2017年02月27日

Baden Powell『Images on Guitar』

偉大なブラジル人ギタリストがMPSに残した1枚☆Baden Powell『Images on Guitar』
IMAGES ON GUITAR
発表年:1972年
ez的ジャンル:名手系ブラジリアン・ギター
気分は... :前代未聞のハプニング!

アカデミー賞では前代未聞のハプニングが起こりましたね。

今回はトランプ政権の移民政策への抗議色が強い式典でしたが、そんなことも全て忘れてしまうようなハプニングでしたね。

TVで観ていて、あっという間の出来事に呆然としてしまいました。プレゼンターがウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイだったので、ベテラン2人がてっきり大チョンボをやらかしたと思っていました。

ある意味、今まで一番インパクトのあったアカデミー賞でした。

今回はブラジル音楽を代表するギタリスト/コンポーザーBaden Powellが1972年にリリースした『Images on Guitar』です。

偉大なブラジル人ギタリストBaden Powell(1937-2000年)の紹介は、Vinicius de Moraesと組んだアフロ・サンバ名盤『Os Afro Sambas』(1966年)に続き2回目となります。

本作『Images on Guitar』(1972年)はドイツのMPSレーベルからリリースされた作品です。

BadenはMPSレーベルから『Tristeza on Guitar』(1966年)、『Poema on Guitar』(1968年)、『Images On Guitar』(1972年)、『Estudos』(1974年)、『Apaixonado』(1975年)といったアルバムをリリースしていますが、本作は全8曲中4曲がヴォーカル曲という点が特徴です。

レコーディング・メンバーはBaden Powell(g、vo)、Janine de Waleyne(vo)、Ernesto Ribeiro-Goncalves(b)、Joaquim Paes Henriques(ds)、Alfredo Bessa(per)。

特に、元Les Blue Starsのフランス人女性シンガーJanine de Waleyneの参加が目を引きます。

サウンド的にはブラジルらしいアフロ・サンバ、サンバ、ショーロとジャズ、クラシック、ブルースのエッセンスを融合させた、Baden Powellならではの美しくもミステリアスで深淵な音世界を楽しむことができます。

楽曲はすべてBaden Powellのオリジナルです(共作含む)。

印象的なジャケも含めてBaden Powellワールドを存分に堪能できる名盤だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Ate-Eu」
Baden Powell/Paulo Cesar Pinheiro作。BadenのギターをJanineのスキャットが包み込むジェントル&メロウなオープニング。Baden本人のヴォーカルも聴けます。
https://www.youtube.com/watch?v=VFJQhdkNIEs

「Petit Waltz」
Baden Powell作。アフロ・サンバな前半とショーロ調の後半と1曲の中で2度楽しめるインスト。名手のギターを堪能しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=ewMJPIwZPcE

「Violao Vagabundo」
Baden Powell/Paulo Cesar Pinheiro作。Janineの端正な中にもオトナの色気を感じるスキャットとBadenのギターが寄り添うロマンティックな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=I6q66T0c2cE

「Conversacao Comigo Mesmo」
Baden Powell作。アフロ調リズムとBadenの哀愁ギターの組み合わせが興味深いインスト・チューン。相反するような音が1つの曲になっているのが素晴らしいです。
https://www.youtube.com/watch?v=sKEPuMaroFo

「Blues A Volonte」
Baden Powell/Janine De Waleyne作。タイトルの通り、ブルース+サンバの組み合わせが面白いですね。BadenとJanineのスキャット掛け合いおもブルース調です。
https://www.youtube.com/watch?v=0L6M_RJfw0c

「Sentimentos - Se Voce Pergunta Nunca Vai Saber」
Baden Powell作。美しいギターの音色に酔いしれるロマンティックなインスト。聴いているだけで心が整います。

「E De Lei」
Baden Powell/Paulo Cesar Pinheiro作。上品な疾走感が格好良いサンバ・チューン。

「Canto」
Baden Powell/Janine De Waleyne作。ラストはJanineの哀愁スキャットと共に始まるミステリアスな演奏で締め括ってくれます。サウンド・スケープ感のある深遠な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=aLGjJePpzu0

ご興味がある方はBaden Powellの他作品もチェックを!

『Baden Powell Swings with Jimmy Pratt』(1963年)
ワン・ノート・サンバ(紙ジャケット仕様)

『A Vontade』(1964年)
Baden Powell a Vontade (1964)

『Le Monde Musical de Baden Powell, Vol. 1』(1964年)
モンド・ミュージカル VOL.1

Baden E Vinicius『Os Afro Sambas』(1966年)
アフロ・サンバ

『Tristeza on Guitar』(1966年)
Tristeza on Guitar

『Le Monde Musical de Baden Powell, Vol. 2』(1969年)
モンド・ミュージカル VOL.2

『Estudos』(1971年)
Estudos

『Solitude on Guitar』(1971年)
孤独

『The Frankfurt Opera Concert 1975』(1975年)
Frankfurt Opera Concert 1975

『Serenata Brasileria』(1988年)
Serenata Brasileria
posted by ez at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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