングライターらしい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=936_oet56OA
「Loved」
美しいアコースティック・ソウルをしっとりと歌い上げます。
「Shangri La」
前述のように、コンピ作品でも人気のメロウ・フィーキー。やっぱりコレが一番キャッチーかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=BQBtShfLyoM
「And Then (Single Version)」
デビュー曲のシングル・ヴァージョンはより今ジャズ感が強いかもしれませんね。実はコレが一番完成度高かったりして・・・
昨日は1つ安易な決断をしてしまい自己嫌悪・・・
でも冷静に考えれば、事を起こすいい機会になるかも?
ピンチをチャンスに変えるべき善処してみよう!
クラブ音楽に自身のフォーキーソウルを融合させていて、フワフワした気だるさがいいですね。その後、James Tillmanのアコースティックライブの映像も見つけて、すっかり気に入りました。いい音楽をご紹介していただきありがとうございます。
ありがとうございます。
ジャンルの枠を超えたフォーキー感がいいですね。
まだまだ引き出しがありそうなので、よりクロスオーヴァーなアプローチを期待してしまいます。