発表年:1995年
ez的ジャンル:UKアシッド・ジャズ
気分は... :原点回帰!
今回はUKアシッド・ジャズの牽引者の一人であるオルガン/キーボード奏者James Taylor率いるJames Taylor Quartet(JTQ)の『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)です。
JTQの紹介は、アシッド・ジャズ期のUKソウルを代表する男性シンガーNoel McKoyをヴォーカルに迎えた『Supernatural Feeling』(1993年)、デビュー・アルバムとなる『Mission Impossible』(1987年)に続き3回目となります。
本作『In The Hand Of The Inevitable』(1995年)は、『Supernatural Feeling』(1993年)に続くアルバムです。
『Supernatural Feeling』では、アシッド・ジャズ期のUKソウルを代表する男性シンガーNoel McKoyをヴォーカルに迎えましたが、本作では当時人気のあったUKディーヴァAlison Limerickを3曲でフィーチャーしています。
本作におけるJTQのメンバーはJames Taylor(org、el-p、p、moog、clarinet、programming)以下、David Taylor(g)、John Wilmott(sax、fl)、Gary Crockett(b)、Neil Robinson(ds)という5名。
それ以外にSnowboy(per)、US3などで知られるGerard Presencer(tp)等も参加しています。
クラブミュージック的なアプローチが目立った前作『Supernatural Feeling』は賛否が分かれる1枚でしたが、本作はそれと比較して原点回帰している感があり、ファンの間でも人気の高い1枚なのでは?
Alison Limerick好きの僕としては、彼女をフィーチャーした先行シングル「Love Will Keep Us Together」、「Stepping Into My Life」、「Good Thing」という3曲を推してしまいます(笑)
それ以外であれば、「Haitian Breakdown」、「In The Hand Of The Inevitable」、「3 Mile Island」、そしてLed Zeppelinの名曲カヴァー「Whole Lotta Love」あたりはJTQらしい格好良さを実感できると思います。
JTQらしいアシッド・ジャズを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Love Will Keep Us Together」
Alison Limerickをフィーチャー。アルバムからのリード・シングルにもなったソウルフルなアシッド・ジャズ。JTQファン以上にAlison Limerickファンが歓喜する1曲かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=4_5csvww0fY
「3 Mile Island」
アシッド・ジャズらしい疾走感のあるインスト・ジャズ・ファンク。ホーン・アンサンブルやJohnny Hammondを意識したJames Taylorのハモンドの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XkJDNVBqEn4
「Free Your Mind」
爽快ギター・カッティングが心地好いサウンドに乗って、麻薬常習の危険性を訴えるメッセージを発信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=SqYAeNKqnV8
「Haitian Breakdown」
原点回帰したJTQを実感できるインスト・ディープ・ファンク。David Taylorのギターが演奏を牽引します。James Taylorのハモンドもいい感じです。適度にパーカッシヴな感じも僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=iM_IVxX4s5o
「Good Thing」
Alison Limerickをフィーチャー。Alisonの艶やかなソウルフル・ヴォーカルが栄えるファンキー・メロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pQsln4Q8hmk
「Let's Get Together」
Alison Limerickをフィーチャー。ストリングスを配したブリージングなジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=SCjmssR4Q2A
「Segue No.1」
スパイ・ジャズ的な格好良さのあるインスト小曲。
「Stepping Into My Life」
Alison Limerickをフィーチャー。愛する人を見つけて人生をシェアすることの大切さを歌うラブソングです。Alison Limerick好きはグッとくるソウルフル&ダンサブルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=xkFh_hGKRQw
「Whole Lotta Love」
Led Zeppelinの名曲をカヴァー。ハードロック名曲をモッドな雰囲気で格好良くカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=9sRgw9yyY40
「Journey」
James Taylorのムーグが蠢くミステリアスなインスト・ジャズ・ファンク。70年代クロスオーヴァーな雰囲気があります。
https://www.youtube.com/watch?v=E-Y9Q6guYac
「Sounds Of Freedom」
ムーグが牽引するジャズ・ファンク。タイトルの通り、フリーダムな雰囲気がサウンドにも表れています。
https://www.youtube.com/watch?v=k17MxfOAzOg
「Keep On Moving」
David Taylorのギターが活躍するジャズ・ファンク。サマー・モードで疾走します。
「In The Hand Of The Inevitable」
グルーヴィーなハモンド・オルガンが印象的なJTQらしいインストで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ObR7GowttJA
僕の所有する国内盤には以下の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。
「Love Ballad」
George Bensonでお馴染みの曲(Skip Scarborough作)をカヴァー。アシッド・ジャズらしいメロウ・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DhmBuGcjh8o
「Europa」
ファンキーに疾走するインスト・ジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=ooW-9pb1FcM
JTQの他作品もチェックを!
『Mission Impossible』(1987年)
『The Money Spyder』(1987年)
『Wait a Minute』(1988年)
『Get Organized』(1989年)
『Do Your Own Thing』(1990年)
『Absolute: JTQ Live』(1991年)
『Supernatural Feeling』(1993年)
『A Few Useful Tips About Living Underground』(1996年)
『Whole Lotta Live 1998』(1998年)
『Penthouse Suite』(1999年)
『A Bigger Picture』(1999年)
『Swinging London』(2000年)
『Message from the Godfather』(2001年)
『Room at the Top』(2002年)
『The Oscillator』(2003年)
『A Taste of Cherry』(2006年)
『Don't Mess With Mr. T - James Taylor Quartet Plays Motown』(2007年)
『Live at the Jazz Cafe』(2008年)
『New World』(2009年)
『The Template』(2011年)
『Closer to the Moon』(2013年)
『The Rochester Mass』(2015年)