2017年04月06日

Pier Bucci『Amigo』

チリ出身プロデューサーによるラテン・トライバル・ミニマル☆Pier Bucci『Amigo』
AMIGOS
発表年:2010年
ez的ジャンル:ラテン・トライバル・ミニマル
気分は... :桜舞うころ・・・

今回はラテン・トライバル・ミニマル作品Pier Bucci『Amigo』(2010年)です。

Pier Bucciはチリ出身のDJ/プロデューサー。現在はドイツ、ベルリンを拠点に活動しています。

Pier Bucciのソロ名義以外にも、SkipsapiensMamboturMonne AutomneMaluco等のさまざまなユニット名義でも多くの作品をリリースしています。

本作『Amigo』(2010年)は、『Familia』(2005年)に続く2枚目のソロ名義作品です。

アルバムには、フレンチ・ロック・バンドHoldenの女性ヴォーカリストArmelle Pioline、チリのロック史に残る重要バンドLos Prisionerosの中心メンバーJorge Gonzalezチリのミクスチャー・バンドLa Floripondioやネオ・クンビア・バンドChico Trujilloでも活動するAldo Asenjo (Macha)、さらにWashington Mirandaといったヴォーカリストがフィーチャーされています。

アルバム・タイトルやジャケからは華やかなラテン・ハウスをイメージするかもしれませんが、中身はエクスペリメンタルなラテン・トライバル・ミニマルといったサウンドが占めます。ヴォーカル曲でもヴォーカルはサウンドの一部であり、クール&ミニマルな美学で貫かれています。

Victor Jaraの代表曲のリメイク「Canto Libre」、フォルクローレ的なエレクトロニカ「Eternelle」、ノスタルジックなのにフューチャリスティックな哀愁ラテン・トライバル「Verte Tan」、少しダーク・トーンのトライバル・ミニマル「Wayna Wasi」あたりが僕のオススメです。

ありそうで無かった中毒性の高いラテン・トライバル・ミニマル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「La Cortina De Hierro Y El Pajaro Cantor」
Jorge Gonzalezをフィーチャー。静寂のラテン・エレクトロニカ。アンビエントな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=CxJG83iLX4o

「Canto Libre」
歌を通じて社会変革を目指した「ヌエバ・カンシオン(新しい歌)」運動の旗手であり、軍事政権下で虐殺されたチリ・フォルクローレの英雄的シンガー・ソングライターVictor Jara(1932-1973年)の代表曲をリメイク。Armelle Piolineのヴォーカルをフィーチャーしたトライバルなミニマル・チューンに仕上がっています。クールなトライバル感が僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=RCf6-eDJnDc

「Papa Guede」
トライバル・リズムと土着的ヴォイスが織り成す覚醒的なダンス・ミュージック。トライバルとエレクトロニカの折り合いの付け方が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=Q6N8cn8x_cI

「Cuando」
Aldo Asenjo (Macha)をフィーチャー。ミニマルなパーカッシヴ・サウンドと哀愁モードのラテン・ヴォーカルの組み合わせが独特の雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=Kh591AbI_fo

「Eternelle」
Armelle Piolineのヴォーカルをフィーチャー。フォルクローレ的なエッセンスを取り入れたエレクトロニカ・チューン。癒し系のエレクトロニカといった趣がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=XYy9vrQ484c

「Verte Tan」
Aldo Asenjo (Macha)をフィーチャー。ミサ曲調のヴォーカル+哀愁ラテン・トライバル・ミニマルがノスタルジックなのにフューチャリスティックという不思議な音世界に誘います。
https://www.youtube.com/watch?v=CZG0Lu1eou8

「Iskrenne」
ミニマルなインスト・チューン。エレクトロニカ好き人向けの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=ngEsBLudP00

「Wayna Wasi」
少しダーク・トーンのトライバル・ミニマル。ジワジワくるトライバル・ビートが僕好み。未開の地のミニマル・チューンって感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=MrLyc2xbeCg

「La Payaya」
Jorge Gonzalezをフィーチャー。ラストは覚醒的なラテン・リズムにヤラれるテック・ハウスで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=D-QVbP5q7R0

「For Free」
https://www.youtube.com/watch?v=KAt8nFdl1vc

Pier Bucciの他作品もチェックを!

Pier Bucci『Familia』(2005年)
Familia

Skipsapiens『Skipsapiens』(2001年)
Skipsapiens

Skipsapiens『Eco』(2005年)
Eco

Mambotur『Atina.Latino』(2002年)
Atina Latino

Mambotur『Al.Frente』(2005年)
Al.Frente

Monne Automne『Introducing Light & So』(2004年)
Introducing Light & So

Maluco『Right Time』(2008年)
Right Time
posted by ez at 01:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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