発表年:1982年
ez的ジャンル:フュージョン系北欧AOR
気分は... :トライ・イット!
今回は北欧AORからLava『Prime Time』(1982年)です。
Lavaはノルウェーで1977年に結成されたバンド。オリジナル・メンバーはPer Hillestad、Svein Dag Haugeら4名。
グループは『Lava』(1980年)、『Cruisin』(1981年)、『Prime Time』(1982年)、『Fire』(1984年)、『The Rhythm Of Love』(1990年)、『Polarity』(2003年)、『Alibi』(2005年)、『Symphonic Journey』(2009年)といったアルバムをリリースしています。
"北欧のToto"として3rdアルバムとなる本作『Prime Time』(1982年)も含めて、初期作品の再評価が高いグループですね。
しかしながら、グループの基本はAORというより、インストゥルメンタル中心のジャズ・ファンク/フュージョン・バンドという感じではないでしょうか。本作も本編全8曲をヴォーカル曲とインスト曲が半分ずつ占めます。
CDインナーのクレジットによれば、本作におけるメンバーはPer Kolstad(p、org、el-p)、Geir Langslet(syn、org、el-p)、Sigurd Kohn(as)、Svein Dag Hauge(g)、Per Hillestad(ds、per)、Rolf Graf(b)、Egil Eldoen(vo)の7名。ライナーノーツによれば、Egil Eldoenはサブメンバー扱いのようですが・・・
オリジナルLP8曲のみで聴くと、少し物足りなさも感じますが、国内盤CDにはヴォーカル入りの3曲がボーナス・トラックで追加収録されており、それらが加わることでAOR作品としての魅力が向上していると思います。
個人的には、メロウ・グルーヴ「Late At Night」、"北欧のToto"らしいアーバン・ミディアム「Hard Times」、ライト・ジャズ・ファンク「Prime Time」、ブラジリアン・フュージョン調の「Holiday」、ボーナス・トラックの「Hold On」と「Take Me To The Water」がオススメです。
とりあえず、「Late At Night」、「Hold On」の2曲を聴けば、本盤の魅力を実感できると思います。
全曲紹介しときやす。
「Hard Times」
前作『Cruisin』にも参加していた女性シンガーSidsel Endresenが参加し、Egil Eldoenとデュエットしています。"北欧のToto"と称されるのがよく分かるアーバン・ミディアムです。Dag Haugeの雰囲気のあるギターがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1Auasg6gvbY
「Juliet」
ポップ・ロック調のヴォーカル曲。個人的にはタイプの曲ではありませんが、AOR好きの人は楽しめるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=fpXkDPUCvn8
「Empty Shadows」
Egil Eldoenのヴォーカルを前面に打ち出したビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=vHl3kpSyP30
「2.12」
Sigurd Kohnのサックスをフィーチャーしたインスト。サマー・フュージョン感があります。
「Prime Time」
タイトル曲はライトなジャズ・ファンク・チューン。聴いていると、昔大好きだったSpyro Gyra「Jubilee」あたりと一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=5MCD_-xlCDM
「Late At Night」
僕の一番のお気に入り。ブリージーなメロウ・グルーヴはモロに僕好み!初めて聴くのに懐かしい気分にさせてくれます!
https://www.youtube.com/watch?v=rSysxbB_B5E
「Tea Beat」
80年代フュージョン作品らしいメロウなインスト。当時のフュージョン作品にありがちなパターンの音ですがコレが80年代ですよね。
「Holiday」
本編のラストはアコギの美しい響きにグッとくるブラジリアン・フュージョン調のインスト。インスト曲ではコレが一番好き!
https://www.youtube.com/watch?v=ndYLNHZO2iw
国内盤CDにはボーナス・トラックとして以下の3曲のヴォーカル曲が追加収録されています。この3曲でCD全体の充実度がかなりアップしていると思います。
「DJ (Long Version)」
タイトルから連想するように、ダンサブルな仕上がり。ラテン風味の隠し味の効いたファンキーなドライブ感がいいですね。
「Hold On」
歌ものであれば、「Late At Night」に次ぐお気に入り。AOR好きの人にはグッとくるロマンティックなメロウ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=dddKSATdrWo
「Take Me To The Water」
躍動するポップ・ロック。このグループのロック・グループとしての側面を楽しめる演奏です。
Lavaの他作品もチェックを!
『Lava』(1980年)
『Cruisin』(1981年)
『Fire』(1984年)
『The Rhythm Of Love』(1990年)
『Polarity』(2003年)
『Alibi』(2005年)